ハレーの友人
掲載日:2019/01/18
ハレーは走っている。飲み込まれそうな真っ暗闇の中で、すぐ前の方に明かりを灯して歩くかねてよりの友人を認めた。
「おや 実に貴方と会うのは久しぶりですねぇ。」
「ハレー君じゃないか 久しぶりだね
どうだい、変わりはないかい。」
「ええ 僕の方はもうすこぶる健康ですよ、そちらはどうですか?見たところ具合がよろしくないようですが。」
友人は、この前見た姿に変わりはなかったが、吐く息やその丸い顔が変に火照っているように感じられた。
「ああいや、これはね、只の風邪だよ。なにせ坊やたちが物をねだるやら家を散らかすやらで、なかなか休まらなくて風邪を拗らせてしまったよ。」
「この前通りかかった時、僕を可愛い目でしげしげと見つめておられましたご子息ですか、どうです、すくすく育っておられますか?」
「ええ、最近は積み木などもするようになってね。次君と会うときにはもっと成長していると思うよ。」
「ええ僕の方も楽しみにしておりますよ。いけないいけない、僕はもう行きます。それではこの辺で、どうかお大事に。」
「ああ、ではまたここで。」
ハレーは足早に走り去った。走りながら友人の事を思い浮かべた。
「地球のやつは、なんとも辛抱強いなぁ、俺ならあんなに煩わしいガキは御免だね。」




