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戦場の天啓  作者: 伊和春賀
9/12

流血

「くそっ。こうなることは分かっていたというのに!」

 二人は銃を後方に向けて撃っていた。

「あれは飲み終わったか?」

「ジェイルも早く」

「分かった」

 青いカプセル錠をジェイルは素早く飲み込む。

「まったく、落ち着いて薬の一つ、飲めやしない」

「これからどうする?」

 ひっきりなしの銃声が森の中に響いている。

「どうするもこうするも、一人でも多くの敵を道連れにするだけだぜ」

「オーケー。死ぬまでに何人殺せるか勝負だ、ジェイル」

 木の陰から銃弾が飛んでいく。遠くで叫び声が聞こえた。

「俺も負けちゃいられないな」

 銃弾が木々を縫って飛んでいく。赤い血が木々を濡らす。二人は、悪魔の如く笑っている。

「ったく、何人居やがるんだ。弾が足りねえよ」

「全部命中させれば問題ない」

「そうだな――――」

 銃弾が一つ、二人の下へ届いた。赤色が辺りの緑を染める。

「ジェイル!」

「問題ない、撃て!」

 ジェイルは右腕を押さえる。どくどくと血は流れていく。流れる血を気にせず、ジェイルは銃を撃ち続けた。

 しかし、銃弾は尽きた。それはカフスも同じだった。替えの弾はもうなかった。


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