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6

 俺はセクハラをする上で3つの条件を自身に課している。

 1つ目は大義名分を持つこと。

 2つ目はセクハラをした罪を受けること。

 3つ目は女の子を傷つけない。


 今回のセクハラもこの3つの条件全てをクリアしている。

 俺の脳内裁判はセクハラをしても良いと確定判決を出した。


 NPC陽菜のすぐ隣に座りじっくりと嘗め回すようにして見る。

 近くでも見ても本物陽菜と違いが全くない。

 しかもこのスク水の質感・・・これはテクスチャを貼っただけでは表現できない、まさに本物のそれだ。


 「では、失礼します」

 「じー・・・」


 俺はNPC陽菜にちゃんと礼儀を持って拝む。

 よし、まずは軽く手始めにスク水の上からおっぱいに手を当ててみよう。


 「はぁ・・・はぁはぁ・・」

 「じー・・・」


 いつもなら・・・っていうかこんな至近距離で男がはぁはぁしてたら危機を察してガードしたり逃げたりするが、NPC陽菜はジト目をするだけだ。

 陽菜を頭に思い浮かんだ時、淫乱処女ビッチ設定を付与したおかげなのだろうか?

 よっしゃ!このままいただくで!


 「はぁはぁ・・・怖くないよ~。お兄さんは怖くないよ~」

 「・・・怖いんだけど」


 俺の手がおっぱいに触れるか触れないかの所まで迫る。

 もう俺が何をしてるのかは完全に見通されているのにも関わらずNPC陽菜は特にガードをすると言った様子は見せない。

 スク水越しのおっぱいを触るのは初めての経験だ・・・これはしっかり感触を魂に刻み付けなければいけない。

 

 スカッ


 あれ?


 スカッ


 触れることができない。

 俺の手がNPC陽菜の体をすり抜けてしまう。


 「何故だ・・・?何故だ・・・!?」

 「ふふ~ん、ざまぁ~」


 NPC陽菜が勝ち誇ったように可愛く勝利宣言をする。

 性的な箇所は触れないのか・・・ならば妥協してやろう!

 スク水と黒ニーソの間から見えるこの太ももゾーンならば触れるか!?

 

 スカッ


 ならば妥協してやろう・・・普通に手を握ってやる!

 

 スカッ


 ならば妥協してやろう・・・頭を撫でてみよう!


 スカッ


 俺は数分間、NPC陽菜の触ろうと色々な箇所を検証してみたが成功することができなかった。


 「そろそろ諦めたら?ナオが何やっても触ることはできないのよ」

 「・・・」



 俺は果物屋からバナナを1本ちぎって皮を剥く。

 そしてそのバナナをNPC陽菜の口の前まで持っていく。

 

 「はい、あ~ん。それと、噛むなよ?」

 「・・・えっ!?・・・むぐっ!?」

 「なるほど・・・こうやって間接的にするのはセーフなのか」

 「・・・!?」


 咥えられたバナナをゆっくりと突っ込んだりひっこめたりする。

 できれば直接触りたかったが仕方ない。

 NPC陽菜は顔を少し赤くさせながらなすがままバナナを咥えられている。

 ふっふっふっ・・・まぁ、このまましばらく擬似プレイを楽しませてもらうか。


 ぱくっ


 「むしゃむしゃ・・・ジューシーね」

 「もうちょっと楽しませてくれよ」


 十秒も経たない内に噛まれてバナナが食べられてしまった。

 スラだったらノリノリでやってくれたのに・・・

 だが、間接的に触ることができると分かったのは大収穫だ。


 「さて、次はおっぱいの間にバナナを・・・」

 「なお君、あまり時間がないので続きの説明を聞いて欲しいのですが!」

 「ゲームは遅くとも明日の夜までに完成。ゲームの内容は俺の思い通りに自由に作って良いが、エロいゲームを作るのはダメでシステム的にもエロいことはできないようにされている。だろ?」


 スラがさっきから一人で喋っていた内容は一応頭に入れておいたから大まかなルールは覚えた。

 

 「聞いていてくれたのですか!・・・でもまさかこんな方法でエッチな事もできるとは思いもしませんでした!なお君は天才です!」

 「だろ?」

 「ですが・・・やっぱりルール違反なので次からは間接的に触れるのもダメなように設定します。ごめんなさい」

 「バナナを咥える事がエッチな行為なのか?」

 「うにゅ・・・?」

 「それ、一生懸命作ったバナナ農家さんに失礼じゃないか?」

 「・・・うにゅ」

 「スラがバナナを咥えさせられたNPC陽菜を見て一体何を妄想したのかは俺は知らないが、俺はただNPC陽菜にバナナをあげただけだ!」

 「でもさっき次はおっぱいの間にバナナを・・・とか言ってなかった?」


 NPC陽菜が口を挟んできたが無視をする。


 「俺は何もやましいことはしていない。スラの勘違いだ。勘違いで縛りを追加するのはゲーム製作に支障が出ると俺は思うなぁ・・・?」


 静寂が流れる。

 スラはどうしようかと悩んでいた様子だった。


「・・・ん~・・・ごめんなさい、ボクの勘違いでした」


 スラはペコリと頭を下げて謝る。

 よっしゃぁ!上手く抱き込むことに成功したぞ!


 「えっ!?・・・いや、さっきのはどう見ても・・・」

 「そうか、分かってくれたか!」


 陽菜の言葉を無理矢理遮ってスラをもふもふする。

 ・・・なるほど、がんばって探せば抜け道はまだまだありそうだ。

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