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僕の話。  作者: risa
1/3

難易度★

時々


溢れそうになるんだ


もう耐えられないって心が泣いてる


そうなると僕は


ノートを開くんだ


文字を書いてると自然と落ち着く


ぐちゃぐちゃとした心が平然を取り戻す


ノートが僕の逃げ場なんだ






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄





「僕の将来の夢はインディー・ジョーンズみたいに冒険をすることです!」





小学生の時の卒業文集を久しぶりに開いた。

何にも考えずにただ夢だけをみていた。





僕は今、青春の真っ盛りな高校2年だ。

全然青春なんかしてないけど。





両親に負担がかかるってわかってたけど私立で低レベルの学校を僕は選んだ。

僕が住んでいるところは田舎で噂なんてすぐに広まるし、制服を見ればだいたいどこの学校か分かる。

父は世間体を気にする人だから僕が馬鹿な学校に行くのを許さなかった。

でも、それ以上に高校に行かないことを許さなかった。



どうして僕はこの学校にしたかと言うとただ単に家から近いからである。

それだけである。

他は特にない。

僕の母もその理由で高校を選んだ。

遺伝である。

しかし、母の選んだ学校は工業系でだいたいが男子だったらしい。

うちの母は気にしなかったらしいが。

だからか、うちの母はなんでも出来る男勝りな人だ。

テレビの配線や電球を変えたり。

さらに自転車のパンクを直せるんだ!

父が必要ないくらいなんでも出来る。




まぁ、それはおいといて。






僕の話を続けよう。





低レベルな高校にはそれに似合った生徒が入って来る。

例えば化粧の濃いギャルや刈り上げているチャラ男。




言っておくが僕は化粧も濃くないし刈り上げてもない。

いたって普通の男子だ。

そう普通の。

平凡な。




この学校では普通なのが逆に目立って。




だから結論を言うと。


浮いた。


そう浮いたのだ。


馴染んでないのだ。





入学して3ヶ月は友達がいなかった。

話はするけど一緒につるむ友達はいなかった。

中学の友達はいなかった。

皆ちがう学校なのだ。



でも、人見知りじゃないから友達なんてすぐできると思っていた。





でも、ちょっとトラブルがあって…。







その日はいつも通りの1日になるはずだった。

体育の授業の時、僕は真面目だからちゃんと授業に取り組んでいた。

それがいけなかった。




「芹沢!パス!パス!」


バスケットをしてたんだ。


「っんん海野くん!」


最近話しかけてくれた優しいけど金髪の海野くんにパスをしようとしたんだ。




あ、芹沢って言うのは僕の名字。

芹沢 薺 (せりざわ なずな)。

変な名前だろ?

母がつけた。

芹澤で芹だから薺…。

春に生まれたからでもあるらしい。

急な自己紹介である。




で、そしたら





《ドンッ!!!!!》



「い"ってえな!!!!!お"い"!!!!!」




ノーコンな僕はクラス1悪な不良にボールをぶつけてしまったのだ。






あ、終わった。

僕の高校生活が終わった。

まだ始まってもないのに。






一瞬で悟ったよ。


身体中の血の気がさっと引くのがわかった。






僕はすぐにあやまって事は片付いたが。


授業中に僕をにらんだり。

僕を見ながらクスクス笑って見せたり。

僕いびりが始まったんだ。ぜ。…。





僕はどちらかと言うと皆と仲良くするほうで悪口なんて言われたことも聞いたこともなかったから初体験でちょっと新鮮だった。





まぁ、ぶつけたくらいでwwwとか

まじガキで低脳www

草不可避wwwと

思った。

僕は性格が歪んでるんだ。





でも、その体験は2日くらいで終わった。

ネタがないんだろうな。

僕は普通だから。

いじるとこが無かったんだと思う。

で、僕いびりがなくなって僕はなんだか勝った気持ちになった。

すこぶる気分がよかった。

あんなやつらに僕が負けるわけがない!

とても嬉しかった。






その裏で僕は日記をつけはじめていた。

両親に相談なんて出来ないし。

友達に言うのは恥ずかしいし。






5月13日


すごく怖かった!

チビりそうだった!

穴とゆう穴から涙が出てきた!

でも、目からは出さないようにふんばった!

こんなのいじめだ!

辛いよ!

もう、学校行きたくない!

うわああああああああああああああああああん!







そう。

お気付きのようだがあえて言おう。

僕は自他共に認めるへたれだ。

ふっ。

開き直ったへたれは逆に強いのだ!





…この2日間はこんな感じだった。

耐えられたのはノートに文字を書いて発散してたからだと思う。

ノートってすごい。

文字ってすごい。

あらためて思った。



こんな感じで僕のハードな人生は始まりを迎えたのだ。



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