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「へぇ~、それは楽しみやなぁ。ほな、早速あかねちゃんの自信作とやらを見せてもらおか」


にこにことした笑みを浮かべた蒼真様がそう言えば、「あたしも早く食べたいわ」と熾音様。時景様たちの方を見て、ひとりひとりと目を合わせれば「大丈夫」だと言ってくれている気がした。それから私は小さく息を吸い、「源さん、貫太さんお願いします」と襖の外に呼びかけた。


「失礼します」


私の合図とともに二人は大きな盆を手に広間へと入ってきた。盆の上の皿には蓋がしてあり、まだ中身が何かは分からない。3人の前に腰を下ろし、盆を机に置く源さんと貫太さん。私は二人に間に座り、目の前にいる3人に、にこりと微笑みかけた。


「私が提案するスイーツは、こちらです」


その言葉とともに、源さんと貫太さんは蓋を取った。


「これは……」


その瞬間、蒼真様、熾音様、それに八雲様までもが驚いているようだった。表情は変わらなかったけれど、ぴくりと頬が動いていた。


皿の上に並んでいるのは、苺のショートケーキに桜餅、灘の日本酒を使ったチーズケーキ、春のフルーツたっぷりのタルト、桜の花の塩漬けを乗せたサブレに有馬山椒のフィナンシェ、柚クリームをサンドしたシュークリーム、抹茶のムース、プレーン味のスコーンなどの小ぶりのスイーツの数々。


「私がご提案したいのは、お客様がそのときの気分や好みで、食べたいものを選べるデザートプレートです」


私の発言に熾音様が「そのときの気分で?」と首を傾げた。


「はい。その月、その月ごとの料理に合わせたデザートを1品作るという方法も、もちろん考えました。ですが、甘い菓子が好きなお客様もいれば、苦手なお客様もいらっしゃいる。そのときの気分や、お腹の膨れ具合で食べたいものも変わるもの……。そこで考えたのがたくさんあるスイーツの中で、お客様に食べたいものを3品選んでいただくスタイルです。たくさんある中から選ぶ楽しさも味わえます」


私は机の上に並ぶスイーツ、ひとつひとつの説明をしながら、使っている素材やこだわりポイントについてを伝えていく。


「例えば、こちらのショコラは甘さ控えめに仕上げ、甘いものが苦手な方にもおすすめしやすいスイーツです。度数の強いお酒にもよく合うので、お酒好きなお客様にも喜んでいただけるかと」

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