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ニュースとアキラ

 おはようございます。7時のニュースです。

 本日未明、○○市の公園で胸を鋭利な刃物で刺された男性の遺体が発見されました。

 殺されたのは、近所に住む57歳の無職の男性で、昨夜から家族より捜索願いが出されていました。

 ○○市では去年から同様の事件が3件起きており、警察では、同一犯の可能性もあるとみて捜査を進めています。繰り返しお伝えします。本日未明…。

 アキラは、何もなかったようにいつもどおり黙って朝食をとっていた。その隣では、両親が大騒ぎしている。

 「兄貴がまさかこんな事件に巻き込まれるなんて!」

 「だから私はお兄さんを早くどこかの施設に入れた方がいいって言ったのよ」

 「何言ってんだ。最終的には施設に入れるとお金がかかるからもう少し様子を見ようっていってたのはお前の方だぞ」

 「それは、あなたが毎日悩み込んでいるから、あなたのためを思って言ったのよ」

 「お前、今さらそんなこというなよ。どちらにしても和也たちにすぐ電話してこれからのことを話し合おう。」

 「そうね。でも和也さんや法子がついていてどうしてこんなことになったのかしら?」

 「それももう一度ちゃんと聞いてみよう」

 「ええ」敬子は頷くとアキラに目を向けた。アキラは黙々と相変わらず口を動かしている。 敬子はこの家に来てからアキラが驚いたり、慌てたりしているところを見たことがない。今も自分を可愛がってくれていた伯父さんが殺されたというのに平然と朝ご飯を食べている。

 敬子はもしかすると義理の兄を殺した犯人もこんな人間なんではないのだろうか?とふと頭をよぎった。

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