今日から私は女の子?
前作「どうして私が女の子?をリニューアルして復活しました。どうぞよろしくお願いします。」
ジリリリリリッ
目覚ましの音に目が覚める。 眠気に煽られながらも俺はベッドから立ち上がる。
「はあ、今日から学校か〜。」
しかも今日から学校だ。 眠いのに学校とか、 なんでこの時期に休みあけなんだろう。
ぶつくさ言いながらパジャマを脱ぎ捨て鏡越しに立ち、制服に着替えようと……
ちょっと待て?
あれ、 俺の胸ってこんなにでかかったっけ?
軽くもんで見るとポニョンッと跳ね返る。
あれ、 なんか身長縮んでるの気のせいだよな?
身長を測ってみても明らかに顔一つ分以上縮んでいるのは分かる。
あれあれ、 ってかなんで髪の毛こんな長いんだ? 膝丈位まであるんだけど? ってそれより髪金色ー!?
あれ、ひょっとして……俺…
「なんで女になってるの…?」
いいや、ないないないない。 まだ寝ぼけてるんだよ。 そうだよ。 そうに決まってる。
いくら童顔だからって女子に飢えているほど俺は野獣じゃない。
「リトー! 早く起きて来なさーい!」
「わかったー! 今行くー! 」
やっちまった。
今の声でバレてないかな?無理かな?
それよりどうすんだよこの髪?背?胸? 隠し通せるわけないだろ? 馬鹿か俺ー!?
「リトー! 早くしないと遅れるわよー!」
ど、どうやら声の方はバッチリバレなかったらしい。
いや、でも何度もこんな声で叫べばいずれバレる……なら──!
「ちょっと風邪ひいたみたいだから今日休むわー!」
これで行けるか……………………?
「ちゃんと布団被って寝るのよー!」
いよし!これならバレずに済む!
やった!今日は休みだー…………あー、
言ってる場合じゃねえ!
何言ってるんだ俺!?
絶対こんなのバレる!
明日までには確実にバレる!
今日中に何とかしないと……
「お兄ちゃん……大丈夫?」
「……………………。」
「……………………。」
「……………………。」
「女の子?」
ギャーーーー! バレたーーーー!
うう……もうおしまいだ。明日香にこんな姿を見られた。
きっと不法侵入だとかだって通報されて身元が分からない女の子が男子高校生の自宅から出てきたって報道されて社会的に俺の存在が抹消されるんだ。 うう……
「もしかして…………お兄ちゃん?」
「…………え? 」
なんでだ?
なんで分かったんだ?
こんな自分で言うのもあれな超絶美少女な姿を俺だってなんで──!?
……………………。
「ふうん……。あさ目覚めたらいつの間にか女の子になってて、どうしたらいいのかもわからなかったってことね」
「でもなんで分かったんだよ? こんな美少女が俺だって? 」
「自分で自分を美少女って言うのやめたら? まぁ、確かに美少女過ぎてちょっぴり引くけど」
可愛すぎて引くって何?
女の世界怖い!?
「まぁとりあえず、ハル姉に連絡しておくけど…………私学校行ってくるから帰ってくるまで部屋で大人しくしててね?」
「いや、こんな姿じゃ恥ずかしくてお嫁どころかご近所にも行けねえわ!」
正直もうダメだと思ったけど……明日香ありがとう。
おかげでお兄ちゃん助かったよ…………お兄ちゃん?
「なぁ明日香? これって俺今お兄ちゃんなのか?」
「…………マスコットでいいんじゃない?それか妹。」
どうやらお兄ちゃんはだめらしい。
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