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現実世界+オンラインゲームの世界=????  作者: 雪猫
第一章 新たな世界が少し落ち着くまで
9/31

9日目 水ゲットクエスト 下

 ベットから起きると洞窟内だったせいか、薄暗く寒気がした。メニュー画面を開き日付を見ると7月32日になっていることに気づく、そうこうしている内に外から話し声が聞こえてくる。

 俺は眠い体を起こして聞こえてる方に向かう、

 「皆さんおはようございます、早いですね」


 「ゆっきーおはよ」


 「ユキさん、おはようございます」


 白髪の美女と小学生の男の子が挨拶を返してくれる。ティファとリーユも起きているみたいだったが緑髪の女の子は鎖で縛られている。

 「ユキちゃんこっちは気にしなくていいのよ」


 「あの何かあったんですか?」


 ティファは俺の顔を見ながら大丈夫と言っていた。騒ぎを聞きつけたのかアランも欠伸をしながら起きてくる。

 「今日の日付見て気づいたと思うんやけど32日になってるよな?」


 「なってますね」


 「私も、気になりました」


 ダークの質問に俺とアランは頷く、縛られながらもリーユは口を開く、

 「日付がおかしい事に気づいたんですわ、それで相談をしてたとこですのよ」


 「その説明でだいたい合ってるわ」


 「それでリーユさんは、何かあったんですか?」


 恐る恐るアランは不安そうにティファに尋ねる。

 「日付の話とは別問題よ、昨夜この子ユキちゃんのベッドに忍び込もうとしたのよ」


 ティファは縛っている鎖をもっときつくしながら言う、緑髪の女の子は口笛をしながら誤魔化していた。

 「はい?」


 「え?」


 俺とアランは目が点になる。

 「ユキお姉様があまりにも可愛いので――――」


 「ユキちゃんは何も心配しなくていいわよ、あとは私に任せときなさい」


 リーユは何かを言おうとした瞬間ティファが履いている靴で口を踏みつけ喋れなくする。もごもご抵抗していたのだが息が出来ずに気絶してしまったみたいだ。

 「話が脱線しましたね日付ですよね32日になったと言う事は、1ヶ月40日になったかもしれないですね」


 「いやまだわからんやろ、41日になるかもしれんしな」

 

 ジャンヌが腕組みをしながら不安そうに言うとダークは否定をした。全員が起きているわけではないみたいだ。トラコとハラコはまだベットですやすや寝ている。

 「朝ごはん食べて出発しよか、俺トラとハラコちゃん起こしてくるわ」


 「そういえば50以下PTのみんなは大丈夫かしらね?」


 「それならさっき連絡来ました」


 ティファが心配そうに50以下の方を心配すると、手を上げながら黒髪の青年があちらのPTの状況を説明した。ティファは不思議そうにアランに尋ねる、

 「アランちゃん誰かとフレンドになったの?」

 

 「同じタンク仲間としてユキさんのお母さんとフレンドになったのでさっき連絡したんですよ」


 俺はいつの間にと思った。うーん母はちゃんとTellを使えたのだろうか心配をする。

 「おはようクマ、まだ眠いクマ」


 「……おはよ」


 心配をしている中ダークに起こされた二人が来る、ハラコはまだ眠いのか気ぐるみの目をゴシゴシしている。

 「みんな揃いましたね、朝ごはんにしましょうか」


 「そやな、朝はシンプルにオックスの干し肉や」


 やはりダークの干し肉は美味い絶妙な塩加減に加えて肉もあまり硬くなかった。干し肉は本当に難しい料理なのである、加工に失敗すると腐ってしまうし上級料理とも呼んでいいかもしれない。そのあとは作戦会議をして昨日と同じような順番で進む事になった。


 道中は、ケイブバットやケイブマウスとの戦闘になるも8人なので楽々突破する事ができた。どんどん道を進むと開けた大きな空洞な場所に出る。

 「空も見えるんですね広いですね、ここで行き止まりなんですが……」

 

 「……何か来る」

 

