国王様と話し合います
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「まぁ、俺の事はこれぐらいにして、だ。本題なのだが・・・・・・。」
「あぁ、そうでしたね。訴状は見させてもらいました。エド、勇者を任命した者として今回の顛末を申し訳なく思っている。」
国王様に頭を下げられ僕は慌てた。
「い、いえっ!! そんな頭を下げなくても大丈夫ですからっ!!」
自分より身分が下の者に頭を下げられる王族なんているだろうか?
「いや、本来勇者の行動を常に監視し報告させるべきだったのだが、勇者エリックは宰相の息子という事もあり宰相を信頼して勇者の行動に関与してこなかったのだ。完全に私の落ち度だ。」
「その宰相が俺を追い落とそうとした急先鋒なんだよ。命まで狙われそうになったんだから、王宮に入られる訳が無いんだよ。」
「私も即位して気づいた。結局は私は宰相の言う通りに行動してきた都合の良い操り人形だったのだ・・・・・・。」
なるほど、どうやら勇者の影には宰相がいるみたいだ。
「それからミサ、勇者の愚行はこの他に無いのか?」
「あるわ。エリックは他国でも恋人がいる女性を魅了で奪い取って、無理矢理別れさせて自分の者にしたわ。その男性は言われもない罪を背負わされて住んでいた場所を追い出されたり、中には自ら死を選んだ者もいるわ。」
「その証拠は?」
「あるわ。アイツ、丁寧にも事前に護衛兵士に調べさせてどの女性を奪うかチェックしていたのよ、そのリストがこれよ。」
ミサさんが懐から取り出した紙の束を取りだし国王様に渡した。
「何と言う馬鹿馬鹿しい事に労力を使っているのだ・・・・・・。最初からこっちの方が目的だったんじゃないか。」
呆れてしまう。
「レバイアス、まだ勇者パーティーは王都には来てないよな?」
「あぁ、だが時間がない。すぐに調査部隊を編成し、勇者の素行調査を行おう、エド、ミサそれから村の者達、調査に協力してもらえるだろうか?」
『勿論です!』
みんなの意志は固かった。
「まずは放火犯の取り調べからだな。すぐに『尋問官』を手配しよう。放火犯はまだ捕らえられているのか?」
「あぁ、豚小屋で豚達と一緒にいるよ。」
因みに24時間、交代制で監視しているし紐できつく縛り上げられている。
後、ミサさんが魔法を使えない様に『封印』をしている為、特殊な力を使う事は出来ない。
国王様はすぐに王宮に連絡をとった。




