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自縄自縛な僕・三人の女神   作者: 松永 もっこり
24/27

夏休み 桜子編 上

遅くなってしまい

申し訳ないです。


ネタがなかった訳でもなく

書くのが辛くなった訳でもなく


ただ少し暑さにやられてて

サボタージュしてただけですww



桜子編はソフトにいきたいと

考えてます。


夏休みも半ばに入った。

未だに突き刺すような太陽の光は

これでもかと言わんばかりに

大地に降り注ぐ。


その中を咲人はうんざりした顔を

しながら学校へ向かった。


今日、学校に行く理由は他でも

ない桜子からの要請。

そう、生徒会の大掃除をするからだ。



「暑い、たまらなく暑い。

太陽よ、少しは休んだがいい。

労働基準法を思い切り無視してる

俺が休むのを許すからさ〜」


そんな言葉は届かないと

分かりながらも、なんとなく

祈ってみる咲人だった。

しかし、すぐに咲人の体温は

ある声によって下がるのだった。



「やあ、咲人君。朝から太陽に

話しかけるとは相当暑さに

頭をやられてるようだね?

どうだ、いい医者を紹介しようか?」


そう不敵な笑みを浮かべて

立っているのは桜子だ。


なんと間がいいんだ、この人は。


「ひ、独り言ですよ、話しかけて

訳じゃありませんから。

あっ、先に写真わたしときます」


「逃げるのも上手くなったね。

感心しないな〜。まぁまぁ、そう怒るな。

どれどれ...ふむ。

やっぱり君にカメラマンを頼んで

正解だったな。いい写真だ。

これからも頼むよ。

早いとこ、学校に行こうか。

早めに終わったがいいだろ?」


「先輩が呼び止めたんでしょ...」


何も聞こえなかったかのように

桜子はそそくさといってしまった。


また嵐のように現れて

嵐のように去って行ったな、先輩。

まぁ、写真褒められたし

よしとしようか。


気だるい気持ちを引き締めて

咲人も向かった。



.....


生徒会室にいち早く桜子がついた。


「みんな、おはよう。

今日はよろしくな。」


「おはようございます、会長」

「おはよう〜会長」


どうやら、ほとんどの役員は

来ているらしい。

その時、桜子にすごい早さで

駆け寄って来た生徒がいた。


「お姉様、おはようございます。

外は暑かったでしょう?

タオルと、お茶です。どうぞ」


「おはよう、一途。

すまないねいつも。

ありがとう、いただくよ。」


桜子のその一言だけで、一途は

顔を真っ赤に染めた。

まるで、異性に告白した時のように。


「お、お姉様〜。

もったいないお言葉です!

光栄に思います!」


その時ドアのあくおとがした。

咲人が着いたのだ。


「あの、外まで響いてましたよ。

いつの時代の言葉なんですか。

朝から飛ばし過ぎ、副会長。」


一途はさっきまでの表情とは

打って変わって苦虫を潰した

ような顔をした。


「またあなたですか。夢崎 咲人!

この猛獣め!なんで来たんですか!」


相変わらず

すごい嫌われ方だな、俺。


「そりゃ、俺も一応生徒会なんで。

そこまで言われる

覚えはありませんよ」


「ふんっ!それよりお姉様。

早速、大掃除

始めちゃいましょうか?」


「朝から大変だな、二人とも。

まぁ、いい。

そうだな、じゃ〜始めようか。

みんな、それぞれ役割分担をして

手分けして行ってくれ。

プリント類は一回私か一途に

見せてから処分してくれ。」


桜子の一言で、大掃除が

始まった。



....




俺はどこの掃除でもしようかね〜。

他の役員の人はみんなテキパキ

してるから俺の仕事ほとんど

なさそうだな〜。


咲人はのんきに机を教室の

外の廊下に運んでいた。

その時、重そうな段ボールを

抱えた一途の姿が見えた。



うぅ〜、重いです。なんで

生徒会室に部活動の賞状やら

トロフィーがあるんですか!

全く先生達の管理に呆れます。

それより、重すぎやしないかしら。

流石に二つはしんどいですね。


その時、抱えていた重さが

いきなり半分になり

視界も良くなっていた。

一途はいきなりのことに

驚きを隠せなかった。


これは、誰かわかりませんが

お礼を言わなくては

なりませんね。助かりました。


一途は荷物が取られた

逆方向を向いて、助けた人物の方を

向きながら言った。


「誰かわかりませんが

ありがとうございます!

あっ....」


一途は絶句した。

それもそのはず、助けたのは

咲人なのだから。



咲人はまさかお礼を言われると

思っていなかったので

少し驚き、少し嬉しかった。


「どうも、まさか副会長が

お礼を言ってくれるとは

思ってなかったよ。」


「チッ、猛獣ですか。」


「おいおい、それはひどいだろ」


「ま、まぁ助けてくれた事に

変わりはないので、一応

お礼を言います。」


「はいはい。どういたしまして。

さっさと、資料室?だっけ?

運んじまおうぜ。


「分かっています!」


一途、一生の不覚ですわ。

この男に借りを作るなんて!



気まずい空気が流れること5分。

資料室についた。

何故かそこには桜子がいた。


「ほう、お前ら二人のコンビとは

珍しいのともあるものだな。」


「私は一人でする予定だったのに

この男が勝手に一つ

取っただけです!」


「ふーん、もちろんお礼ぐらい

言ったよなー?一途。」


「そ、そのくらいしましたわ!

お姉様!当たり前ですもの」


「偉いじゃないか、一途。

あとは私が整理するから

もういっていいよ、二人とも。」



そう言われると、一途は

名残惜しそうに資料室を出た。

さて、俺も出ようかね。

机運ぶ途中だったしね。


咲人が資料室から出ようかすると

桜子が止めた。


「待ちたまえよ。

君にはここを一緒に

手伝ってもらおう。」


「いや、でも俺机運ぶ途中だった

んてけど〜....」


申し訳なさそうに言う咲人。

それに対し桜子は少し残念そうに

咲人に向けて言った。

無論、残念そうに見えるのは

桜子の演技だ。


「なんだ、私と一緒じゃ

嫌なのか?」



咲人の中で

ドクンッと音がなった。

な、なんだ!?さっきの桜子先輩

すごく可愛かったぞ?


「わ、分かりましたよ。

手伝いますよ、任せて下さいよ。」


それを聞いた桜子はいつも通り

に戻った。

変わり身の早さに脱帽である。


「ふふっ、すまないな。

では、手伝ってもらおうかな。」







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