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Dani California
事件の香がする。
何年もこの職業をしていると、事件現場特有の違和感というか悪事の気配を感じとる能力が冴えてくる。
私達に知らされていないようだが、このクルーズ船で字件が起きている。
だか、私は刑事庁捜査一課でもなければこの船の従業員でもない。ただの乗客の忠告など浅田舞。
とにかく、現場が見たい。
その時の私がよっぽど下痢便顔をしていたのか、助手である増田が声をかけた。
「ジャンボさん…この船でなにか起こってるんですか?」
さすがに長い付き合いだ、私の顔でなにかを察したらしい。
増田君は、できる男だ。
いくつもの死線を共にくぐり抜けた相棒にこの場を任せることにした。
「ゔぉぉぉおおお、おで、ごのぶねのなが、
、、、みでぐ」
増田君にそう伝えると、
「ガッテン承知のすけ、名探偵ジャンボの名推理のおでましだい、犯人め首洗ってまっとけってんだい」
と音頭をとった。
たまの休暇にと思って乗船したこのクルーズ船の旅。
やれやれ、今夜も休めそうにない。
続く