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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
001 やっぱり孤島篇
27/57

25 わたし、蜂として生きることに決めました!

《蜥蜴店長が現れた!》


 ……。


《ミルクは『痺れ攻撃LV1』を発動した!》


 ……。


《蜥蜴店長は痺れて動けない!》


 …………。


《ミルクの剣攻撃! 蜥蜴店長に32のダメージ! 蜥蜴店長は消滅した!》


 …………。


《ミルクは『痺れ攻撃』がLV2に上昇した》

《蜥蜴店長の亡骸を手に入れた》


 …………つ…………強い!!!!!!

 これ強い!!

 最初に痺れ攻撃で相手の行動を封じて、剣で真っ二つ!

 しかも剣スキルをすでに11まで上げてあるから、連続攻撃をしなくても一撃で倒せてるし!


 い、いや、ちょっと待て。

 落ち着くのよミルク。

 とりあえずステータスを確認しましょう。

 判断はそれからだ。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク JOB 痺針士パラライザー

LV 1 HP 60/60 SP 50/52 『痺れ攻撃LV2』『突きLV6』『剣LV11』



 つ、、、強い!!!

 『痺れ攻撃』はSPを2しか消費してない!

 これなら毎回使っても、たぶんSPが底を突く前にレベルが上がって全快する!


 うわぁ……。

 状態異常攻撃、半端ねぇ……。

 

 い、いや、ちょっと待て。

 まだ判断するのは早すぎる。

 状態異常って言っても、効果は何ターン続くの?

 たぶん1ターンだけでしょ? どうせ。

 ……。

 検証してみっか。



☆★☆



《蜥蜴部長が現れた!》


 この辺、蜥蜴ばっかりだな。

 まあいいや。

 森に近いし、予想はしてたから。


《ミルクは『痺れ攻撃LV2』を発動した!》


 レベルが上がるとどう変わるんだろう。

 効果時間が延長になるのか、それとも状態異常になる確率が上がるのか……。


《蜥蜴部長は痺れて動けない!》


 ……さて。

 とりあえず何もしないのもアレだから、ジョブ解除でもしてみようか。


《ジョブを解除しますか(※現在は『痺針士パラライザー』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》


 これで1ターン。


《蜥蜴部長は痺れて動けない!》


 おお!

 まだ効果が持続してる……!

 じゃあ、今度は別のジョブにチェンジして……。


《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは新米剣士ニューソードマンにジョブチェンジした!》


 これで2ターン目。


《蜥蜴部長は痺れて動けない!》


 マジで!?

 もう合計3回も敵の攻撃を封じてるじゃん!

 え、どうしよう。

 一応もう一回くらい様子見てみたいけど……。

 まあなんでもいいや。

 適当にボタンを押して……。


《ミルクはリンボーダンスを踊った!》


 あっ……。

 二度と押さないと誓ったあのボタンを押しちゃった……。


《蜥蜴部長の攻撃! ミルクは2のダメージを受けた!》


 あー、ここまでか。

 でも3回攻撃を防げるっていうのは超便利だよね。

 まあ効果の無い敵とかもいるんだろうけど、そこら辺はおいおい検証するとして……。


 ……あ、そうだ。

 ちょうど新米剣士になったんだし、そろそろ『スラッシュ』を使えるんじゃないかな。

 やってみっか。


《ミルクは『スラッシュLV1』を発動した! 剣っぽい石に刹那の力が集まってくる!》

 

 おおおおお!

 なんか勝手に身体が構えのポーズをとりだしたよ!

 ていうか『刹那の力』ってなんか中二病っぽい!

 それになんか『へーんしーん!』みたいな感じでゆっくりと円を描くように剣を回して――。


 シャキーン!!


《蜥蜴部長に325のダメージ! 蜥蜴部長は消滅した!》


 …………!!!(パクパクパク)

 ま、マジかあああああああああああああ!!?

 え? 早くも最高記録ダメージの更新じゃん……!

 

 うっわ……!

 やっべぇこれ……!


《ミルクは『痺針士』がLV2に上昇した》

《剣がLV12に上昇した》

《蜥蜴部長の亡骸を手に入れた》


 ふいー。

 いやー、興奮したー。

 あ、いちおう『スラッシュ』の消費SPを確認しておこう。

 こういうのは確認できるときに確認しておかなきゃね。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク JOB 新米剣士ニューソードマン

LV 4 HP 29/31 SP 2/12 『剣LV12』『スラッシュLV1』



 ほうほう。

 消費SPは10かぁ。

 まあそれだけの強さを持ってたしね。

 あれはまさしく『必殺技』だよね。


 さすがにオレンジのバーを連打しても意味はなかったけど、あれだけ強けりゃ問題ないっしょ。

 いやー、良いもん見れた。

 ミルク大満足。


 ……てことで、当分は痺針士パラライザーを成長させていこうと思います。

 んで、ヤバそうな敵とか出てきたら『スラッシュ』で真っ二つにするっていう戦法で。

 そのうちもっと強い剣士系ジョブにもなれるだろうから、これからもお世話になるスキルだろうし。


 じゃあ、マッピングに戻りましょうか。

 もう少しで森に到着するから、そこに着いたら採集士になって野菜を採って、お夕飯の材料にしましょうねー。


 ルンルン気分のわたしは、意気揚々と森へと向かっていったのでした。


 

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