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プロローグ
同じ高校の同じ学年。秋の気配がする10月。
それまで何の接点もなかった人。
がんばることを苦手とする彼女から
『凪沙を私に恋に落とす事を頑張ってみるね!』
――私を恋に落とす事をがんばると言われた。
『凪沙のことは可愛いなって思うけど、私は外見だけで好きになったりはしないかな』
――彼女は私の事を好きではない。
『私の事好きにさせてよ。私の事落としてみて?』
――それでも彼女は自分を恋に落とさせようとしてくる。
――そして私の事を恋に落とそうとがんばる決意をしている。
何故?
わかっている。これは私が発端だって事……
そうあの時…バイトを始めようとしたあの時から始まりだった。