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自縄自縛な僕・三人の女神   作者: 松永 もっこり
14/27

期末テスト編 上

この期末テスト編で


三人の女神が始めてまともに

顔合わせします。

本格的に夏が到来した。

乾いた空気に降り注ぐ太陽の光。

これでもかと忙しなく

鳴き続ける蝉の声。


こんな晴れ晴れとした天候とは

裏腹に咲人の心は土砂降りである。

その理由とは、期末テストが

待ちかまえてるからだ。

咲人は勉強ができない訳ではない。

しかし、このリリーベル学園。

校風や校則とは似合わず、勉学は

非常にたいしては非常に厳しい。

そのおかげで県内でも有数の進学校

ではあるのだが。


咲人は転校以来学園での授業

での速度の早さに驚いていた。

前の学校よりも早く、進度も

とっくに進んでいる。

そのため、咲人は他の生徒に比べると

かなり遅れているのだ。


いっそ期末テストより遅れている分の

勉強をしたが賢明とも感じるが

この学園では、赤点教科を一つ

でもとってしまうと、問答無用で

夏休みの半分以上が補習となって

消えるシステムとなっている。


そのため咲人は最悪のじたいを

避けるためにも必死に足掻いているが

うまくいかず、こうして

目がしんでいるのだ。


「最悪だ、テスト範囲と俺が今勉強

している範囲の差がおおきすぎる。

このままじゃ、初の大型連休が

補習まみれの灰色になってしまう。

それだけは避けたい!そうだ

誠に教えてもらおうかな!我ながら

ナイスアイディアだと思うぞ。」


藁にもすがる思いで誠に聞いた。


なぁ、誠。この時期って部活は

どうなるんだ?テスト前だろ?」


「うちの剣道部は、文武両道を

掲げているからね、テスト前でも

普通に部活はあるよ。まあ、大会も

近いしね、しかたないかな。」


全く嫌に聞こえないのは誠の

人の良さなのだろうか。


「で、ですよねー。部活だよな...」


「どうしたの?咲人?」


「いや、何でもないんだ。

ただ聞いてみただけだからなっ!」


ヤバイ、本当に藻屑となって

夏休みがきえてしまう。

そんな咲人に追い打ちをかける

ように担任 由里子が言う。


「あーお前ら、知っての通り

期末テストで赤点を取ったら補習

になるのは例年どおり。だが、今回

から変わったから伝えておくぞ。

一回しか言わないから聞いとけよ。」


これや、もしや補習がなくなった!

みたいなパター...


「赤点取ったら、お盆以外全部

補習になったから。そこんとこ

ヨロシク。じゃ一時間目の準備

しとけよ。解散。」


終わった。おれの夏休み。

足元が崩れるのが手に取るように

わかっていく。このまま奈落に

落ちて行くのだろうか。


いやいや、まだ諦めるのは

まだ早い!しかし、ツテがない。


そんな世界の終わりを知ったような

顔をした咲人に声が聞こえた。


「サッキー!サッキー!ねえねえ

私ってあんまり勉強得意じゃないんだ

それでね、誠君も部活だし

サッキー勉強出来そうだから

勉強教えてくれない?...かな?」


この夏にお似合いの輝かしい笑顔

の持ち主。鼓 奈津美が聞いてきた。

しかし、残念ながら咲人も

全く同様の悩みを持っている。


「すまないけど、俺も転校

してきてからまだ進度に

追いついてないんだ。俺もヤバイから

他の分かる奴がいいぞ...」


「そういえばそうだね。ごめんね?

サッキー。というか顔色悪いよ?」


「問題ない。任せろ。」

(問題しかない、もうダメだ。)


「それなら、いいんだけどね」


はぁ、どうしようか。

独学じゃ絶対に間に合わない。

かといって先生に頼むのもな。

そんなに話せる先生もいないしな。

大丈夫なのは日本史だけだな。


まさか、由里子な感謝をする日が

来ようとは夢にも思っていなかった

咲人であった。



誠君。テラ完璧

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