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転生者と魔王  作者: コウ
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プロローグ2

ぶっつけ本番でもやってみれば案外成功するらしく、テレポートを試してみると魔王城らしき建物が目の前にあったのだ

 

 「よーし!モンスター共を殺さない程度に蹂躙してやるぜええええええ!」

 

 そうして俺様は魔王城に突入したのであった・・・

 

 

 

 

 「あっひゃひゃひゃ、道を空けろ!テメエらには恨みはないがなんとなく魔王の元へ向かうのだよおおおおおお!」

 

 「なんだこいつヤバイ!我らのアイドルの魔王様に悪影響だ!立て皆!全力で追い出すぞ!」

 

 「待て!アイドルってなんだ、確かに魔王様は可愛らしいが絶対本人に向かって言うな!」

 

 はぁ?魔王が可愛らしいだぁ?モンスター基準で可愛いってことなら俺の基準で見れば可愛くないのだろう、あっはっは!全力でつぶしてやンよ!

 

 「邪魔だ邪魔だ邪魔だぁ!退かなきゃ皆殺しにするぞ!」

 

 「先ずは話をしよう!欲しいものはやるから魔王様には近寄るな!」

 

 「欲しいものなんてなにもないのですのよ」

 

 「ならどうしてここに来た!」

 

 「なんとなく」 

 

 実際のところ理由なんてねえですのことなので、こいつらには糧になって戴きたい

 

 「まぁ良かろう、邪魔をするのでしたら蹴散らしてさしあげますです」

 

 「怖い!言葉が継ぎ接ぎすぎて怖い!」

 

 「安心して下さい。ふざけてるだけなのですわよ?」

 

 多分、俺は別に狂っているわけではないと思いたいのでござる

 

 「・・・殺し合いでふざけるとか相手に対する侮辱だぞ」

 

 あ~確かに言われてみるとそんな気がしないでもない気がする

 

 「大丈夫だ、別に俺はお前らのことを殺そうとしているわけではない」

 

 「お前さっき皆殺しにするとか言ってたじゃねえか!」

 

 言ってたような気がするがそんな遠い過去のことなんて覚えているはずがないだろう

 

 「まぁ、いいじゃんか。そんな過去の話は」

 

 「三分も経ってないんだよなぁ!」

 

 そうか・・・俺にとってはもう数年も前のように感じるよ

 

 「まぁいいや、魔王のとこ行くからさぁ・・・とっとと退けやザコ共があああああああああああ」

 

 「行かせるわけがな・・・グホァ!」

 

 「大変だ!グリドさんがやられたぞ!しかも一撃だ!」

 

 「総員撤退!魔王様をお守りしろ!」

 

 ひゃっはあああああああザコ共が波のように撤退して行ってるぜええええ!

 

 「さぁ、魔王の場所へと向かおうじゃないか」

 

 そして俺は魔王のいる所に行ったのだ

 

 

 「ここか?・・・ここに魔王がいるのか?いるんだな。いるんですねぇ!」

 

 ちなみにこの部屋のドアを守るようにさっき見逃したザコ共がゴキブリのようにワラワラしていたので一撃で蹴散らしておいた

 

 「なんだ?また人間か?ふっふっふ、この我の部屋にまで来るとは恐れを知らぬ者よな」

 

 そして現れたのはピンク髪に透き通るような碧眼のまさに美少女というような者だった。はぁんさては中二病だな

 

 「貴様は何者であられるか?」

 

 「はっはっは、ここまでたどり着いた褒美だ!我こそは魔王!魔王イルだ!」

 

 ・・・なんてこったい。魔王がこんな美少女だったとは

 

 「さぁ掛かってこい人間よ・・・我の力をもって貴様を平服させ・・・え?」

 

 だがそんなことは関係ない。俺は一瞬で飛びかかった、そして殴る。・・・弱いな魔王。いや俺が強すぎるだけか・・・

 

 「ふ、ふふふ。中々やるではないか人間よ」

 

 あれ?高圧的な態度ではあるけど涙目になってないか?

 

 「どうやら手加減は必要ないらしいな・・・いいだろう、我の本当の力を見せて・・・グハァ!」

 

 言わせないよ?その前に殴るから

 

 「き、貴様!なんたる無礼!人が力を解放してる途中で攻撃するとは・・・貴様は外道だな!」

 

 「ほぅ、いいだろう。その力を解放してみろ。その上で圧倒してやることにしよう」

 

 「・・・後悔するなよ?我が真の力を解放すれば貴様など一瞬で・・・」

 

 「早くしろ」

 

 「いいだろう、見せてやる。はあああああああああああああ!」

 

 どうやら今魔王は力を解放したらしい。容姿に特に変化は見受けられぬ

 

 「ふぅ、遂に力を解放させてしまったな。こうなればもう簡単には・・・グウッ!」

 

 だが関係ない。一撃で沈める

 

 「あ、そういうのいいです。」

 

 「貴様!それほどの力を持つとは本当に人間か!?・・・だが仕方ない我が敗北したのは事実である」

 

 別に殺しに来たわけではないんだが・・・あっそうだ!いいこと考えた

 

 「は!今回は見逃してやるよ!また明日来る」

 

 「なっ!貴様正気か!?ふん、いいだろう。ならば明日トドメをささなかったことを後悔させてやろう」

 

 「出来るものならな!」

 

 俺はそう吐き捨てて魔王城をでた

 

 

 

 

 

 それじゃあこれから毎日通ってあの魔王のプライドをズタズタにしてやるとしよう

 

 さて明日までどう過ごすかだが、やることもないし今から明日まで寝る!今日は野宿だぜ!

