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4章
臨海が終わり、普通の学園生活が始まる。
そういえば臨海中はライミアに会えず仕舞いだった。
「久しぶり!」
「ええ、臨海は楽しかった?」
「もちろん、それにしても最近ライミアは忙しそうだね?」
「ちょっと国に帰ってたの」
「そうなんだ」
彼女の体は少し痩せていて、頬も青いような気がする。
「顔が青いけど、具合でも悪いの?」
「……私、ちょっと軽めの持病があったみたいでね」
今までそういうネガティブなことを隠していたライミアは正直に話した。
いや、正直な風を装っているのだ。
軽めなんて嘘、重病に間違いないだろう。
「早く治るといいね。私が薬草でも採れたらいいんだけど」
「うーん。薬じゃ治らないみたい。体力をつけないといけなくて」
ライミアは寂しそうに笑っていた。