 アランは疲れた症状で汗をぬぐうとトラコが険悪な表情に変わり上を指差す、昨日倒したドラゴンより一回り大きい黒い物体が落ちてくる。

 「やばそうなモンスターが来ましたね」


 大きいモンスターには脚が6本あり下半身は蜘蛛の姿だったのだが背中には赤いドラゴンの翼が生えていて、顔の部分に赤いドラゴンの頭があった。キメラの様なモンスターがこちらを睨みつけてくる。


 情報を見ると【ドラゴンスパイダー】となっている。みんなはその気持ち悪さに見ているしかなかった。そうこうしている内に、ドラゴンスパイダーは口から糸を天井に吐き続けて足場を作っているみたいだった。

 「不味いですね、私達出遅れていますよ」


 ジャンヌに指摘をされてようやく体を動かす、いつもと同じように俺が防御魔法をみんなに展開しアランが突撃をして他のメンバーで続いた。いつもはタンクさんがいる場所の後ろの場所で戦うのだが、今回はアランが敵を前に少し引き付けながら入り口方角にいる。俺たちが後ろから攻撃する戦法を取った。


 なぜなら基本の戦いはそんな感じだからだ。あとは明確の理由としては今回は行き止まりの方角から攻撃をしていると、いざとなったら逃げ出せないからでもある。


 アランが敵を引き付けている間後ろから白髪の美女とリーユは攻撃を尻尾あたりに攻撃をする。ハラコは右後ろ足を徹底的に攻撃をして、ティファは右真ん中の足を距離を少し開けながらシルエットソングを歌いながら鎖鎌で斬っている。

 トラコと俺はサポート役のために左斜め後ろに陣地を取りマジックランスや釣竿で少しずつ攻撃をする。

 「俺が大ダメージ与えたる!!燃やし尽くせフレア」


 右斜め下にいた魔法使いの男の子が呪文を唱えると、杖から大きな炎が出ると大きなモンスターを燃やし尽くした。当たった瞬間みんなは喜んだが、ドラゴンスパイダーには火耐性があるのか傷一つ付いていなかった。

 「ががーん」


 「またやらかしたわね、ダークは役に立たないからMP回復しながら右斜め下で待機ね」


 ダメージを与えられなかった事に落ち込んでいたが、役に立たないといわれてさらに落ち込んでいた。

 ドラゴンスパイダーの口から紫色の液体をぶちまけるとアラン・ジャンヌ・リーユ・ハラコの足に染込んでいく、

 「なんなんだクマ、靴びしょびしょだクマ」


 「やばいですわ、毒池ですわ」


 4人は紫の物体から離れると少し膝を付く、すぐに【治癒】を唱えてアランの毒を解除する、こういうときにあたふたはしてはいけない、タンクさんを落とすわけにはいかないすぐにアランは毒池からモンスターを離す。

 「……行く」


 「行くクマよ」


 大丈夫だった小さい子二人と一緒にティファも飛び出しドラゴンスパイダーを足止めをする、その間3人の毒を外さないといけない。ここで何かおかしい事に気づく熊の子が動いていたのだ。

 「あれハラコちゃんは何で動けているの?」


 毒を食らったはずのハラコはピョンピョンしながら動きまわり攻撃を加えている。

 「私は大丈夫クマ【ちゆのかまえ】があるクマ、でも何回も使えないクマ、リキャストタイムが1分あるクマ」


 リキャストタイムとは、たまに技を使うと何秒か立たないと使えないスキルが複数ある、俺は安心をするとジャンヌを解除をしてリーユに呪文を唱える。


 蜘蛛の攻撃は苛烈になっていく6本の足を地団駄のように攻撃をしアランには噛み付きながら攻撃を加えてくる。

 まだドラゴンスパイダーのHPも1割しか削れていなかった。リーユの治癒が終わるとティファが声を掛ける。

 「ジャンヌ・リーユ【コンボ技】で行くわよ」


 「了解です」


 「わかりましたわ、お姉様」


 コンボ技とは同じ場所を何回も斬り付ける。攻撃を当て続ける事によって、ダメージ量がだんだんアップしていくのだ。少しでも外れるとコンボにはならない難しい技の一つで戦闘ギルドでも使えるのはあまりいない。

