プロローグ3〜アルンとの出会い〜
4話目です!
「さあて、やっと貴方も本題に入る気になってくれたみたいだし、早速話を始めましょうか」
「いや、突然怒り始めたのはお前なんだと思うんだが……」
「私に向かってそんな口の聞き方をーーっ!!」
その時、ビーっという音が部屋に鳴り響く。
「あー!もう!わかったわよ!さっさと自己紹介からしろってことなんでしょ!するわよ!」
そう言った後、少女はこちらを向き、
「ごめんなさい。少し取り乱したところをみせちゃったわね。私の名前はアルン」
「地球の神をやっているわ」
「は?」
何を言ってるんだこの子は?
こんな年なのに大丈夫かなぁ?主に頭がね。
まぁ話もまた進まなくなるだろうし、言わないでおこう。
「なによ?」
アルンは俺の方を見て言った。
隠していたつもりだったが、顔に出ていたらしい。
「貴方の考えてることなんかお見通しなの。
『今、この子こんな年からそんな趣味で大丈夫かな?』と思ったでしょ」
「いや、そんなことはないけど……」
「隠しても無駄よ。こんな姿でも一応神様なんだから。しかも、あなたはちょっと顔に出すぎだったしね」
「あと、貴方がここがどこだか気にしてるのが、すごく伝わってくるのだけど、ここは神界よ。貴方がいた地球と行き来できるのはそれこそ私や他の神たちぐらいなものね。
貴方に話があったから呼ばせてもらったの。地球の道端で1人で喋ってる人になりたくはないでしょう?」
「それはそうだな。」
その気遣いには素直に感謝しておく。
だが、アルンは何食わぬ顔でこう宣ったのだった。
「でも貴方の体は道端で上を向いて立ち尽くしているから。有体に言えば、まぁ不審者ね。」
「えっ?一人で喋ってる人にはならないっていったよね?」
「ええ、喋ってないでしょ?」
「余計悪いわ!」
「そりゃそうじゃない?今ここに呼んでいるのは貴方の中身、つまり精神なんだから。
心配しなくても、私のお願いを聞いてくれればもとに戻してあげるから」
「そのお願いの内容が怖いんだが……」
「うーん、まぁそこまで難しいものでもないはずよ?」
「焦らしてくるけど、結局なんなんだよ、そのお願いは?」
手早く済ませたかったので、俺はこう尋ねたのだった。
あと2話後ぐらいから物語本編始まります!