17.やっぱり・・・
結局、みんなの総意でロランも一緒に街を回ることにした。
違和感があったのは俺だけだったみたいで、さっきの俺の発言を気にしていそうなのは、遥香と皇くらいだ。
さっきから視線を数回向けてきているので、とても気になっているのがよく伝わってくる。
だが、今そんなことを話してしまえば、ロランと俺たちの仲が悪化するかもしれない。
それは未だ目的のはっきりしない俺たちがとるには下策すぎるだろう。
アルンの声を聞けるというロランの近くにいる方がいいはずだ。
そんな俺の意図を汲まずに俺の方に後ろで手を組んでやってきたのは、遥香だった。
皇は俺に負けたが、あいつはかなり頭が回る。
間違いなく遥香よりは。
だって遥香は俺が思い浮かべた悪い選択肢に昔からよく向かおうとするからだ。
今だって多分さっきのことを聞きにきたんだろう。
「かーいくんっ!さっきのぐふっ!?」
ほらな。
危なかった。
さっきって言った時に反応して口を塞ぐことに成功してよかった。
「もごっ、もごごごごごっ!」
遥香は顔を真っ赤にして、必死に何かを伝えようとしている。
そうだな、遥香からすれば疑問を解決しようとしただけなのに突然口を押さえられたんだもんな。
そりゃ、動揺もするか。
そんな遥香の耳元で俺は
「後で必ず聞くから。今聞けない理由は今は言えないけど。」
と囁いた。
遥香はうなずいてくれたので、押さえていた手を離した。
すると、頬を膨らませた遥香が、
「もっと優しいやり方だってあったんじゃないの?幼馴染だからってしていいこととそうじゃないことがあると思うの。」
と諭すような言い方で言ってくる。
こうなった遥香はめんどくさいと分かっていたので、俺は素直に
「ああ、ごめん。出来ることがあったら何でもするよ。」
と言った途端に遥香は俺の手に飛びついてきた。
「やたっ!じゃあ、手つなごっ!」
ああ、俺、こんな、手を繋がれた状態で回らないといけないのか・・・
その時、無性になんかロクでもないことに巻き込まれる気がした。
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