 リーユとジャンヌは待ってましたと立ち上がり手の動きを確認しているみたいだった。


 ダークはMPが回復をしたのか立ち上がって呪文を唱えると、同時にティファが走り出し歌をアイオーンソングに変える後ろをジャンヌ・リーユの順番で突撃をして右後ろ足を一斉に攻撃する。金髪の美女が鎌を投げながらその攻撃が弾かれるとまた同じように6回攻撃をする。

 「いくわよ【鎌六風撃】(かまろっぷうげき)


 「決めますわ【幻影(4)段突き】」


 「行きます【疾風5段斬り】」

 

 連続攻撃で痛かったのか、少し足の地団駄が増えるのだがリーユの突きの攻撃が速かった。2本のレイピアがぶれるように分身して4本の突き技が同時に炸裂する。

 最後は、綺麗な白い髪をなびかせながら女の子が、極限のスピードで足を5回斬り付けると痛いのか蜘蛛は足を崩す。

 「いまよ」


 ティファが叫ぶと俺達は頷き合って、総攻撃をするダークはフレアが効かないのでブラッドファイアで出血にしたり無属性攻撃【ナッシング】で遠距離攻撃でHPを削っていた。


 ハラコはジャンプをしながら頭にべあーすらいくを叩き込み、俺が左後ろ足に二段突きで攻撃をする。トラコは釣竿を上手く使いながらサポートをしながら戦ってくれている。


 ティファ・クレア・リーユはスパイダードラゴンの体に素早く攻撃をして、少しずつHPを減らしていった。


 だが怒ったのかドラゴンスパイダーは起き上がると雄たけびをあげた。

 「ギィシャァァァァグォォォー」


 雄たけびは蜘蛛のようなドラゴンの様な鳴き声だった。洞窟内だったせいか音が反響をして肌にビンビンやばそうな雰囲気が伝わってくる。みんなは怯みながら後ろに下がるしかなかった。


 雄たけびを上げだ瞬間、翼が少し動き出すドラゴンスパイダーは羽根を動かし風を起こしてくる。それと同時に口から白い糸が出ると俺達全員がその糸に絡まる。ネバネバして気持ち悪かった、1本1本は絡まるとすぐに糸のように固まると少し動かせば切れたのだが、量が多く身動きが取れなくなっていく。


 アランが急いで俺の前に立ち叫ぶ、

 「【ハードンプロテクト】」


 効果は、敵の攻撃を1回だけ無効にする技で5分間のリキャストタイムがある技である。使うとアランや他のみんなは白い繭状態になって動けなくなっていく、同時に口から紫色の炎を横1列にレーザーのように吐き出す。


 アランと俺は無事だったが、前衛組は殆ど全滅に近かった。リーユ・ジャンヌ・ハラコはHPが0になり倒れており姿形が消えそうになっていた。ティファ・ダーク・トラコは無事だったが麻痺毒を食らっており危険な状態になっている。


 4分になると神殿に戻ってしまうので、急いでトラコに治癒呪文を掛けるとアランは時間を稼ぐべく突っ込みながらみんなから離していた。トラコが復活をしてすぐに釣竿を振りハラコに蘇生アイテムを投げると復活した。

 「……【釣竿秘技S】」


 「危なかったクマ、ありがとうクマ」


 お礼を言うと前に飛び出し攻撃に向かう、その間に俺はティファの麻痺毒を解くために呪文を唱える。蘇生は師匠に頼む事にしたティファとジャンヌが復活をして前線に向かう、

 「ゆっきー麻痺毒切れたみたいや、あとはアラ坊回復したって俺は新たな大技使うから呪文を唱えとく」


 状態異常攻撃はずーとなっているわけではなく時間が過ぎると元の健康状態に戻るのだが、解除しないと危険な物もので、基本は治す事が目標だ。ダークは魔法を唱え始めた。


 釣竿により緑髪の少女の頭に蘇生アイテムが当たり復活しているみたいだった、完全復活を喜んだのも束の間、ドラゴンスパイダーは新たな技を使う糸を張った天井に行き8個卵を産み付けるとすぐに下りてきた。

