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いかれたベイビー③
思ったより部屋は綺麗だった。
僕はシャワーを浴びたかったが、彼女はベッドに腰掛けた。
彼女はまだ何か少し迷っているように見えた。
『迷っているフリをしているのかも知れない』『...いや、...飲み足りなかったのだろう』
僕はコンビニの袋の中から、ジーマの小瓶を1本渡してやった。女の子は、フタを開けて、目を泳がせながら飲んだ。
僕も缶ビールを開けて飲んだ。
『そういや、彼女の名前はなんだっけ?』
彼女は、僕にカラオケでもしないかと言ってきた。
二人でフィッシュマンズを歌ったのは覚えている。あとは何だっけ? 女の子がはっぴいえんどを歌ってくれるのを聞いていたような。僕も少し飲み過ぎた。
「シャワーでも浴びるかい?」
「暗くして。」
僕はベッドの照明のボタンを当てずっぽうに操作したが、上手い具合に部屋が薄暗くなった。
「私、初対面の男の人とホテルに行ったり・・・したことも、無くはないけど、・・・、遊んでそうって見た目で思われてるかも知れないけど、そんなに遊んでないし、本当に今日はそんなつもりで来たんじゃなくて・・・」
と彼女は言ったが、僕らは寝た。