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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
001 やっぱり孤島篇
33/57

31 気を取り直して再出発します!

 ……ん。

 あれ?

 確かわたし……遺跡で骸骨に囲まれて……。


 ……。

 ここって、洞窟?

 わたし、落ち葉ベッドで寝てる……?


 ? どゆこと?


《ジョブを解除しますか(※現在は『新米絶術士ニューゼロシューター』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク

LV 8 HP 61/61 SP 42/42 『蹴りLV3』『釣りLV3』『突きLV6』『叩きLV13』『湧水LV2』『着火LV2』『ブーメランLV3』『剣LV12』『地図LV3』



 あ……。

 HPもSPも全快してる……。


 うーん。

 まあ、助かったってことか……。

 あ、いちおうアイテムも見てみよう。


《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは採集士コレクターにジョブチェンジした!》


 で、アイテム確認ボタンを押して……。


《持ち物を確認しますか? はい/いいえ》


 とりあえず『はい』を押して……。


《持ち物がありません》


 あー、やっぱり。

 装備してた松明もいつの間にか無いし、本当に全部消滅しちゃったんだ……。


 むむむ……。

 でも、生きてるよね、わたし。

 あの遺跡から脱出して、この洞窟に瞬間移動したんだよね。


 ……。

 あれかな。

 『解析』できるのかな、スキルも。

 試してみようか。


《ジョブを解除しますか(※現在は『採集士コレクター』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》

《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは解析士アナライザーにジョブチェンジした!》


 普段は武器とかに『解析』を使ってるんだけど、そのときは武器を『解析したい!』って念じればスキルが発動してたよね。

 この解析対象を『スキル』にするにはどうしたらいいんだろう……。

 やっぱ念じればいいのかな……。


《ミルクは『離脱』を解析した!》


 おお!

 やっぱ合ってた!



【離脱】

種別/消費SP 移動スキル/SP0

使用可能ジョブ/使用可能LV 新米絶術士/LV1 絶術士/LV1 ノーマル/LV10

LV効果 LV30で消滅アイテム半減 LV50で消滅アイテムなし

効果時間 即時発動

EX

絶術士の専用スキル。

所持しているアイテムを全て消費し、一番近くの回復スポットへと瞬間移動できる。

レベルアップにより使用可能ジョブ、消費アイテム数に変動あり。



 うわ、なんかいっぱい説明でてきた。

 ふむふむ……。

 やっぱこれのおかげで遺跡から脱出できたんだね。


 レベル10でノーマルミルクでも使えるようになるのか。

 で、レベル30で消費アイテムが半分になって、レベル50でアイテムを消費しなくても瞬間移動できる、と。


 ふーん。

 本当に緊急脱出用のスキルって感じだよね。

 特にアイテムが消滅しちゃうってのが痛いなぁ。


 でもまあ、いいや。

 大したアイテムとか持ってなかったし、食料はまた採集すればいいだけだし。

 とにかく、ホント生きてて良かった。

 これでまだ就職活動しないですむ。


 いやー、でも無理ゲーだったなぁ、あの遺跡。

 もう二度と行きたくないけど、マッピングをコンプリートしたら絶対お宝が手に入るよね。

 落ちてるものも腐ってるものばかりだったけど、上手くすれば使えそうなものもあったし。


 たぶんあれ鍛冶素材とかだよね。

 ジョブに『鍛冶士』とかあるから、あれを元に強い武器とか作れるのかもしれないね。


 はぁ……。

 今回はマジで疲れた……。

 もう雨とか上がったかなぁ。

 ちょっと釣りでもして気分を落ち着けたいね。


 ……あ。

 釣り道具も消滅しちゃったんだっけ。

 まだ釣り糸とか針とか浜辺に落ちてるかな……。



☆★☆



 お? 雨上がってるじゃん!

 うーん……と。

 やっぱお天気じゃないと調子出ないよね。


 あ、でも雨上がりって結構大物が釣れるって聞いたことがあるな……。

 一丁でっかいのを釣って、駄々下がりの気分を盛り上げますか!


~30分後~


 あったよ、糸と針!

 これでさっき洞窟で拾った『長い棒』と組み合わせて……。


《長い棒を置きました》


 うんしょ、うんしょ。

 もう2回目だから手際が良くなったな、わたし。

 これをこうやって括り付けて……。

 うん! 完成!


《長い釣り竿を装備しました》


 よおおおおおっし!

 釣ったらああああああああ!!


 あ、その前に蟹ちゃん捕まえないと。

 どっこにいっるのっかなー♪


『小さい蟹』『愛らしい蟹』


 見つけたー。

 じゃあ、この『愛らしい蟹』に決定!


《愛らしい蟹が現れた!》


 はいはーい。


《ミルクの連続蹴り攻撃! 愛らしい蟹に合計75のダメージ! 愛らしい蟹は消滅した!》


 はい瞬殺ー。

 ごめんね蟹ちゃん。


《ミルクは『蹴り』がLV4に上昇した》

《愛らしい蟹の亡骸を手に入れた》


 あ、久しぶりに『蹴り』のレベルがあがったー。

 まあ最近ぜんぜん使う機会がなかったしね。

 んじゃまあ、これを釣り竿の針に付けてー。


《長い釣り竿を置きました》


 はい、ブスっと。


《長い釣り竿を装備しました》


 はいはーい。

 で、あとはジョブチェンジだけだねー。


《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは釣士アングラーにジョブチェンジした!》


 さあ! こいコノヤロウ!

 こちとら遺跡で惨敗して気が立ってんだ!

 釣り上げて蹴り入れてやっから覚悟しろよ!


 そんなわたしの気合の籠った叫び声が浜辺にいっぱいに響き渡ったのでした。


 

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