 「嫌な予感がするわ、ダークあれなんとか出来る?」


 「炎系の魔法効かないやん」


 金髪の美女は卵を指差すとダークにお願いしているみたいだった。急に言われたのか呪文を唱えていたからなのか嫌がるが、アランが糸の特性をダークに叫ぶように言うとわかったといい卵に狙いを定める、

 「さっきの糸あの火炎弾で燃え尽きていましたから、あの卵だったら炎系の攻撃は効くんじゃないですか?」


 アランは攻撃を受けながらも一生懸命にダークに伝えた、

 「まあやってみるわ」


 ダークは言うとブラッドファイアを当てると、すぐに卵は中身から緑色の液体を撒き散らし吹き飛ぶ。

 「的当てゲームみたいでおもろいな」


 蜘蛛の卵を6個潰したあたりから急に卵が動き出す、赤髪の男の子は集中してやっていた分結構消耗をしていた汗をかきながらローブでぬぐいながらも頑張る。

 「……ダーク兄頑張って」


 「やばいですわね、そろそろ何か生まれそうですわ」


 リーユが叫ぶと7つ目の卵をブラッドファイアで潰すも、あと1個は羽化してしまった。中から人の子供サイズの大きさの蜘蛛が3体卵の殻を破って突き出してくると、下りていき俺・ダーク・トラコの前に襲い掛かってくる。


 トラコの前にはリーユが向かっていたのでなんとか対処できたのだが、俺とダークの前に小さい蜘蛛の爪が当たる瞬間土の中からハラコが現れると蜘蛛にアッパーをしていた。

 「【べあーあっぱー】クマ」


 下からの攻撃を予測出来なかったのか、小さい蜘蛛は上に吹き飛ばされると塵になって消える。ひとまず一安心にぺたんと腰を落とす。

 「ぎゃー、誰か俺を助けて喰われる」


 忘れていた男の子は杖を盾にして頑張って踏ん張っていた。すぐにトラコの釣竿攻撃により小さい蜘蛛は倒される。

 「食べられなかったのは残念ですわ」


 「おい、食べられたほうがよかったんかい」


 リーユがため息をつきながら言うと、ダークが憤慨していたがすぐに呪文を唱え始める。

 リーユとハラコは頷きあって前線に突入をし、トラコと俺は支援の準備に入るドラゴンスパイダーのHPは3分の2まで削られていた。

 「もう少しよ、頑張りましょう」


 ティファが言うとみんなだんだん本調子に戻ったのが攻撃を次々と決めていく、少しずつだが敵のHPは減っていき弱っている蜘蛛が疲れたのかわからないが一瞬攻撃を緩める瞬間ダークは見逃さなかった。

 「痺れ死なせろ」


 ダークの呪文が終わったみたいだ、場の空気が一瞬で変わる。そうすると電気亀がドラゴンスパイダーの前に現れる。出血していた時に使う最後の取って置きの技、トータスサンダーが決まる。毒池の近くに蜘蛛がいたのも相まってすごい音と共に蜘蛛は技を食らい、血が出ていた場所は爆発をしながら体を痺れさせていた。


 電気も抜け黒い煙があがっているのだが、ドラゴンスパイダーはまだ動こうとしていた。上から熊の女の子が拳を握り締め背中を思いっきりぶん殴る、そうすると電気で蒸発してカラカラになっていた肌は弾力が無くなっており衝撃を吸収する事もなく拳が背中から腹を突き破るしかなかった。