 






 以下ダイジェスト

 

 2日目

 

 「よう魔王!約束通り来たぜ!最初からフルパワーで来るといい」

 

 「・・・随分となめられたものだな。いいだろう我は最早ずっとフルパワーだ!では行くぞ!」

 

 そうして飛びかかってきたが、俺は慌てずにカウンターを食らわせた。当然一撃だ

 

 「明日もまた来るぞ!」

 

 

 

 

 3日目

 

 「今日も来たぞ!ってあれ?だれもいない・・・」

 

 「掛かったな!・・・ウボァ!」

 

 魔王の奴は上から不意打ちを仕掛けてきた。だが無論返り討ちだ

 

 「じゃあ、明日も来るぞ」

 

 「もう来るな!」

 

 来るなと言われても来るぞ

 

 

 

 

 4日目

 

 「当然今日も来たぞ!」

 

 「来るなと言ったはずだ!」

 

 「来るなと言われると来たくなる。・・・それが人間という者なのです」

 

 「まぁよかろう。今日こそ貴様に勝利する。今までは力を解放しても使う前にやられたからな・・・さぁ出てこい我が分身!」

 

 魔王がそう言うと、俺の周りが分身で囲まれた

 

 「さぁ、これだけいれば貴様は勝てないだろう!本体である我を倒さなければ分身は永遠に存在するのだ!」

 

 わー。それ確かにまずいなー。・・・まぁでも

 

 「さぁ本体を見つけてみろ!」

 

 「ファイアグラウンド!」

 

 そんなものは魔法で全て吹き飛ばせばいいだけだ!

 

 「キャアアアアアア」

 

 あれ?なんか悲鳴が普通の女の子と変わらなかったような・・・まぁいいか

 

 「今回も俺の勝ちだな。・・・また明日来る」

 

 「・・・・・・」

 

 なにかボソボソ言っていたが、全く聞こえなかったなぁ

 

 

 

 

 そして5日目のことだった

 

 そして今日もまた来たわけだが、魔王の様子が昨日までと比べて全く違った

 

 「ひょはははは!今日も来たぜ!」

 

 「・・・」

 

 ちょっと待って下さいよ・・・いくらなんでも沈黙は酷いっス

 

 「お~い。聞こえてる~?」

 

 「・・・うっ・・・」

 

 「!?」

 

 あれ?泣き出したぞ?・・・まさかとは思うが・・・やり過ぎた?

 

 「・・・どうして?なんでまた来るの?」

 

 なんか口調まで変わってるんだけど・・・

 

 「いや~アンタのプライドを折ってやろうと思いましてね。」

 

 「じゃあもう来ないでよ!・・・今まで取り繕ってたけど見逃された時から既に折れてるよ・・・そんなに私のこと殴るの楽しいの?」

 

 一人称まで変わってる・・・別に殴るのが楽しい訳ではないのだが・・・流石の俺も美少女を殴って楽しいなんて思うほどゲスくはないぞ

 

 「そんなことはないぞ!流石にそこまでクズじゃない!というかお前はキャラが変わりすぎだろ!」

 

 今、キャラがぶれぶれのお前が言うなって声が聞こえてきた気がするが無視だ

  

 「しょうがないじゃん!一応魔王なんだからそれっぽく振る舞うしかないじゃない!こうしないとモンスター達になめられるし!」

 

 ・・・つまり、昨日までのは全部演技ってことだ。じゃあこっちが素か。ただの女の子やんけ・・・というか最初に来た時この城にいた奴が我らのアイドルとか可愛らしいとか言ってたな

 

 「・・・俺がこの城に最初に襲撃した時にさぁ、お前のことをアイドルとか可愛らしいとか言ってる奴らがいたが・・・」

 

 「・・・!?」

 

 まぁ確かにこれならよく分かる

 

 「・・・手遅れだったようだな」

 

 「いやああああああああああ!」

 

 ・・・このまま言葉攻めするのもいいか

 

 





 

 その後どうしたかというと魔王の奴は暫くして再び泣き出したのだ

 

 関係ないが魔王が最初に泣いているのを見たときに思ったのは・・・・

 

 




 

 

 

 正直泣き顔が最高に可愛かったです。そそりました

 

 はい、本当にわたくしはこの為に日本で死んで異世界に来たんだとすら思いましたね

 

 だからこっちの世界でのセカンドライフは魔王のことをおちょくって凄そうと思っているのよ。流石に攻撃はもうしないけどな

 

 ・・・もし俺以外にアイツを泣かす奴がいたら街中で人が見ている前で真っ向からぶっ潰してやるけどな!

 

 なので取りあえず魔王城の隣に魔法を使って家を作ろうと思う。これでいつでも好きなときに(ほぼ毎日)アイツに会いに行けるのだ

 

 こうして俺の異世界ライフは本格的に幕を開けるのでした。めでたしめでたし

 

 ・・・まだ続くゾ

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