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出逢った時に。

作者: カノ



もう自分の将来に希望など、持っていなく、不安と絶望しかなかった。



ある街の小さな病院で、30歳の時自分に、発達障害があることを告げられた。

そう、告げられた時、私は医師が障害の説明をただ聞くことしかできなかった。


診察が終わった時、初めて、私はこの先どう生きて行けばいいのだろう… どうすればいいのだろう…と思った。


それからの毎日は、私にとって、苦痛と絶望感しかなく、一日生きることすら、とても辛く、耐え難かった。

通院で、処方される薬を服用することによるむくみ、毎日のように繰り返される、両親との喧嘩。

絶望感と、ストレスにより、夜な夜な家抜け出し、外で泣き、

日中、散歩してくるといい、家を出て人気のない場所で、泣くこともあった。

サユリは、もう精神的にも、肉体的にも、もう限界だった。

もう死のうとも、何回も考えてしまうほどだった。


しかし、気が休む時間もある。それは2週間に1回の通院で、主治医と話す数十分だ。

主治医は、三十代後半の男性医師で、当然なのかもしれないが、

私の話をよく聞いてくれる。

毎日が、辛いこと、死にたいことを親身になってよく聞いてくれて、サユリからしたら、幸せで、楽しい時間。

私がその主治医を訪ねて半年ほど経ったある日のこと。


知人が、別の街にある病院を紹介してくれた、

発達障害の専門病院だという。


私は、その病院で、診察を受けてみることにした。

診察を受けたところ、発達障害の他に、解離性障害という病気も、見つかった。

その時、今までわからなかった、障害が発見され、何故か安堵した。

それから、その専門病院で、治療を受けることを決めた。


それからは、通院を続け、通院を続けてく中で、主治医より、入院を進められ、約一ヶ月入院することにした。


入院生活によりできた、時間を発達障害、解離性障害のことを勉強をすること、患者さんと、コミュニケーションをとる時間に使った。

そう入院生活を送っていく中で、私は自分の中にはもう一人の私がいると考えた。


私は、もう一人の自分をサユリと名付け、自分の中の親友にすることにした。

これが、サユリとの出逢い。

サユリはいつ現れるきっかけは、会話する相手のオーラが攻撃的ではないことだ。

サユリは気弱で、おとなしい性格。だから攻撃的な相手の時は、サユリは出てこない。


私はサユリと出逢ったことで、今度は、サユリと、付き合うことを決めた。

サユリと、上手く付き合うことで、発達障害、解離性障害が克服されるだろうと考えた。

解離性障害は、心と体がバラバラの状態から現れるのがサユリだからだ


入院生活を終えて、私、サユリとずっと付き合うことにした。


サユリと付き合い、よく知ることで、私の障害を克服することができると思う…



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