18.密談と皇太陽
〜ある人たちの密談〜
「ついに動きましたか。■■くん?」
「ええ、動きましたよ。そろそろ動かないと埒が明かないと思いましたので」
「うちの■■への命令権は一時的に貴方を最優先するようにしてあるから。
せいぜい、上手く使ってやってね?」
「もちろんです。僕だって人の形をとっているものを使い潰すことはしたくないですしね。一応思念伝達だけは使えるんでしたっけ?」
「ええ、仮契約なのだから貴方にはそれ以上は行使できないわね」
「連絡がすぐ取れるだけでも満足ということにしておきましょう。指示を飛ばせるだけでも戦略の幅も広がりますし」
「戦略?貴方がやろうととしていることは■■■■■でしょう?」
「そうとも言えますが、不安を煽るには、有効ですよ?」
「それは否めないけど、それを言ったら貴方のほうが趣味が悪いんじゃないの?」
「ははははっ!はははははははっ!」
「ふふふふっ!」
二人の笑い声が響き渡っていた。
〜決闘前日〜
その日俺たちのグループ十六人は遥香の部屋に集まって緊急会議を開くことになった。
「それにしても速かったな、向こうのグループの準備は」
「そうだねっ!かいくん!」
「どうした、遥香?やけにテンションが高いな?」
「なんでテンションが高いかわからないの?鈍感だね〜、かいくんは」
「これでこのバトルも終わりだからか?」
「そんなわけないでしょ!もう〜、かいくんのかっこいい姿が見たいからに決まってるじゃない……」
そう言う遥香の声は最後の方なんと言ったのか聞き取れなかった。
「最後なんて言ったんだ?」
「何回も言わせないでよっ!」
「ごめん。」
俺にはそう言うしか出来なかった。
なんか、女子の俺に対する視線が厳しくなってる気がするんだが。
「ごめん。話が逸れたな。だが、ここ数日間で訓練もしたから、どんな決闘でも比較的安全にはなるだろうと思う」
『いざとなったら、俺のこの二つ目の能力を使う機会も来るかもしれないしな。とは言っても、この能力にあまり頼られるのも困るから、使わないのが一番いいけどな』
そう考えていると突然、
「うっ!?」
と叫んだ人がいたので声の方を見てみると、
「大丈夫か!?鵜飼!?」
「かっ、か、んざ、きか?」
そう言いつつも、鵜飼は顔面蒼白になっている。
だが、数秒後、
息を切らしつつ、
「もう大丈夫です。」
と鵜飼は言った。
「どういう感じの辛さだったんだ?」
「なんて言えばいいんだろう?頭の中が痛む感じって言えばいいかな?」
「そうか。今はもう大丈夫なんだな?」
「はい」
「じゃあ、鵜飼は少し休んでくれてもいいが、会議は続けるぞ」
「いや、僕は大丈夫です」
「そうか、じゃあ鵜飼も入れて会議しようか」
「誰かこの中で、皇太陽について詳しく知っている人はいるか?」
「「私、知ってるよ!」」
と、恵子と彩音。
「皇くんがテレビに出てることは知ってるよね?」
これには全員が同意する。
「それで、皇くんが出てるテレビでみんながよく知ってるのはドラマだよね?」
「ああ、そうだな」
「でもね、他にもバラエティー番組、例えば、おしゃべり009とかだね」
「クイズ番組にも出てるんだよねー?」
「そうそう、だから知的なイメージもあるんだよねー」
「なるほど。ということは、何か知的な策略を用いてくる可能性もあるってことだな」
「みんな、これだけはどんな時でも覚えておいてくれ。もし何かあったら、すぐに連絡してくれ」
「「「「「わかったー!」」」」」
「じゃあ、今日は解散!!明日に備えてしっかり休んでくれ!」
そう言い、俺は解散するように促した。
するとその夜、ある事件が起きた。
「かいくん!大変なの!私のパジャマがなくなっちゃった!」
「えっ?」




