流言飛語
流言飛語という言葉がどういう意味がは知らないけど、言葉が絶えず飛び交う様を想像すると洪水の様な情報が別次元から流れ込むその瞬間、君は赤い傘を広げてそれを受け止めた。だから僕は水色の絵の具を一気に飲み込んで胃の中のトーストを空高く飛ぶ鳥の様に見たて、100万円の香典を口に詰まらせて窒息したオードリーヘップバーンの死体をガスバーナーで火葬した。燃え上がる街を映し出すカメラがスクリーンアウト。スタッフロールに名を連ねるプロデューサー達は売れもしないアイドルを今日も抱く。君達は覚えてる?朝焼けの空に照らされたクリスマスプレゼント。目やにを擦りながら破った緑色の包装紙の中には最新型のファミコンソフト。ボタンが擦り切れるまで旅に出た。だけどいつのまにやら迷い込んだ青春とかいう黒い冬。青くない春じゃない。モニカルインスキーを知っているか?俺は知らない。でも知っている様な気がする。遠い記憶。VHSフィルムに残してきた90年代の温かみ、不安、チカチカするくらいの好奇心。世紀末人類は滅亡した。今地球にいるのは巨大な仮想現実、人類のクローン。神は死ぬべきではなかった。3Dプリンターで神を作ろう。しかしだ、「神」と認識されている時点でそれは神ではない。だから3Dプリンターでチクワを作ろう。それは神だ。誰もチクワを神と認識していないからだ。だからそのチクワに男性器を差し込んでそれを擦り付ける力で発電所を作ろう。その電気でプロジェクションマッピングで空にチクワを映そう。チクワ座だ。チクワ座から来た宇宙人は人類を滅ぼす。そして新しい時代は始まる。それが流言飛語の本当の意味なのかもしれない。