2.新たな英雄。
瓦屋根に白い看板で日本語で書かれている白駄菓子店と書かれたそれを見ながら煙草に火をつける。
「……相変わらずうちの嫁チャンはねえ」
苦笑しながら最愛の妻を思いながら呟く。
年齢的には年をとらず基本的には白銀の長髪に豊満な胸で高身長であるわけだが、さすがにこちらの世界に下界するときはこちらの俺に容姿を合わせて穏やかな老女にはなるが、ちなみに俺も前回の魔王やらなんやらを討伐した功績で神とやらにはなっているが、妻権限で人間としての寿命が尽きるまでは神の座は待ってもらっている。
名前は基本ないんだが、俺が嫁にする際にクシナという名前を挙げたので、こちらではクシナ=シロガネとして俺の伴侶として生きている。俺が名付けしたことにより創世神以上の力を手に入れある意味最強の神になったのはここだけの話だ。
うちの嫁は人間や心通う生物を愛すし世界の貢献もおろそかにしない。実に素晴らしい神なんだが、実におっちょこちょいだ。俺を殺した時は生命の火っつう運命を司る火を消してうっかり俺を殺したし、(12にして身内もなにもいなかったし、むしろ地球レベルの身体能力ではなかったから、戦乱あらぶるファンタジーの世界に来て神を嫁にするという事になったからまあいいが)
とりあえず料理に塩を大量にぶちまけるとかそんな失敗的なレベルで一時期大量異世界人投入なんてことをやらかしたり、殺人鬼を召喚したり(普通に舎弟にする)という事を日常茶判事にするので、まあいい加減なれた。少なくとも神なんてものは素知らぬもので通すのがほとんどであると思うのだが罪悪感を持つだけマシだろうと思うのだが。
「嫁よ、これはないだろう」
目の前には穏やかな寝息をつく黒髪の赤子はいた。