第33話 雨降る日は蛙にご用心
今回から、少しバトルパートになります。
少し作者も実験的に書いておりますので、どうなるか分かりませんが、楽しんでもらえたら幸いです。
どうぞご覧ください!!
4人で昼ご飯。
まぁ・・・ママの希望でファミレスです。
普段、なかなか入れないから。とのこと。
変装しているからいいけど・・・ばれないか、とても不安なのはあたしだけかな??
まぁ・・・大丈夫ならいいんだけど。
黒夜さんは窓側でずっと外を見てる。
「黒夜さん??」
一拍遅れて黒夜さんは、「あ・・はい?」と答えた。
「どうしたの??」
「いえ・・・一応、注意深く用心しているだけですよ。何もないと思いますけど・・・念のためです。念のため。」
「そう、あんまり無理しないで??」
「いえ、大丈夫です。」
そういうと、黒夜さんはまた外を見てる。
ベルゼブブくんも真似して外を見てる。
「年の離れた兄弟みたいね。」とママが笑って言う。
そうかな??
まぁ・・・どっちも似てるような似てないような。
そんなことを話していると突然、黒夜さんがフォークを天井に投げた。
ズバァ!!
「どうしたのさ!?」
「何!?」
天井にフォークは突き刺さったまま。
「黒夜さん、どうしたの??」とママが聞くと、「何かの気配がしたので・・・人間以外の不思議な気配が・・。」
「まさか・・・ねずみかなんかでしょう?? いたとしても。」
「いえ・・・違うかもしれません。」
そんなこともあったけど、食事中は無事に何もなく進みました。
でも、黒夜さんがあんなことするなんて・・・。
まぁ・・・そんなこんなで何にもなく、ご飯も食べたし、買い物もしたし・・・そろそろ帰ることに。
「今日はとっても楽しかった!!」と笑って言うベルゼブブくん。
「あたしも楽しかったわ。」と言うママ。
黒夜さんがそんな中で無表情なのが気になる。
何かを気にしてる。明らかに。
「黒夜さん??」
「もう少しで雨が降ってきそうですね。この車で大丈夫でしょうか??」
あ・・・確かに、4人乗りとはいえオープンカーだもん。
「大丈夫よ。この車、ここを押すと・・・・・」
と言って、ママがボタンを押すと・・・あっという間に屋根が出てきて、普通の車になりました。
へぇ〜・・・こんなになるんだ。
あたしもこれははじめて見たので、少しびっくり。
「おぉ〜!! すごい〜!!」
「すごいでしょ!!」
と、ママとベルゼブブくんは楽しそうです。
「さ、早く乗って乗って!!」
と、ママが言うので4人が乗って、雨が降る前に出発!!
「ふわぁぁぁ〜・・・・・。」とベルゼブブくんは大あくび。
「疲れた??」
「あ、大丈夫。でも、ちょっと疲れた・・。」
「寝てもいいからね??」とママが言うと、「はい!」と答えるベルゼブブくん。
弟がいたらこんな感じなのかなぁ・・・??と思った。
雨が少し降ってきた。
「あら〜・・・困るわ。スピード出せないじゃない。」と言うママ。
すると・・・ズドン!!と車に何か衝撃があった・・・。すさまじい音がした。
車の上部・・・あたし達の頭の上から音がした。
「奥様、少しスピードを下げたまま、まっすぐに走ってください。」
「黒夜さん、どうしたの?? 止まったほうがいいんじゃ・・・??」
「止まったほうがどうやら危なそうなので・・・・」
そう言うと、黒夜さんは窓を開けた。
「どうしたの??」
「いえ、少し気になりまして・・・。」
黒夜さんが窓を開けたその時!
窓にしがみつきながら、男が見ている。舌が長くて、気持ち悪い。
趣味の悪いピンクのサングラスをかけていて、服は緑色のシャツにブラウンのジャケット、下はジーンズといった服装。
魔界から来たベルゼブブくんとは違う感じ
。
「ベルゼブブ!! 誘拐に来たぜ〜!!」と笑いながら言う。
「フロッグマン! 何故、あんたがここにいるんだ!」
「そりゃあ・・・・サタン様を脅迫するため、あんたを人質として差し出すように、誰かに言われたとしか・・・言えねぇなぁ・・・!!!」
「王子。」と黒夜さんが神妙な顔つきで言う。
「は、はい!!」とベルゼブブくんが答えると、「恐れていた事態が起きましたが、いまはあーだこーだ言っても始まりません。ですので、私はあの男と戦います。しかし・・・私が負けるようなことがあったら、お嬢様と奥様をよろしくお願いします。」
「う、うん!」
ベルゼブブくんが答えると、黒夜さんはママに、「奥様、すいません。修理費は私の給料から引いてください。」
「どういうこと??」
「こういうことです!!」
そういうと黒夜さんは窓ガラスを蹴破って、フロッグマンとか言う奴を道路に蹴飛ばした。
窓ガラスが割れて・・・フロッグマンが車から投げ出される。
「黒夜さん!」
「奥様、そのまま走ってください!!」
ママは車をそのまま走らせる。
「ママ!!」とあたしは声を出す。
「いい! 凛、黒夜さんが時間稼ぎをしてくれてる間に、警察を呼ぶのよ!
これはもう事件よ! 凛、110番を!」
「う、うん、わかった!!」
あたしは少し慌てながら、電話を取った。
感想お待ちしております。
あ、ライカさん感想どうもありがとうございました!