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人を想う時

作者:

スマホに入っている連絡先を整理した。


その場の雰囲気で連絡先を交換したであろう、名前を見ても誰だか思い出せない人。


10年以上連絡を取っていない、学生時代の同級生。


もう二度と連絡を取らないであろう、元職場の上司や同僚。


そして、大学時代の先生たち。


担当教授の連絡先でさえ躊躇なく削除したけれど、一つだけ消せない先生の名前がある。


かけても繋がらない電話番号。


彼は、私が卒業して数年後に亡くなった。


生涯独身だった、おじいちゃん先生。


大好きなテレビを録画したビデオテープが溢れている研究室は、学生立入禁止だったけれど、卒業直前皆には内緒で中へ招いてくれた。


入試面接の時に遠くから行った私を、どら焼きとお茶でもてなしてくれた。


二度と繋がらない連絡先は、きっと今後も私のスマホに残り続ける。

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