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ぼっちだけど寂しくない!  作者: 木原ゆう
000 孤島篇
13/57

12 叩け、叩け、叩きまくれ!

 くく……くくく……くははは!

 どうだ……我の力を思い知ったか……!

 小石の分際で我に逆らおうなど笑止千万!

 そうだ! 泣き叫べ!

 我に許しを乞え!

 この世界は……我のものだ!!


 ……。

 はーい。

 そういうわけで、洞窟内にある小石さんを一粒残らず滅ぼしましたー。

 約1時間、無言でずーっと小石を叩き続けてましたー。

 ではでは、ステータス御開帳ー。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク JOB 新米水術士ニューウォータラー

LV 1 HP 4/4 SP 8/8 『湧水LV1』『叩きLV10』



 はいはーい。

 小石さんを全て抹殺したおかげで『叩き』のレベルが10になりましたー。


 しかもなんと!

 『叩き』のスキルはSPを消費しないことが判明したのだよ!

 もっと早く気づけって感じだけど!


 すげー。省エネ戦法だー。

 これなら洞窟近辺のモンスターくらいだったら対処できるし、いちいち寝てSPを回復させなくてもいいし。

 めっちゃ使い勝手が良くね?


 てことで、さっそくジョブレベルを上げに行きたいところなんだけど……。

 でもそろそろお昼だよね。

 お腹も空いてきたし、またちょっと魚を釣ってお昼ご飯にしようかな。

 腹が減っては戦は出来ぬ、ってね。


 じゃあまたあの蟹ちゃんで『叩き』の強さを検証しつつ、魚の餌にさせてもらおーっと。



☆★☆



《蟹っぽい蟹が現れた!》


 はいはい、さっそく浜辺で蟹ちゃんと戦闘になりましたー。

 今回は先手必勝。

 蟹ちゃんの攻撃を受ける前に、すでに溜っているオレンジのバーをタップして……。


《ミルクの叩き攻撃! 蟹っぽい蟹に21のダメージ! 蟹っぽい蟹は消滅した!》


 おおおおおお!

 ダメージ21!!

 最高記録じゃないか!

 ひゅう!!


《ミルクは蟹っぽい蟹の亡骸を手に入れた》


 いける……!

 これなら楽にレベル上げができそう……!


 んじゃまあ、一旦ジョブをチェンジして、と。


《ジョブを解除しますか(※現在は『新米水術士ニューウォータラー』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》

《ジョブチェンジをしますか はい/いいえ》

《ジョブを選択してください》

《ミルクは釣士アングラーにジョブチェンジした!》


 あー、面倒くさい。

 これいっぺんにジョブチェンジ出来ないのかなぁ。

 いちいち解除してからじゃないと別のジョブになれない仕様みたいだし……。


 まあいいや。

 今度時間があったらショートカットとかできないか調べてみるとして。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク JOB 釣士アングラー

LV 3 HP 25/25 SP 18/18 『釣りLV2』『突きLV6』



 うんうん。ちゃんとこっちも『突き』のレベルが6になってる。

 一度覚えたスキルだったら、そのスキルが使えるジョブならレベルは共通ってことだね。

 じゃあこれを⑥としてメモメモ。


 ⑥一度覚えたスキルは、使用可能なジョブであればレベルは共通(例:ノーマル状態で『突き』がレベル6まで上昇後、釣士アングラーにジョブチェンジをしても『突き』はレベル6)


 おーし。

 で、この辺に昨日使ったまま投げ捨てておいた釣り竿が……お、あったあった。

 やっぱ誰も盗まないよね。

 昨日置きっぱなしにしておいた場所にそのままあったし。

 で、この釣り竿の針にさっきの蟹ちゃんの死骸をぶっ刺して、と。


 うん。いい感じ!

 じゃあこれを装備して……。


《釣り竿を装備しました》

《棒っぽいなにかを置きました》


 よおっし!

 いざ尋常に!

 大物を釣ったるぜ!!



~3分後~



 ビチ! ビチビチビチ!

 き、きた……!

 めっちゃ引きが強い……!

 これは、この泉のぬしとかなんじゃない……?


 ビキキ! ビキキキ!

 やばい!

 竿が折れそう……!

 あと少し……!

 あと少しで釣れるから頑張って……!


 ざっぱーん!


《ミルクはギガントフィッシュを釣り上げた!》


 うおおおおおおお!

 でかい……! これめっちゃでかい!

 うわ、焼いたら美味しそう……!


《ギガントフィッシュが現れた!》


 よし。落ち着けわたし。

 前回の失敗から学ぶのよ。

 まずは、この釣り竿と棒っぽいなにかを交換しましょう。


《棒っぽいなにかを装備しました》

《釣り竿を置きました》


 で、たぶん次は敵のターンになるから……。


《ギガントフィッシュの攻撃! ミルクは6のダメージを受けた!》


 大丈夫。

 釣士アングラーのHPは25もあるから。

 で、このままだと『叩き』を使えないから、今度はジョブを変更して……。


《ジョブを解除しますか(※現在は『釣士アングラー』です) はい/いいえ》

《ジョブを解除しました》


 で、またこれで敵のターンになって……。


《ギガントフィッシュの尻尾攻撃! ミルクはこれをガードした! ダメージを3に減らした!》


 よし。

 なんだか知らないけどガードとかもできるんだね。

 いま咄嗟に敵の攻撃に合わせて空間をタップしたんだけど、もしかしたらジャストタイミングで押すと防御ができるのかも。

 まあ、それは次回の戦闘で試すとして……。


 今わたしはノーマルミルクちゃんになりました。

 ステータスを確認している暇はないから、このままオレンジのバーが溜るまでボタンを連打してます。

 いいよ、なんだか戦闘慣れしてきたよ。

 もうそろそろ溜るね。

 じゃあ、景気良く一発――。


《ミルクの連続叩き攻撃! ギガントフィッシュに合計72のダメージ! ギガントフィッシュは消滅した!》


 キターーーーーーー!!!

 めっちゃ強いーーーーーー!!


《ミルクはLV4に上昇した》

《『釣り』がLV3に上昇した》

《『叩き』がLV11に上昇した》

《ギガントフィッシュの亡骸を手に入れた》


 しかも一気に色々レベルが上がったし!

 てことは結構強かったってことか。このギガントフィッシュさんは……。


 とりあえずステータスを確認ー。


《状態を確認しますか? はい/いいえ》



NAME ミルク

LV 4 HP 18/18 SP 10/10 『蹴りLV3』『釣りLV3』『突きLV6』『叩きLV11』



 いいね。

 どんどんスキルも増えてるし、なんか強くなっていってる気になるね。

 まあ当分は戦闘では『叩き』一本でいいかな。

 で、洞窟に戻って魚を焼いて食べたら、もう一度新米水術士ニューウォータラーにジョブチェンジして。

 今度こそ『湧水』のレベルを2に上げて、ノーマルでも使えるようにして、と。


 うんうん。

 なんか楽しくなってきた。

 あ、それとレベルが4に上がったから、他のジョブに変更できるかも確認しなきゃね。

 やることいっぱいだぁ。

 なんか面白そうなジョブに変更できたらいいなぁ……。


 そんな夢を見ながら、わたしは巨大な魚を片手にスキップで洞窟に戻っていったのでした。




ちなみにノーマル状態での『釣り』スキルでも釣りは出来ますが、釣士アングラーのほうが釣りの成功率と大物ヒット率が高いそうです。(公式より)

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