7.仲間
そんなこんなで、俺と遥香はグループに入ってくれる人たちを探すことにした。
「人を連れてこれたら、教室集合ね!」
俺にそう言い残し、遥香はグループに入ってくれる人を探しに行った。
「さあ、俺も探しに行くか!」
〜別行動 Side 藍川遥香〜
私は仲間になってくれる人を探すためにかいくんと別行動している。
私は手早く仲間になってくれる人を見つけるために、能力魅了を全開で使用したが、すぐにそれが間違いだったと気づいた。
男子たちのこっちを見てくる視線がすごく鬱陶しいのである。
『まあ、この感じなら良さそうな子に声をかけたらいいかな?』
そう思い、少しだけガタイのいい男子に声をかけることにした。
「あの、私たちのグループに入りませんか?」
そう声をかけると、
「藍川さんだろ?どうして俺なんだ?」
「かいくんが男子に声をかけても、誰も聞いてくれなさそうだから、私が男子のグループメンバーを探してるの。だから一人でいた服部くんに声をかけたの。かいくんは頭脳タイプだと思うからね」
「グループには誘われないと思ってたからせっかく誘ってもらったんだし、是非入らせてもらおう」
そういうわけで、服部くんが入ってくれることになり、服部くんが声をかけた数人も入ってくれることになった。
〜別行動 Side 来栖海斗〜
俺は仲間を探すために、遥香とは別行動することにした。
だが、さっきのことがあったせいか男子たちの目が氷のように冷たい。
「もう少し遥香が考えてくれていたらなあ」
そう思わずにはいられなかった。
そんなことを考えながら校舎の中を歩いていると、クラスの二人の女子が話しかけてくれた。
「「あの!来栖くんですよね?」」
「えっ……?ああ、ごめん。声かけてくれる人なんかいなくてさ。うん。僕は来栖海斗。よろしくね。」
「確か筵井さんと佐藤さんだよね。僕に何か用事あったの?」
筵井恵子
髪はポニーテール、背は150センチぐらいに見える。
佐藤彩音
髪はロングヘアー、背は165センチくらいだ。
「筵井恵子です!中学3年生で、かっこいいものに目がないです!よろしくお願いします!」
「ああ、よろしく?」
「私は佐藤彩音って言うの。大学生なんだけど、一応学生だから呼ばれたと思ってるの。
好きなものは、年下の男の子が好きなの」
「あ、はい。よろしくお願いしますね?」
なんだろう?
佐藤さんからすごく危険な雰囲気を感じるんだが。
「「来栖くんって探偵やってますよね?この前雑誌で見たんですよ」」
うん。そういえば、とある雑誌の『社会で輝く学生』の欄に載せるからって、取材を受けた気もするな。
「うん。やってるよ。」
「「来栖くんが本当にあの記事の通りなら、きっと私たちのことを勝利に導いてくれると思うんだよね。だから、私たちのことを来栖くんのグループに入れてください!!」」
「わかった。じゃあ、一緒に頑張ろう!これからよろしく!」
そうしてこの二人を俺は教室に連れて行くのだった。
もちろん声をかけてくる男子は一人もいなかったが。
〜全員集合〜
こうして俺たちのグループには8人のメンバーが集まったのだった。
俺は一つだけ言っておくことにした。
「みんなには言ってなかったが、明日決闘を仕掛けられる。が、俺一人だけでこれは何とかするから、みんなは見ておいてくれ」
次回土曜日投稿です!
途中の海斗S ideの人物紹介っぽい部分は海斗の主観です。
面白いと思っていただけたら、評価、ブックマーク、ツイッターなどで広めていただけると嬉しいです!




