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不安
「どうした?」
「私達、いつ一緒になれるかな?」
「いつも一緒じゃないか」
「そうじゃなくて」
ベッドの上の二人は会話を続ける。
「結婚ってこと?」
「そう、なのかな? 違うかも」
「じゃあ、何なのさ?」
「よく分からない」
ジェイルはカフスを抱き寄せた。
「不安なのか?」
「そうかもしれない」
カフスはジェイルの胸に手を置いた。
「暖かい……」
「まあ、このところ作戦続きだったからな」
ジェイルはカフスの頭を撫でた。
「大丈夫。俺は一人で死んだりしない。死ぬときは一緒だ」
「そうだと、嬉しい、な」
カフスはジェイルの腕の中で安らかに寝息を立てていた。ジェイルは静かに微笑んでいた。