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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
001 やっぱり孤島篇
29/57

27 出られなくなって何日目か分からないけど、今日もぼっちです!

 うーん……。

 うーん、うーん…………。


 ……はっ!!

 あ、あれ……?

 ……。

 あー、良かった……夢か……。


 なんかだんだんこの落ち葉ベッドも寝心地悪くなってきたな……。

 もう寝すぎてぺたーってなっちゃってるし……。


 ふわあぁぁ……。

 ねむ……。


 え? どんな悪夢を見てたって?

 決まってんじゃん。

 就職活動をしている夢だよ!


 面接官「えー、ではわが社を選んだ志望動機と自己PRをお願いします」

 わたし「あ、は、はい! ええと、忍者を選んだ理由は、えと」

 面接官「……忍者?」

 わたし「あっ……。そうじゃなくて、その、御社を選んだ理由は、その、あの」

 面接官「……」

 わたし「ええと、なんかこう、自分の力を発揮できそうというか、その、うーん……」

 面接官「分かりました。では自己PRのほうをお願いします」

 わたし「あっ……。ええと、その、ええと、何だったっけ……」

 面接官「分かりました。面接の結果は後日メールにてお知らせします。では次の方――」


 ……みたいな夢だったよ!

 ……嗚呼……。

 心臓痛い心臓痛い心臓痛い…………。


 ふぅ……。

 まあ、気を取り直して顔でも洗ってこよう……。



☆★☆



~10分後~


 はー、さっぱりしたー。

 もう何日目だっけ。このVRMMO世界から出られなくなって。

 なんか一生このままって気もしなくもないよね。

 もしそうなったら、一生就職活動をしなくていいってことになるのかな……。


 ていうか、生活必需品をマジで集めないとやばいね。

 ふかふかのベッドが欲しい、ベッドが。

 もう髪もキシキシだし、シャンプートリートメントもしたいし。


 でも今日は西のほうを探索するって決めたから、それが終了して孤島の地図が完成して。

 それでもここから出られないって分かったら、腰を据えて生産職みたいなのに片っ端からジョブチェンジして生活レベルを向上させていこうかな。


 別にこの孤島から出られれば街とかあるんだろうから、自分で作らなくても雑貨屋でなんでも揃うし。

 ……たぶん。

 ここから出たことがないし、説明書も読んでないから分からないけど……。


 おっし。

 気合入れるか。

 今日もせっかくいい天気だから、このまま水浴びして服も洗っちゃおう。


 ……覗いちゃ駄目だよ。



☆★☆



~さらに20分後~


 はーい。全身ピカピカ!

 あれだね。

 ここってVRの世界だけあって、実はそんなに汚れたりしないのかもね。

 でも気持ち的にずっとお風呂に入らないのって気持ち悪いじゃん。

 敵に噛みつかれたりとかしたら、エフェクトで血みたいなのも噴き出すし。

 状態異常でも『出血状態』ってのがあるくらいだし。


 あ、そうだ。

 出発前に解析を使っておこう。

 たぶん、この『剣っぽい石』もそろそろ壊れるんじゃないかな。

 いちおう予備で『剣といっても過言でない石』っていうのも拾ってあるけど。


 探索中はマッピングしたいから地図士のままフィールドを進んで。

 戦闘に突入したら痺針士にジョブチェンジ。

 なんか良さげなアイテムが落ちてたら採集士に変更して。

 ヤバそうな強敵が現れたら『スラッシュ』が使える新米剣士にチェンジする、と。


 まあ剣が全部無くなっても杖があるから、ノーマル状態でも探索できるし、抜かりはないぜ。

 てことで、解析解析。


《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは解析士アナライザーにジョブチェンジした!》

《ミルクは『解析LV1』を発動した!》


 さあ、どうかな~。



【剣っぽい石】

攻撃力 14

耐久力 32/100

付加効果 なし

属性効果 なし

鍛冶効果 なし

幻獣効果 なし

合成回数 0回

EX

石でできた剣っぽいもの。

『斬る』というより『殴る』といった感覚。

でも稀に切れる。



 あ、まだ耐久力が32も残ってるかぁ。

 じゃあ壊れるまで使い回そう。


 今日は解析士のレベルも上げないとだよね。

 レベルが上がればSPも上がるだろうから、何度か使えるようになるし。

 SP1じゃ話にならんよ、ワトソン君。


 よーし。

 じゃあ地図士になって、探索を開始しますかぁ。

 服はまだ半乾きだけど、これだけ天気が良ければ着ているうちに乾くよね。

 ミルク、そういうの気にしない。


《ジョブを解除しますか(※現在は『解析士アナライザー』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》

《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは地図士マップメイカーにジョブチェンジした!》


 うん。

 じゃあこのまま浜辺に沿って西に向かいましょう。

 道中でなにかあるとしたら、右手側に見えてくるだろうし。

 たぶんそんなに広い島じゃないよね、ここ。

 予想だと直径4キロとかそんなもんじゃないかな。


 武器よし。アイテムよし。天候よし。

 さあ、いくか!


 ……ていうか、今までずっと『晴れ』だけど『曇り』とか『雨』の日とかもあるのかしら。



 

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