尋問官が来ました
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国王様は通信機を使ってお城の方に連絡を取っている。
「……あぁ、俺だ。すぐに尋問官を手配してほしい。もう既に向かわせている? 流石は秘書官だ。……うん、宰相の手は回ってないだろうな? おぉ、そうか。アイツなら大丈夫だな。うん? 『司書調査官』も向かわせた? うん、仕事が早いな。それじゃあ。」
通信機を切って国王様は僕らの方に向いた。
「今、この件を調査する尋問官と司書調査官がこちらに向かっている。多分、領主と一緒に来るだろう。」
「ちゃんとした奴が来るんだろうな? 最近はあまり良い話を聞かないぞ?」
「そこは大丈夫だ。まだ何色にも染まっていない者を手配した。」
「あの、何色も染まってないてどういう意味ですか?」
ちょっと気になったので聞いてみた。
「尋問官の仕事内容は知っているか?」
「えっと……、主に犯罪者や事件関係者の取り調べが仕事、と聞いております。」
「その通りだ。尋問官はどんな権力にも屈せず、平等に捜査する権限が与えられているのだが、最近はあまり良い仕事をしていないのが現実だ。」
「事実をそのまま報告していない、と言う事よ。」
ミサさんがハッキリと言った。
「そのおかげで迷惑をしているのが憲兵隊だ。何せ調べてみたら事実と違っているからな。誤認逮捕なんて絶対にやってはいけない事だからな。おかげで尋問官と憲兵隊の仲は今非常に悪い。」
「それってやっぱり宰相の仕業なんですか?」
「あぁ、結局『長い物には巻かれろ』と言う事だ。情けない話だがな。」
そう言って苦笑いする国王様。
……貴族や王族も色々あるんだね。
それから数時間後、領主様とラジエーヌが尋問官と司書調査官を連れて来た。
「今回の件を担当する事になりました尋問官の『ライズ・ブロント』と申します。」
尋問官は女性の方で、クールな感じの人だ。
「司書調査官の『クルズ・メイティア』だ。よろしく頼む。」
司書調査官の方は男性で飄々としている感じの人だ、司書のイメージとはちょっと違う感じだ。
「二人ともよろしく頼む。取り調べには私も同席させてもらう。」
「了解致しました。どんな相手だろうと関係はありません。事実を報告するまでですから。早速ですが放火犯を連れてきましょう。案内してください。」
「悪いが豚小屋まで案内してやってくれ。」
村長の命令で男性二人がライズさんを連れて放火犯がいる豚小屋へと向かった。
「さて、俺は本の確認をしたいからエド、て言ったな? 家に案内してくれないか?」
「わかりました。」
僕とミサさんはクルズさんはと一緒に家へ向かった。
いよいよ、本格的に調査が始まる。




