【万華鏡迷宮】
さてと、どうすんだ?
「本当に今すぐ行くのか?」
全員から肯定の返事が返って来た。
マジか。
しかたないな。
ギフト【万華鏡迷宮】発動。
目の前にステータスウィンドウみたいなものが現れた。
えーと?
「階層を増やすことも出来るし、一つの階層をものすごく広くも出来るぞ?どうする?」
走り回りたいなら最大限に広げるのもありじゃないか?なんて思ってるところに、
「そうねぇ。広くして草原なんかいいんじゃない?」
セツカの意見に、
「最初だからそれでいいんじゃないか?」
と、俺も1階層を推す。
だって、深い階層になったら、ぶっちゃけ面倒くさい…。
「うむ。それでいい」
よしよし、ホムラも了承したから、1階層だぞ!
次は…魔物?
「どんな魔物にする?脚が速いとか力が強いとか設定出来るぞ?」
「ミゲル殿、魔物の種類では指定出来ないのですかな?」
ハヤトは、戦いたい魔物とかいるのか?
「それも出来るぞ?どの魔物が出てくるか分かってた方がいいか?」
みんなは顔を見合わせて、
「わからん方がおもしろそうだな」
ホムラ達は、強いから楽しい方がいいのか?
「そうね。さっきミゲル様が言ったみたいに、速くて強いってだけの方がいいかもしれないわね」
強いって言っても、私たちより強い子はそうそういないでしようけどね、とセツカが笑う。
「拙者も賛成でござるぞ」
1体も逃さんのでござる!と、羽をバサバサしている。
『みゅ!〔まりんも!〕』
マリンは俺と一緒にダンジョンで、戦ってるはずだよな?
「ヒスイとマシロはどうする?」
「もちろん行きますわよ?」
「はいなのー」
まぁいいか。
たまには運動しておいでよ。
「ドロップ有りにして、俺が拾って歩くから、好きに暴れて来てくれていいぞ。マリンは余裕があったら拾ってくれ」
『みゅ!〔わかった!〕』
じゃあ、行くか、と扉を開けた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
おー、広いな。
最大限広くしたからな。
果てしなく草原だな。
見通しはいいけど、魔物は見えないな。
スキル【自動地図作成】発動。
あー、うん。
知ってた。
マップ出来ないね。
俺まだ半径200メートル弱くらいだもん。
これでも少しずつ広がってるんだけどな。
この迷宮はどのくらいの広さになってるのかね?
「ミゲル!我ら行ってくるぞ」
「はいよ、気をつけてな」
って、最後まで聞けよ。
「ヒスイとマシロは行かなくていいのか?」
「のんびり行きますわ」
「はいなのー」
そうだな、のんびりドロップ探しながら行こうか。
って、遠くで爆発が起こってるし、火の粉が舞ってる…ホムラだよな。
バリバリ聞こえるのはハヤトの雷攻撃か?
えっ?
なんで氷の山が?
…セツカは何と戦ってんだよ?
「なんかすごいことになってそうだな…」
「はいなのー。ロックリザードとかいるみたいなの」
ロックリザード?
硬いのか?
チカラが強いのか?
とかってことは、他にもいるんだよな?
見たくないかも…。
「どのくらいの大きさなんだ?ロックリザードって」
デカいのか?
「ホムラやセツカよりも大きいですよ?」
マジか!
それはデカいな。
ホムラもセツカも俺が余裕で乗れるくらいの大きさなんだぞ?
いや、乗ったことないけど。
2メートル以上はあるからな?
ちょっと【千里眼】で見てみるか。
スキル【千里眼】発動。
はっ!?
「なぁ?あれってホントにリザードなの?ドラゴンとかじゃないの?」
「ミゲル…ドラゴンがあんなチンケなはずがないじゃないですか」
えっ?そうなの?
「みげるさま、ぱぱとままのどらごんみたことないなの?」
そう言えば、まだ見せてもらってないな。
「見たことないな。見せてもらわないとな」
この広さなら、ドラゴンに戻っても大丈夫なんじゃないか?
そのうち連れて来て、人化を解いてもらおう!
「ミゲル、こちらにバトルダチョウが来ます」
バトルダチョウ?
