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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
001 やっぱり孤島篇
31/57

29 遺跡探索、中編!

 ……へっくし!

 うー、さぶい……!


 くっそ、あのコウモリめ……!

 この濡れた身体と暗がりじゃなかったら、こんなに苦戦しなかったのに……。

 ……にっきし!

 うわ、超寒気してきた……。


 ……あ、そうだ!

 こういうときのために色々とスキルを覚えてきたんじゃないの、ミルク!

 やっぱわたし、冴えてる!


《ジョブを解除しますか(※現在は『痺針士パラライザー』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》


 ええと、いちおうステータスを確認しておこう。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク

LV 8 HP 61/61 SP 42/42 『蹴りLV3』『釣りLV3』『突きLV6』『叩きLV13』『湧水LV2』『着火LV2』『ブーメランLV3』『剣LV12』『地図LV3』



 あ、やっぱ『痺れ攻撃』はレベルが2になっても覚えないかぁ。

 まあそうだよね。

 ノーマル状態で使えちゃったらあまりにもノーマルが強すぎちゃうからね。


 ええと、持ち物リストの【素材】から『釣り糸の残り』と『落ち葉』をいくつか取り出して……。


《釣り糸の残りを置きました》

《落ち葉を置きました》

《落ち葉を置きました》

《落ち葉を置きました》


 それと【武器】から……あー、これしかないかぁ。

 まあいいや。

 この『反り返った棒』を取り出して……。


《反り返った棒を置きました》


 で、間違えて装備しちゃわないように、地面に置いたまま棒の先端に落ち葉を集めて、釣り糸でそれを縛って……。

 うん! 完成!


《ミルクは反り返った松明(微妙)を作成した!》


 おお!

 なんか表記がでてきた!

 ……『微妙』って余計な表記はいらんがな!!


 まあいい。

 確かにめっちゃ微妙な松明だもんねこれ……。


 で、火を点けて……。


《ミルクは『着火LV2』を発動した!》


 ボウッ!

 メラメラメラ……!


 おおー!

 うん、松明っぽい!

 これで濡れた服も乾くし、この遺跡の内部も見渡せる!


《反り返った松明(微妙)を装備しました》

《剣っぽい石を置きました》


 あー、やっぱ持つと装備しちゃうかぁ。

 まあ仕方がないよね。

 持っていかないと意味がないし。

 あとで採集士になって『剣っぽい石』をちゃんと回収しておくとして……。


《ミルクは『地図LV3』を発動した!》


 よし。

 これで遺跡内部のマッピングも出来るし、準備は万端。

 ここまで予想外の展開だったけど、どちらにせよ探索しないわけにはいかないもんね。

 外は大荒れだし、雨宿りついでにこの遺跡の探索をコンプリートしちゃいましょう。


 ……。

 大丈夫だよね?

 わたし結構強くなったし、さっきみたいな奇襲がなければイケるよね?


 ……。

 ま、まあ、行くしかないか……。


 で、作戦としてはこのままノーマルミルクで探索します。

 地図士だとちょっと不安だし、いざとなったらジョブチェンジせずに最初のターンで敵を倒したいからね。

 でも松明を持ってるから、『蹴り』以外の攻撃にする場合は1ターン消費して武器を『剣っぽい石』に交換しないとね。


 本当は痺針士のまま探索したいんだけど、それだと地図効果が消えちゃうから迷っちゃうかもしれないし。

 まあ、今回はノーマルミルクちゃんに活躍してもらいましょう。

 ノーマル状態のレベルが上がればガンガン別のジョブにチェンジできるようになるだろうしね。


 いやー、松明あったかい。

 火っていいよね。

 なんだかほっとする。


 ……んじゃまあ、行きますか!



☆★☆



『錆びた槍』『腐った鉄』『穴の開いた鎧の破片』『骸骨っぽいなにか』『鋼の破片』『白銀色の欠片』


 ……なんかヤバそうなのが落ちてる。

 明らかに誰かの遺物だよねこれ……。

 だって骸骨って表記されてるし……。


 松明の光で気付いたけど、ここってアレだよね。

 俗にいう『ダンジョン』ってやつ?

 石壁に上下左右を囲まれて圧迫感があるから、息苦しくて仕様がない……。


 でもこれならマッピングが楽だよね。

 内部が広かったりしたら、真っ黒の部分を潰すのに行ったり来たりしないと駄目だから。


 ……あ。

 でも道が二手に分かれてる……。

 どっちに行こうか……。


 ……。

 とりあえず右に進もう。

 わたしの勘が『こっちが正解だよ~』って囁いている。


 ……。

 …………。

 ……うん?

 あれって、宝箱じゃね?

 ほらね! やっぱわたし冴えてる!

 ひゃっほう!

 きっとすごい武器だよあれ!

 じゃあさっそく宝箱を開けて――。


 ――ガタン。


 へ……?

 あ、あれ……?

 足元がなんか……スースーして……?


《落とし穴が発動した!》


 ええええええええええええええええ!?


 いやああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………!!


 ギギギ……。


 ――バタン。




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