 突き破るとものすごく痛いのか、ものすごい鳴き声と共に倒れていき塵となって消えた。

 「やったクマ、倒したクマ」


 ハラコは嬉しいのかぴょんぴょん跳ねながら喜びを表現していた。ダークは最後を持っていかれたのか悔しい表情をしている。

 「マジか俺最後に止め刺したと思ったのに、ハラコちゃんに取られたわ……」


 「ごめんクマ」


 「……よくやった」


 泣きそうなダークをトラコが慰める。

 「終わりましたね、お疲れ様です」


 「いえいえ、こちらこそ、お疲れ様です。アランさんタンク上手いですね」


 ジャンヌとアランは腕を、がしっとして勝利を喜んでいた。

 「リーユ・ユキちゃんお疲れ様」


 「ふぅ疲れましたわ、ユキお姉様何処も怪我はしていませんか?もし怪我をなさっているなら私が――――」


 リーユは何かを言おうとした瞬間ティファが緑髪の子を鎖で、ぐるぐる巻きにした。

 「1PT目もどうやら倒したみたいです」


 アランは母と連絡を取ったんだろうか、すぐにダークに報告をしていた。

 「あっちはどういうモンスターだったん?」


 「赤いドラゴン1体って言ってましたが、マザークレアのメンバーさんが活躍してくれて無事に倒せたらしいです」


 「あの子達活躍したんですね、よかったです」


 ジャンヌは嬉しそうに、お母さんのように喜んでいた。1PTと2PTのボスが倒れた事により行き止りだった扉が開く、母達と合流をして奥に進むときらびやかな宝箱の部屋に辿り着く。

 「金色の部屋とか綺麗だねぇ」


 母は感動をしていた。ダークが宝箱を開けると綺麗な大きな水色の石が2個と、お金が32000ギルが入っていた。

 「なんやこれ」


 「説明文読みなさいよ」


 アイテム名は【女神の水石】となっていた説明文には、太陽の下に置いておくと石から飲み水が出てきますと書いてあった。1日に取れる水の量は1個に8個です。

 「おー、いいアイテムやんか、でも2個しかないなどうしよか?」


 「ジャンヌ達がいなかったらクリアできなかったしね、とりあえずジャンヌ1個ダークが1個管理するのはどうかしらね?」


 「いや管理するのはゆっきーに頼むわ」


 「わかりました」


 ダークは女神の水石1個を手渡すと俺は頷きながら鞄にしまう。

 「そういう事なんやけど、トラ・ハラコちゃんいいかな?」


 「私はいいクマ、でもダークさんフレンドになってほしいクマ」


 「……私も大丈夫」


 ダークとハラコはフレンド登録をする。

 「ティファさんありがとうございます」


 「有難いですわ」


 ジャンヌとリーユは喜んでいた。お金は32000ギルだった事もあり、16等分にする事が決まった。 ワープ装置で洞窟の入り口まで移動をする。噂を聞きつけたのか外にはたくさんのPTが同じように入ろうとしていた。とりあえずワープで始まりの町入り口前に帰るジャンヌ・リーユのマザークレアの5人が頭を下げみんなと握手をしていくと3人は手を振り返っていった。

 「それでは私達はギルドにも報告があるので、ここで失礼します」


 「おう、またな、また一緒に行く事になったらよろしくな」


 「ゆきお姉様ティファお姉様別れるのはつらいですが、お(いとま)させて頂きます。今度は私からお二人を訪ねていつか私の物に――」


 ジャンヌはダークと握手をして、リーユはニヤニヤしながら挨拶をすると町の方に消えて行った。

 「リーユさん最後に何て言おうとしたんでしょう?」


 「ユキちゃんあまり深く考えないほうがいいわよ」

 

 俺はリーユの言葉が気になったのか尋ねて見ると、ティファは助言するように俺に耳打ちをする。

 「それじゃ、みんなさらばだクマ」


 ハラコはそういうとジャンプをしながら消えていった。

 「師匠お疲れ様でした。また一緒に狩をしましょう」


 「トラ今回はありがとなマジ助かった」


 トラコはコクリコクリ頷くと手を振り帰っていった。

 「じゃあ俺達も解散しとこか」


 ダークが言うとティファは旦那さんと帰っていきダークも小刻みにジャンプしながら帰っていった。

 「アランさん今回はありがとうございました。今度うちの家にでも遊びに来て下さい」


 「はい、喜んでユキさんまたです」


 そういうとアランはワープをして帰っていった。みんなが帰った後に母に昨日の事を尋ねる。

 「そういや昨日何食べたの?あと寝床とか大丈夫だった?」


 「ボロテントだったんだけどね、5人組の子達の一人がサンドイッチを作っている子がいてね、それ貰ったのよ」


 サンドイッチかあ、食べたくなってくる想像すると涎が出てきてしまう。

 「お父さん大丈夫かな?」


 「大丈夫だと思うよ」


 母が心配すると弟がそんな事を言う、熱中症で倒れたので早めに帰ってあげる事にした。

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