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生まれたその日にダンジョンに捨てられた俺はドラゴンに育てられる  作者: トーヤ


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141/209

ベータ3ダンジョン5

「さて、場所を変えるか」


俺たちは他に何か採取出来るものかないか、探しながらボスエリアに向かって草原を進んでいた。


「ミゲル、気づいてる?」


マシロも気になったか。


「あぁ」


もちろん、気づいているさ。


「みげるさま、いやなにおいするなの」


ヒスイの言う嫌なニオイが何かは、わからないけど、つけ回されたら、いい気はしないよな。


あやしい動きをしているのがマップにも表示されているし、気配察知で5人組がこちらの様子をうかがっているのが、丸わかりだ。


何をたくらんでるのか。


『ヒスイかマシロ狙いかもしれないから、油断するなよ?』


念話でそう伝えると、


『はいなの』

『えぇ、わかったわ。何かしてきたら糸でぐるぐる巻きにしてあげようかしら?』


いやいや待て待て。


『マシロの糸は高級なんだから、あんなのに使うのはもったいないだろう!』

『そうなのー』

『それもそうね』


貴族のドレスの元になる糸なんだろう?

あんなあやしいヤツらに使う必要はない。


『俺が【バインド】か【スリープ】するよ』

『それがいいなの』

『なら、ミゲルがお願いね』


【鑑定】したいけど、見ないと【鑑定】できないしな。

振り向いたら気づいてるのバレちゃうしな。


『みげるさまだっこしてなの!【かんてい】するなの』

『ヒスイ【鑑定】出来たのか?』

『ミゲル、神獣はみんな出来ると思うわよ』


マシロ、ため息混じりに言わないでくれるかな?


『そうなのか!ヒスイ頼んだ』

『はいなの!』


俺はヒスイを抱っこする。

俺が振り向く必要はなくなったな。


『ぼうけんしゃなのー!でもぬすみとかころしとかしてるなの』


おっと、クソヤロー共だったか。


『さて、どうするかな』

『こちらから手を出しちゃダメよ?』


マシロにそう言われて、そりゃそうだよなと頷いた。


『あいつらが、何を話してるかわかればいいんだが』

『ミゲルは風魔法の【集音】とか使えないのかしら?』


【集音】?

俺の中にはないな。

首を振ると、マシロが言った。


『魔法陣を展開するから覚えられるわよね?』


さすが神獣だな。


『音を保存する魔法とかないかな?』

『音を保存?』

『アイツらの悪巧みを残しておけないかなって』

『なるほど?』

『みげるさま、この【ほかん】のまほうじん』


ヒスイが展開してくれた【保管】の魔法陣と【集音】の魔法陣をさっそく覚えて、両方を発動した。



「ちょうどよさそうなカモがいるじゃねぇか、ゲリーちょっとボコってこいよ」


「エリックが自分で行けよ。しかしダンジョンにソロで来るとかナメてるよな」


「あの緑色のヤツの額に石がついてねぇか?フォルトは見えるか?」


「それって、伝説のカーヴァンクルとかじゃないのか!?ハンスはよく見えるな?俺は見えねぇな。イモラはどうだ?」


「あぁ、見えるぜ?高く売れそうだぜ」



あのヤロー共。

うちの可愛いヒスイをなんだと思ってんだ。


『ぶっ飛ばしていいか?』

『だから、こちらから手を出しちゃダメだって言ってるでしょ?』


はい、ごめんなさい。


『みげるさま、なんかきたなの』


あー、動き出したな。

マップに表示されてるヤロー共が、こっちに向かって走り出したな。


とりあえず【結界】張っておくか。

スキル【結界】発動。


俺とヒスイ、マシロを囲う。


ガギン!とすごい音がした。

振り向いた俺が見たのは、ハンマー?斧?を【結界】に叩きつけてるイモラと呼ばれていた男だった。


俺のこと殺す気だったよな?


「なにすんだ?」


俺は少しの【威圧】を込めて、そう言った。


ふむ。

このくらいの【威圧】じゃ、動じないか。


「イモラ!何やってんだ!」

「うるせーな、当たらねぇんだよ」


他のヤローも次々と攻撃を仕掛けてくる。

エリックと呼ばれていたヤツが、剣で斬りつけてくる。


ハンスってヤローは、モーニングスター!?

メイスじゃなくて、鉄球がトゲトゲのやつで鎖で振り回すようなヤツな。

遠心力でかなりの勢いで【結界】に攻撃してくる。


まっ、ビクともしないけどな。


フォルトってヤツが、おー!魔法使うのか。

うん、たいした威力じゃないな。


ゲリーは槍か。

1点集中で突いてくる。


「なんで当たらないんだ」

「何に阻まれてるんだ」

「結界じゃないか!?」

「なんだと!?こいつ結界箱持ってやがるのか!」

「くそっ、めんどくせぇな」

「さっさと倒して、結界箱もいただいていくぞ」

「「「「おうよ」」」」


めんどくせぇって、俺のセリフじゃねぇ?

そもそも結界箱とか持ってないけどな?


『マシロ?もう【バインド】してもいいか?』

『えぇ、もういいんじゃない?』

『みげるさま、がんばれー』


はいはい。

頑張るまでもないけどな。


スキル【バインド】発動。


俺の【結界】の周りではしゃいでたヤツらを一気に制圧した。


「何しやがる」

「ふざけんじゃねぇぞ」


ぎゃーぎゃーと騒ぐねぇ?


