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調査が始まりました

連続投稿です。

 僕の家にやって来たクルズさんは早速僕の書庫の調査を始めた。


「コレが被害あった本です。」


「ふむ、確かに王印がされてるなぁ。」


 そう言うと持っていたバッグの中から紙の束を取り出した。


「えーと……、あったあった。確かにこの本は王立図書館に保管されている本だ。多分複製本ではあると思う。原本は厳重に管理されてるからな。」


「やっぱり王立図書館の関係者が売った、と言う事になるんでしょうか?」


「まだ断定はできないな。複製本だったら閲覧は出来るし持ち出す事は出来る。しかし原本となると話は別だ。原本を持ち出せるのは司書でもかなり偉い方にならないと持ち出せないからな……。他にも王印が押してある本がある、と聞いているがそれも見せてくれ。」


 ミサさんから指摘を受けて王印が押された本は別に保管してある。


 その本をクルズさんに見せた。


 クルズさんはその本とリストを照らし合わせながら確認していく。


「あの、原本と複製本て見て違いがあるんですか?」


「まぁ、一般人にはわかりにくいと思うが原本には特殊な魔法がかけられているんだ。俺みたいな魔力持ちにしかわからないけど、司書の中には魔力を持ってない奴がいるからそういう奴の為に特殊なレンズで確認する事が出来るんだ。」


 そう言ってバッグの中からレンズを取り出した。


「特別に見せてやるよ。これで本の表紙を見てみろ。何か紫色の文字が見えたら原本だ。」


 僕はレンズから本を見た。


 ……あれ?


「あの、未確認の中の一冊に紫色の文字が見えるんですが?」


「えっ!? どの本だっ!?」


 僕は王印の着いた本から一番古そうな本を取り出した。


「……確かに紫色の印字がされてある……。原本であることは間違いないな。」


「しかも、コレ太古の魔導書じゃない……。こんなのが市場に出回っているなんて魔導士の世界では大問題よ。」


「図書館でもかなりの不祥事になるぞ……。」


「えっと……、コレ僕も何らかの罪になるんでしょうか?」


「いや、エドは知らなかったんだろ? だったら何にも罪には無い。とりあえずどういう経緯で出回ったのかを調べるべきだろうな。とりあえず国王様に報告だ。」


 一旦僕達は集会場へと戻った。


 

「何、この空気……。」


 集会場に戻った僕達を持っていたのは集会場の異様な空気だ。


「おぉ、エド戻って来たか。」


 村の男性の一人が声をかけてきた。


「このピリピリした空気は何?」


「いやぁ、例の放火犯を連れて来たんだけどそこから尋問官のお嬢ちゃんの無双が始まったんだよ。」


 無双?


「放火犯達に対して『これより貴方達の尋問を行います。嘘偽りを言えばその場で罰します。国王様も立ち会いますので』て言って、放火犯達、顔面蒼白になってたよ。まさか、国王様まで出てくるとは思わなかったんだろうな。」


「あぁ~、ライズは尋問官の中ではかなりの優秀なタイプだと思うぞ。『鉄の尋問官』と呼ばれて媚びないので有名だからな。」


「クルズさんは知ってるんですか?」


「あぁ、知ってるも何も俺もライズに尋問を受けた身だからな。」


「……何かやらかしたの?」


「この仕事に就く前に騎士団に所属していたんだが、当時の上司をぶん殴っちまったんだ。その時に尋問を受けた。」


 あっさりととんでもない事を言ったよ、この人!?

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