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戦場の天啓  作者: 伊和春賀
8/12

不安

「どうした?」

「私達、いつ一緒になれるかな?」

「いつも一緒じゃないか」

「そうじゃなくて」

 ベッドの上の二人は会話を続ける。

「結婚ってこと?」

「そう、なのかな? 違うかも」

「じゃあ、何なのさ?」

「よく分からない」

 ジェイルはカフスを抱き寄せた。

「不安なのか?」

「そうかもしれない」

 カフスはジェイルの胸に手を置いた。

「暖かい……」

「まあ、このところ作戦続きだったからな」

 ジェイルはカフスの頭を撫でた。

「大丈夫。俺は一人で死んだりしない。死ぬときは一緒だ」

「そうだと、嬉しい、な」

 カフスはジェイルの腕の中で安らかに寝息を立てていた。ジェイルは静かに微笑んでいた。

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