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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
003 最後も孤島篇
52/57

48 結局ビキニかよ!

 あー、喰った喰ったぁ。

 さあ、お腹もいっぱいになったことだし昼寝でも……って!

 今さっき起きたばかりやろ、わたし!

 でも、でも、気持ちは痛いほどに分かる!

 だって、このオフトゥンめっちゃ気持ちいいんですもの!


 いやー、やっぱ『ものづくり』っていいよね。

 自分で作ったオフトゥンだからこそ愛情も湧くというものだよ。


 ……まあオフトゥンの話はこれくらいにしておいて。


 問題は今日からどうするか、ってことだよね。

 もう孤島の地図は完成したし、隠しアイテムも全部手に入れちゃったし。


 あと探索が済んでいないところといったら……あそこしかないよね。

 うーん。

 うーーーーん……。


 この白鋼シリーズが装備できれば楽勝なんだろうけどなぁ。

 でもきっとまだまだ装備できないよね、こんな強い武器とか。


 ……そういえば『装備』といえば、さっきついでに作ったよね。

 ええと、確かそのへんに雑に転がしたままだったような……。


『海賊風ファッション一式セット』『髑髏のベルト』


 ……うん。

 なんか、海賊の服のほうはよくある海賊の帽子みたいなのと、黒いマント?

 それと……何故か知らんが黒いビキニがセットになってるね。


 で、髑髏のベルトのほうはやけにでかいというか、髑髏もベルトも自己主張が強すぎというか……。


 ……。

 まあ、いちおう着てみようか。

 せっかく作ったんだし。


 うんしょ、よいしょ。

 ぬぎぬぎ……。


《毛皮のセーターを置きました》

《ワニ革のミニスカートを置きました》

《ウサギの尻尾キーホルダーを置きました》


 ……あれ?

 そういえばブラジャーも置いてるのにこれは表示されていないよね。

 いちおうパンツは穿いたままだけど。


 うーん。

 そういえば、いつも湖で水浴びするときも、元々着てた服とかは置いても表示されなかったような……。

 むむぅ……。

 あれか。

 着たり置いたりして表示されるのは、このゲームで作った服とか装備品だけなのかもしれないね。

 あんまり気にしてなかったけど、そうだと思うことにしよう。


 で、この露出の高い黒ビキニを着て……黒マントを羽織って……海賊帽子を被って……。


《海賊風ファッション一式セットを装備しました》


 うわぁ……。

 なにこの貝殻ビキニに勝るとも劣らない、いやらしいビキニは……。


 ……まあいいや。

 次はこの髑髏のベルトを腰に巻いて……。


《髑髏のベルトを装備しました》


 うわぁ……。

 なんかちょうど右腰の辺りに髑髏の顔が斜めになる形で付いてるんだけど……。

 なんだろう、すごく邪魔というか、右腰だけちょっと重くて動きづらいというか……。


《服の組み合わせにより補助スキル『威嚇』が発動しました》


 ……へ?

 補助スキル?

 なんやそれ。


 ええと……あ。

 解析先生はさっきお呼びしちゃったから、今日はもうお帰りになられたんだっけ。

 あー、面倒くさい。

 ちゃっちゃと解析士のレベルを上げて、SPの上限値を上げたいのは山々なんだけど……。


 ……。

 あれ?

 そういえばさっき解析先生に『投石』を解析してもらったとき、なんか見落としてたような気がするな……。

 なんだっけ……。


 ……。

 …………。

 あ、そうだ!

 たしか『投石』のレベルを10に上げると、解析士でも投石が使えるようになるんじゃなかったっけ?

 てことは、解析士のレベル上げに役立つんじゃね?

 敵に近づかれる前に投石で倒せれば、HPが1しかなくても戦える……?


 うーん。

 この『威嚇』っていうスキルの効果も確かめたいし、拾ってきた小石の状態異常効果も検証してみたいし、今日は『投石』スキルのレベル上げに費やそうか。


 うん!

 そうと決まれば持ち物リストを確認しよう!


《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは採集士コレクターにジョブチェンジした!》

《持ち物を確認しますか? はい/いいえ》



【持ち物リスト】

〇モンスターの亡骸

〇アイテムの破片

〇武器

〇食材

〇素材

〇服飾



 ええと……あれ、拾った石って『なに扱い』になるんだっけ。

 なんかいつの間にか自動整理機能かなにかが発動して、どこかのカテゴリーに入っちゃってると思うんだけど……。


 うーん……。

 『武器』だったっけ……。



【武器】

長い釣り竿

棒みたいな…なんだろう

棒?そうとも見えるね

自己主張の強い岩

大きめの石

意志のありそうな石

尖った石

剣っぽい石のようななにか

剣というか石

欠けた岩

綺麗な石

危なそうな岩

人の顔っぽい岩

ギザギザの棒

二手に分かれた枝

白鋼の両斧

白鋼の大剣

白鋼の大槍

白鋼の大太刀

恋し小石

腰痛い小石

濃い口醤油小石

古石

硬骨な小石

恍惚な小石

狡猾な小石

口渇な小石

小石たん

濃いし小石



 あー……。

 ええと、もうなんか、多いね……。

 せっかくの白鋼シリーズがわけの分からん岩とか石とかに挟まれて存在感が希薄になってる……。


 えー、これもっと整理できないのかなぁ……。

 間違えて白鋼シリーズを投げちゃったりしたら、わたしはもう立ち直れないし……。


《さらに持ち物を整理をしますか? はい/いいえ》


 お、きたきた。

 こういうのはタイミングよく出てきてくれるから気が利いてるよね。

 じゃあ『はい』で。



【武器】

〇レア武器

〇突き系武器

〇叩き系武器

〇剣系武器

〇投石系武器

〇未カテゴリー武器



 おお……?

 なんかいい感じに整理された……?

 ほうほう……。

 これって、今わたしが覚えている攻撃系スキルに合わせて武器が整理されてるんだね。

 『突き』『叩き』『剣』『投石』の4つに、まだスキルを覚えていない分の武器ってことか。


 ええと、ためしに『未カテゴリー武器』を選んでみようか。



【未カテゴリー武器】

長い釣り竿

自己主張の強い岩

大きめの石

意志のありそうな石

欠けた岩

綺麗な石

危なそうな岩

人の顔っぽい岩

ギザギザの棒

二手に分かれた枝

古石



 あれ……?

 結構まだ使えない武器とかあるんだね。

 それに『岩』とか『石』って投石武器の扱いじゃないんだ……。

 へー。

 まだまだわたしの知らない攻撃スキルとかいっぱいあるんだろうなぁ。


 ええと、じゃあ目的の『投石系武器』を調べてみて……。



【投石系武器】

恋し小石

腰痛い小石

濃い口醤油小石

硬骨な小石

恍惚な小石

狡猾な小石

口渇な小石

小石たん

濃いし小石



 えー、1、2、3…………全部で9個か。

 とりあえずこれらを使って『投石』スキルのレベルを上げていこう。

 まあ全部使いきっちゃったら、また岩壁のところで集めればいいし。


 で、状態異常の検証をしつつ、『投石』のレベルが10に上がったら解析士にジョブチェンジして……。



 ブツブツと独り言を呟きながら、わたしは洞窟を後にしたのでした――。




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