夏休み 沙奈編 下
沙奈が攻めます!!d(^_^o)
「あのな、沙奈。俺なりに
すごく緊張したんだからな?あれ?」
少しきつめに言う。
「う、うん。ごめんなさい。
咲人先輩」
反省してるみたいだな?
そう感じた咲人は今度は優しく言った
「怖かったか?」
「....うん、怖かった。あのまま
誰も助けてくれなかったら
どうなるんだろうって考えたら
もっと怖くなった」
「うん。」
先を促す咲人。
「でも、咲人先輩が来てくれて
よかった。ありがとう!先輩!」
咲人に抱きつき
泣きじゃくる沙奈を咲人は
優しく受け止めた。
うーん、この雰囲気じゃこの後
まともに楽しめないな。花火の
時間まで待つかな。
......
バカバカバカ!!私のバカ!
いくら感極まったからって
抱きついて泣くとかなんなのっ!?
顔が熱い。
でも、いつもと違って助けに来た
時の咲人先輩頼もしかった。
まるで、本当に白馬の王子様
みたいだった。
「そろそろだな、沙奈。
花火の時間だぞ。」
「うん!」
どうやら元気になったみたいだな。
あんなに泣いてたから心配
だったけど、良かったよかった。
祭の場所から離れた二人の場所を
カラフルな光が照らす。
花火を見ずに
花火を見ている咲人の横顔を思わず
見つめる沙奈だった。
「綺麗なもんだな~、な?沙奈」
「え、え?は、はい!
とても綺麗です!」
「だよな~。すげえわ~」
再び咲人の横顔を見つめる。
視線に気付いた咲人は
笑顔で沙奈を見た。
「ん?どうしたんだよ?」
「い、いえ。なんでもありません」
その時、沙奈は気付いた。
あぁ、私はこの人を所有物に
したいのではなく、私はこの人が
好きなんだ。たまに、抜けてるけど
優しいかったりする。
そんな所全て含めて好きなんだ、私。
「あ、あの!咲人先輩!」
「ん?なんだ」
「その、私。....私、咲人先輩
のこと◯◯です!!
ずっとずっと◯◯です!」
「すまん、花火の音がデカすぎて
聞こえなかった。もう一回
言ってくれないか?」
「言えませんよ!二回も!バカッ!」
「なんだよ、いきなり。」
「聞こえなかった咲人先輩が
悪いんです~。」
「うーん、じゃあどうしたら
許してくれるんだよ?」
「そうですね、じゃあ目をつむって
下さい、咲人先輩。」
言われるがままに目をつむった。
なにするつもりだ?沙奈?
ま、まさかキスでもするのか!?
だ、ダメだ。それはダメだ!
でも、まだわからんぞ!
咲人のおでこにわずかな
痛みが走った。
「いたっ。なんだ、デコピンか」
「なにすると思ったんですか~?
咲人先輩~。まさかキスするとか
思っちゃいました?可愛いな~」
「お、おもってねえよ!?
ったく、あんまり先輩を
からかうものじゃな....
咲人がいい終わる前に沙奈は
咲人に顔を近づけた。
「からかってませんよ....。」
沙奈の突然の行動に咲人はとっさに
反応出来なかった。
俺は、今沙奈とキスしてる?のか?
本当に?これ夢じゃないのか?
花火が何発か打ち上がる間
二人は唇を重ねたままだった。
「先輩、こんなこと冗談じゃ
しませんからっ!言っときますけど
私は初めてだったんですからね!
ほら、帰りますよ!」
咲人はしばらく脳が動かなかった。
「あ、あぁ。帰ろうか。」
.....
沙奈を見送ってから、家に帰って
落ち着くまでしばらく何も
考えれなかった。
あれは、夢じゃない...んだよな?
なんで、沙奈は...キスを...。
本当は何故沙奈がキスをしたのか
気付いてはいる。
でも、気付きたくない。
気づいちゃいけないと咲人の理性は
咲人に指令を送る。
「とりあえず、もう寝よう。
今日は沙奈にも楽しんで
もらえたし充分だ。」
激動の夏祭りは終わった。
しばらく今日の事は
忘れようと思った咲人だった。




