1.駄菓子屋 シロガネ。
「あー暇だあ」
俺の名前は白銀啓吾年は多分今年で72だ。60年前にこの剣と魔法の世界ファンタジアに召喚された所謂英雄っつうもんらしい。たまたまガキの頃、アコギな奴らと喧嘩して運悪く死んでしまったと思ったとおもったら、あっという間に魔王がいるとか邪神が目覚めたとか邪龍が目覚めただの所謂幻想物語もびっくりな感じのあーだーこーだな感じなんだよな。
しかも召喚した神は偉いほど美女でうっかり殺しちゃいましたなんて言われてしまって俺はどうしろと、まあそれなりの特典をもらってなんとかかんとかこちらでもこちらに転生、そんでなんだかんだ仲間も増やして世界を救ったという感じだ。
まあじじいの昔の活躍なんざ、誰もききゃしねえでいいわ、一応こっちではケイゴ=シロガネとか名前で通っていて[無頼僧]なんて二つ名ももらって、まあいいか。
一応嫁ももらって、孫もいるし、嫁は先にいった女神なんだがまあそれもいいや、とりあえず娘二人に孫も女二人、なんか女神の血筋ってのは結構女系に偏るらしい。一応嫁さんはガキを育てる時は人間として降臨はしてたがまあ育て上げたらちゃんと神の仕事にもどったなあ。
そんで俺は倭国っつう、日本に良く似た片田舎町に引っ込んで昔ながらの駄菓子屋を営んでるっつうわけだ。こちらでもあっちと似たような文化があってそういう駄菓子なんかを仕入れてよ。煙草吸いながらひがな一日過ごしてるっつうわけだ。
ガキの奴らも可愛いしな。
娘も嫁にいって孫も冒険者になってるし、たまには遊びにきてくれる、見事に隠居したジジイ生活を楽しんでいたんだが…。
「シロ君!ごめん!!」
俺の嫁から通信がきたのでその生活は終りを告げた。