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輪-アンワープ:平穏-  作者: Cro.w
1/5

:序章




やぁ、初めまして、始めまして。はたまた久方ぶりと言ったところだろうか。とまぁ、名乗るとしよう。俺の名前は、津軽。

俺の正体は、とある物語を見れば解るとして、少し俺の話を聞いていただきたい。


俺は、普段一人なんだけど、ある日、素敵な子達に出会って、その輪に長居してしまったんだ。

藍色の瞳を持った天才。

武家出身の女学生。

どこまでも心優しいヴァイオリニスト。

どこまでもひねくれたコンダクター。

艶聞好きの霊感少女。

どの子も、それはそれは素敵な子なんだ。

実に平凡でいて、非凡で、曖昧な何かに好かれる、不思議な彼等。


しかし、彼等は死んでしまったんだ。

結末はこうだ。

藍色の天才は、狂おしい愛により殺された。

女学生は、世に貢献しようとして、力を使いすぎて殺された。

ヴァイオリニストは、現実と向き合った瞬間、殺された。

コンダクターは、絶たれた命のままに、愛故に縛られ殺された。

少女は、思いを絶てないまま、時の運命により殺された。


いや、実に悲しい。

『この運命』は、生憎全員が死に至ってしまった。


……おや? これは…。

あぁ、どうやら、彼等には違う運命があったらしい。

……あぁ、これは実に平和だ。平和で、平凡で、平穏な、何もなさそうな、何も起きなさそうな、日常の流れ。


面白くなりそうだな。これは見る価値がありそうだ。

死ぬ運命から、その輪廻から外れた彼等の話。どういう結末になるか、楽しみじゃないか。これなら寝ることを忘れて、一気に読めてしまいそうだ。



それじゃ、見てみようか。

違う運命。

『彼等が俺に会わない』運命。

さて、あの子は、彼は、一体どんな結末を見るのだろう……。





良かったら、君もどうだい?

面白さは保証するぜ…?







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