第31話 ベルゼブブと4人で買い物に行こう!!
「今日は奥様の分も入れて4人前ですね。」
「うん、手伝おうか??」
「いえ、お嬢様はゆっくりしていてください!」
あたしはベルゼブブくんと二人でテレビを見ることにした。
ベルゼブブくんは、「へぇ〜・・・こっちの世界だとこんなのしてるんだぁ!!」とびっくりしてる様子。
そもそも、魔界のテレビがどんなのがしてるのか気になったけど、今はいいと思った。
「あ、そうだ・・・ベルゼブブくん、お父さんとかには連絡しておいたら?? 心配してるだろうし・・。」
「うん・・・連絡しておく・・・・」
そういってポケットから携帯電話を取りだした。
「あ、魔界でもあるんだ。」とあたしに教えてくれた。
ベランダに行って、お父さんに電話しているベルゼブブ。
まぁ・・・・子供っぽいような大人っぽいような、不思議な感じがあたしはした。
「ご飯できましたよ。本日のメニューは、フレンチトーストにオムレツにコーンスープ、ポテトサラダです。どうぞ・・。」
「うわ〜・・・美味しそう。」というベルゼブブ。
「じゃあ、いただきます!」
「いただきます!」
「どうぞ。」
あたし達は朝ごはんを食べ始めた。
「ベルゼブブくんって、いくつ??」
「んと・・・人間で言うと、6歳。」
「へぇ・・・小学生??」
「うん。でも僕は人間界で修行したいから、一生懸命勉強して来たんだ。」
「へぇ〜・・・じゃあ、勉強できるんだ。こっちには何の修行で来たの??」
「う〜ん・・・人間界の勉強。魔界からでて黒夜さんみたいに働く人もいて、僕も黒夜さんみたいになりたいから、修行に来たの。」
「まぁ、私みたいになるのはともかくとして・・サタン様がベルゼブブ様の修行を反対する理由は私が思うに、ベルゼブブ様に危険が及ぶ可能性が増えるからでしょう。」
「どういう事??」とあたしは聞く。
「簡単に言いますと、ベルゼブブ様を誘拐して、サタン様を脅迫しようという輩もいないわけではありません。心配の芽を摘んでおきたいからサタン様もそうされているのでしょう。」
「じゃあ・・・ベルゼブブくんは狙われてる危険性があるってこと??」
「まぁ・・そうなります。」
「じゃあ、大変じゃないの!!」
あたし達がそんな風に話していると・・「どうしたの・・・?? 朝から??」とママが来た。
ベルゼブブくんとママが目があったまま動かない。
「あ・・・ママ、この子は・・。」
「あらまぁ・・・・かわいいわね。」とママは笑って頭をなでる。
「黒夜さんのご親戚か何か??」とママは聞くと、黒夜さんはびっくりしたのか、動揺して、「あ・・はい! そのようなものです。名前は・・。」
というと、ベルゼブブくんは元気よく、「僕の名前は、ベルゼブブ・ダークリヴァーです! どうぞよろしくお願いします!!」とあいさつした。
「はい、こちらこそ。私の名前は神崎 栞といいます。どうぞよろしく。」とママもあいさつをした。黒夜さんが、ベルゼブブくんは親戚でしばらく家で厄介になるかもしれません。という話をするとママは、家族が増えるのはいいことだから、気にしないで。と二つ返事でOKした。
4人がテーブルについて、朝ごはんがまた始まる。
今日のもおいしいわ。黒夜さん。」とママが笑うと、「光栄です。」と黒夜さんが返す。あたしは、ベルゼブブくんがうまくお箸が使えないとの事で・・・教えてる最中です。
「むずかしい・・・・。」
「でも、前よりはずっと良くなってるよ!!」
「そうかな??」
「うん。綺麗に持ててる。」
「そっかぁ。」と笑うベルゼブブくん。
「黒夜さん、ベルゼブブくんはこれからどうするの??」
「あ、はい。とりあえず、日用雑貨品などをこれから買いに行こうと思っておりますが。」
「そう・・・じゃあ、あたしも行こうかしら。せっかくのオフだし、久しぶりに凛と遊びたいし。」
「あたしも久しぶりにママと遊びにいきたいし、それでみんなでお買い物に行くわけね。」
「久しぶりに・・・・車を運転するときが来たわね・・・フフ・・。」
と、ママが言うと、目が妖しく輝きました。
ママは運転がすごい上手いんですけど・・・・あたしは正直すごい怖い感じしてます。
スピードは守ってるんですけど・・・一般道で・・・・・そのドリフト??みたいなテクをしたいらしくて・・・この間は360°ターンをしてました。
覚悟しておこう・・・うん。
そんなこんなで、準備しました。
黒夜さんとベルゼブブくんは一緒に着替えて、(ベルゼブブくんは外行く用の服を持ってきたんだそうですけど・・・2着しかないらしくて。)
あたしとママも外行くようのラフな感じに。
「では、あたしの運転でしゅっぱーつ!」
「はい、奥様。」
「よろしく!」
あぁ・・・どうなるやら。