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自縄自縛な僕・三人の女神   作者: 松永 もっこり
17/27

期末テスト編 下


なんとか期末テスト編終わらせました。


「最後の教科だからって気を抜くな〜

灰色の夏休みが待ってるぞ〜

落ち着けよ、では始め」


担任 上田 由里子がいつものように

ダルそうに言う。


そういう忠告を、肝に命じながらも

咲人は割と余裕だった。

なにせ、最後の教科はあの日本史だからだ。唯一の安心できる教科として

テスト前から分かっていただけに

自信がある。



...



「咲人、テストどうだった?」


爽やかな誠は平均90以上の見事な

答案をちらつかせながら聞いた。


「いや、無論全ての教科で赤点は

なかったぞ。」


「そうなんだ、なら良かった

じゃないか。夏休み楽しめるね」


「あ、あぁ。そうだな。」


咲人は焦っていた。誠には及ばず

ともあれだけ悲惨な状況から

平均70位上は取っている。

この学園のテストはほとんどの教科

での平均は45〜60に設定されてるため、

決して簡単ではない。

ちなみに赤点は30だ。

なので、むしろ咲人は普通に優秀な方に

分類される。しかし、浮かない

顔をしているのは訳がある。


何故だ!何故自信のある日本史が

赤点スレスレなんだ!?

一応勉強はしたぞ?

これさえなければ、誠に勝ったかも

しれないのに!

まぁ、いい。家に帰って復習すればいい。

夏休みはもう手の中なのだからな。


とりあえず、自分の安全を得た咲人は

奈津美に近寄る。


「奈津美はどうだった?」


「それがね、サッキー。実は」


「実は...」


「余裕で大丈夫だった!まぐれだけど

平均80ジャストだったし!これも

沙奈ちゃんやら桜子先輩、誠君。

もちろん、サッキーも!

みんなのおかげだね!やった〜」


「そ、そうか。良かったな奈津美...」


咲人の笑顔が引きつっているのは

気のせいだろうか。

な、何故だ。奈津美は勉強会の時は

言ってはなんだが俺よりできて

なかったぞ?いつの間にこんなに

力をつけたんだ、奈津美は!?


「うーん、それにしても

安心したら眠くなっちゃった。

おやすみサッキー」


某ドラえ◯んの主人公のような

早さで奈津美は眠りについた。

奈津美の寝顔を見て咲人は奈津美の

顔にうっすらとクマができているのを

確認した。


思い出した、奈津美はかなりの

努力家だったな。まぐれなんか

じゃないじゃないか、奈津美。

きっと寝る間を惜しんでまで必死に勉強

したのだろう。やっぱりすごいな。


咲人達が無事に切り抜けた中

一方その頃...



「見て見て!沙奈ちゃん!赤点

回避したよ!見て〜!

おっ?

それにしても沙奈ちゃん流石だね〜。

平均95はあるんじゃないの〜?」


「このくらい当たり前よ。まぁ、ありがとう

赤点回避なんか普通よ、楓。

それにしてもなんで平均が

赤点スレスレなの?

ちゃんと勉強したのかしら?楓」


「う、うん。ちゃんとしたよ。

ご飯食べてお風呂入るまでの間

ぐらいはしたよ...」


「それって、一時間あるかないか

じゃなくて?」


「い、いや〜、そんなこと

ないと思うけどなぁ〜...ごめんなさい」


沙奈の鬼のような顔には

謝ざるを得ない楓だった。


何はともあれ、全員が夏休みを

自由に過ごすことが出来ることに

なったのだ。一人忘れてるって?

そんな事はない。


無論、桜子がぶっちぎりの

学年一位をとったのはまた

別の話だが。



...


咲人の、いや。咲人達の暑い暑い

夏休みが始まる。





次回から夏休み編です。


そろそろ、トラウマに触れて行きたいなと

考えております

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