見えた!
スキル【鑑定】発動。
通常のダチョウより大きく、さらに足が速い。
攻撃性が高く、すれ違い様に蹴りを繰り出してくる。
蹴ることで麻痺症状を引き起こす。
たまにドロップする卵は美味。
なんて嫌なダチョウなんだ。
蹴られた上に麻痺させられるってことか!?
でも卵は美味しいのか。
「2人とも蹴られないように気をつけろよ」
「はいなの」
「わかったわ」
って、近くに来たらデケェな。
背丈?は俺の倍くらいあるぞ?
いや、まぁ俺そんなにデカくないけど。
170センチ弱くらいだからな。
でも倍ってことは、3メートル以上あるってことだよ。
ダンジョンゴールデンコッコとかもこのくらいだったか?
あいつらも蹴り繰り出して来たな。
鳥は足癖悪いのか?
やられる前にやるけどな。
スキル【アイスバレット】発動。
うわっ、足速いだけあるな。
半分以上避けられたな。
まっ、当たったのだけで問題なさそうだけど。
だって、ドロップになったしな?
「みげるさま、たまごなの」
おっ、やったな!
美味いんだろ?
楽しみだな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ホムラ達がいるであろう方向に向かうと、魔石がゴロゴロ落ちていた。
えーと?
ドロップじゃないのかな?
「もしかして、あいつら肉しか回収してないのか?」
いや待て?
何にも回収してない可能性もあるのか?
「ありえますね」
「ませきひろうなの」
そうだな。
これは拾わないとダメだろう。
ってくらい落ちている。
3人でちまちまちまちまと、魔石を拾う。
先に進むとまた魔石が落ちている。
その繰り返しなんだが?
しかもホムラ達の姿は全く見えないんだけどな?
どこまで行ったんだ?
「ミゲルどのーーーー」
ハヤトの声がするけど、どこだ?
空を見上げて探すが、見つからない。
ん?
【念話】じゃなかったよな?
「あっ、いた。なんでそんなところに引っ掛かってるんだ?」
ハヤトは高く飛べるのになんでそんな低空飛行して、木に引っ掛かってるんだよ?
「マリンの収納が限界を超えたら、重くなりまして、高く飛べなくなったでござる」
えぇー!?
マリンのストレージに限界が!?
どれだけドロップ収納したんだ!?
回収してなかったわけじゃないんだな。
「で、マリンは?」
「拙者の背中でござるぞ」
『みゅー〔たすけてー〕』
マジかよ。
「ハヤトはマリンがいなくなったら、そこから出られるか?」
「大丈夫でござる」
なら、マリンをなんとかするか。
「マリンに【浮遊】をかけるから、マシロは糸でピックアップしてくれるか?」
「わかりましたわ」
スキル【浮遊】魔法陣展開。
浮遊対象 マリン
魔法発動。
ふわりとマリンがハヤトの背から浮く。
この状態じゃ重さとかわかんないからな?
マシロが、粘糸を飛ばしてマリンを引き寄せてくれた。
無事にマリンを救出。
『みゅ、みゅみゅ!〔はい、どろっぷしまって!〕』
マリンから信じられない量のドロップが吐き出された。
えっ?マリンのストレージってこんなに入るの?
ダンジョンにある実家丸ごとくらいの量が目の前に現れたぞ?
「もしかして全部肉なのか?」
『みゅ!〔そう!〕』
そんなに魔物いたのか?
「ハヤト、まだ魔物はいるのか?」
「いるでござる。倒しても少ししたら湧いてくるでござるよ」
えぇー!?
「うそだろ?」
それって、いつまでも帰れないのでは?
時間を区切らないとダメだな。
「ハヤト、ホムラ達のところに戻ったら、あと1時間で帰ると伝えてくれ」
「もう終わりでござるか?」
もうって…。
あと1時間って言ってるだろ?
「いなくならないなら、終わらないだろ?時間決めてまたくればいいだろ?」
ハヤトは、渋々頷いてマリンを連れて戻って行った。
またどれだけのドロップが増えるのかと思うと苦笑いするしかなかったよ…。
おしらせ
9/19~9/24まで
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