「うるさいな。ふざけてんのはそっちだろ?」

「なんだと!?」


なんで驚いてんの?

人のことを襲っておいて、何を言ってんのかな?


「人のことを襲って、俺の従魔を売り捌こうとしてたヤツが何を言ってんだよ?」

「なんでそれを!?」

「余計こと言うな、ハッタリに決まってる」


えぇー?


『ヒスイ、さっきの【保管】した音は、どうやったら聴ける?』

『【ほかん】にりすとでるなの』


なるほど?

おー出た出た。


『何回でも聴けるか?』

『けさなければきけるなの』


よし、それはいいな。

俺はさっき【保管】したリストからコイツらの会話を選択してきかせてやった。


いやー、見る見る顔色が青ざめていって笑えたな。


「さて、どうする?素直にギルドに突き出されるか?」

「誰がっ!!」


そう言うと思ってたけどさ。


「なら、拘束されたその状態でこのままここに放置して行くか」

「それがいいのではないか?」


後ろから声をかけられた。


「ホムラ!」

「マシロから聞いたぞ。ヒスイを売り捌こうとしてたらしいじゃないか」

「そうなんだよ」

「しかもミゲルのことも襲ったと?」


俺が頷くと、ホムラはギロリと捕まえてるヤツらを睨んだ。


「ミゲル様、大丈夫ですか?」

「問題ないよ。なんの攻撃も当たってないからな」

「確かに血のにおいはありませんね」


セツカは俺のにおいを嗅いで、怪我がないか確認したみたい。


セツカが、グワっとひと吠えしたら、襲撃者たちは泡を吹いて倒れた。


「あら?やりすぎましたか?」


セツカは、飄々としながら言った。

いや、絶対わざとでしょ?

わかっててやったでしょ!?


知らん顔しないで?


「ミゲル殿、こやつらどういたすでござるか?」

『みゅみゅ?〔みげるぱぱよぶ?〕』


そうするか?


『父さん?』

『どうした、ミゲル?さっきの奴らならヴァンボルザに渡してきたぞ?』


えっ?王都のギルマスに渡してきたの?

アイツら終わったな。


『ありがとう、けどそれとは別件でまた引き取りに来てくれないかな?』

『またか』

『今度の方がタチ悪いんだよ』

『なにがあった!?』

『ヒスイが狙われて、俺も襲われた』

『なんだとっ!!!』


頭ん中に父さんの怒鳴り声が響いた。

しまった。

【結界】で防いだこと言ってない。


『大丈夫!【結界】でひとつも攻撃当たってないから!!』

『そうか、そのアホ達は何人だ?』

『5人。今はまた【バインド】で拘束してるけど、セツカのひと吠えで気絶してる』

『………神獣様達、表に出てるのか?』


あっ、我慢してもらうって話だったんだっけ?


『少し動きたいって言うから』

『…そうか。…今何階層だ?』

『4階層だよ』

『母さんとすぐに行く』

『お願い』


「今来てくれるって」

「うむ。ミゲルよ、肉がたくさん手に入ったぞ!」

「そうね、ダンジョンコッコとダンジョンチキンは全部お肉になったわね」

「拙者、向こうに金色の卵みつけたでござる。どうするでござるか?」


金色の卵?

気になるな。


「コイツらを父さんに預けたら行ってみようかな」


「待たせたな」

「全然待ってないよ。何度もごめん」


本当にゴメンとしか言えないんだけど。

俺のせいじゃないと思うんだけど。


「そいつらか?」


俺が頷くと、母さんが両手で俺の顔を挟む。


「ミゲルちゃん、大丈夫なの?」

「大丈夫だよ」


よかった!とギューっとされる。


「みんなも無事かしら?」

「水麗龍殿、問題はない」

「それなら良かったわ」


母さん苦しいんだけど…。

手加減してくれる?

人化した姿は華奢だけど、龍の力そのままだからね?

俺なんて簡単に潰れるからね?


「コイツらもギルドに突き出すんでいいのか?」

「それでいいと思うけど、ヒスイがコイツら盗みとか殺しとかしてるって言ってたから、ギルドでいいのか謎なんだが」


母さんが俺を離して、コイツらを【鑑定】している。


「あらー、かなりやらかしてるわね。ヴァンボルザに引き渡して相談したほうがいいわね」

「お願いしていいかな」

「「もちろん」よ」


父さんたちは、犯罪者を連れて【転移】していった。


なんでダンジョンって、アホばっかりいるんだろうな?

いい加減にしてほしいぜ。

お読みいただきありがとうございます!

もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m

トーヤのテンションがあがります(笑)


感想、誤字脱字報告もありがとうございます。


引き続き他の作品共々よろしくお願いします!


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大賢者リオールは楽しみたい!

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― 新着の感想 ―
拘束なんぞより処すべし。処すべし!処すべしぃっ!!
作者様、返信ありがとうございます! > アホじゃない冒険者がいることを祈っててください(笑)  (´・◇・`)そういえば、ちゃんとした冒険者って登場してたかな?  ……  …………  …………… ア…
ダンジョンってアホしかいない……アホ以外のほうが多いはず……なんですけどね~? やっぱりアレかな、アホほどやらかしてすぐ死ぬ→ダンジョンさんのご飯→より多くのアホを誘い込むため、アホにしか効かない不…
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