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機械女神スラちゃんの飼育日記  作者: エエナ・セヤロカ・ナンデヤ
第二章:スラちゃん故郷出頭編
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78話

 といれダンジョンB3F


 ビュン!ビュン!ビュン!


 「おおおおおおおおおおお!?」


 B2Fでは数多く出てくるスライム薙ぎ払う無双ゲーだった。

 スライムからの攻撃は単純な体当たりのみで当たっても柔らかい枕がぶつかった程度しか感じなかった。

 よって俺はスライムを蹂躙する作業となりその場に居たスライム達を蹂躙し尽くした。

 そしてこのまま楽に攻略できると思っていたのだが、B3Fで一気に難易度が・・・てかゲームが変わった。


 「なんでこんなに難しくなってるんだよ!?バランスがおかしいだろ!?」


 B3Fにいる数十匹のスライムどもは体当たりをしてこなかった、がその代わり奴らの攻撃がなんと光線銃になっていた。

 なんで剣で攻略する古きよきダンジョン攻略RPGから近未来FPSに様変わりしてるんだよ!?

 数の暴力により俺は物陰に隠れながら耐えしのいでいた・・・主に肛門を。

 

 「ナオがさっき白旗上げて命乞いしてるスライム達も容赦なく虐殺したあげく、戦闘不能になったスライムにさらに追い討ちかけて死体斬りしてたからでしょ」

 「それであいつらが怒ったってか?」

 「怒ったというより、飛び散っていった仲間達と同じ目にあいたくないのよ。ほら、見てみ」


 陽菜に促されて岩の陰から敵側を見ると大きく横断幕が掲げられていた。


 「" いじわるしてごめんなさい (´;ω;`) "」

 

 謝っていた。 


 「・・・だったらこんなの止めてトイレに通してくれよ!」

 「悪ふざけで始めたつもりのゲームで、ナオがマジ切れしたから引くに引けなくなったのよ」

 「・・・」


 つまりお互いこんな悲しい事は終わらせたいと思っているのか。

 なら、もうこれ以上傷つけあう必要はないじゃないか・・・!

 俺は弾幕の隙をついて物陰から出てスライム達に訴えかける。


 「もう、争うのは止めよう!俺達は仲良くできる!武器を置くんだ!」


 よし、これでやっとトイレに行ける!

 まさかトイレごときでここまで苦労するとは思わなかった。


 ぷるぷるぷる!


 だが、武器を下ろす気配が全くなく、スライム達はより震え上がっていた。


 「えっ・・・!?ナンデナンデ!?」

 「え~っとね、スラが合宿の時にやった脱衣ゲームの事を皆に自慢したのよ」

 「自慢?」

 「あー・・・そこは置いといて。まぁ、ナオが騙まし討ちして女の子を裸にひん剥いた事も言ったから・・・」

 「信用されてないのか・・・。そしてもう一度言うが、あの騙まし討ちを計画したのは俺じゃない」


 ビュン!ビュン!ビュン!


 ビームの雨が俺の方にとんでくる。

 ビームが飛んでくるスピードはそんなに速くなく、恐らく時速40kmから60Kmくらい。

 俺はとっさに剣を構えて飛んできたビームに対して迎撃体勢をとる。

 この赤く光る剣はビームを打ち返すことができ、ある程度の方向に跳ね返したら狙いたい所へ正確に跳ね返してくれる優れものだ。

 さっき条件反射でやって偶然見つけた技だ。

 どうやら俺にはフォースと共にあるらしい。

 

 ブォン!ブォン!ブォン! 


 ぷちゅーん!ぷちゅーん!ぷちゅーん!


 「あ・・・」


 跳ね返したビームはスライムに当たり3匹が飛び散った。

 当てるつもりはなかったのだが、スライムを見ていたせいかそこにビームが飛んでしまった。 


 ・・・


 「・・・話し合おう」


 一瞬の静寂後、また俺に向かってビームが飛んできた。


 「あ・・・これはもうあれだな・・・どちらかが滅ぶまで続きますわ」

 

 俺はどうすることもできずに再び隠れた。


 「はぁ・・・仕方ないわね。私も手伝うわよ」

 「手伝うって言っても流石に戦力差が」

 

 ブォン!

 

 陽菜はさっきまで持ってなかった青色に光る剣を持っていた。


 「陽菜・・・」

 「ほら、ちゃっちゃっと終わらせるわよ」

 「陽菜もトイレに行きたいんだな」

 「なっ・・・!」


 陽菜の顔が真っ赤になった。

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