資料室で調べます
さてと、昨日は早めに寝たら、すっきりと起きられたな。
昨日は無事に、冒険者登録も出来たしな。
俺は1番下のGランクの見習いからスタートだ。
どのランクでも、ランクアップには、決まった数の依頼をこなさなければいけないらしい。
GランクからFランクに上がるのにも、必要な依頼数は決まっている。
Gランクからのランクアップ条件。
採取依頼を100件。
討伐依頼を100件。
町の中での雑用依頼も100件。
そして、レベルが10以上であること。
この条件をクリアして、見習いを卒業となるらしい。
早い人で半年ほどでランクアップ出来るって教えてもらったけど、遅い人だと2年とかかかるらしいぞ?
うそだろ!?
見習いなんて2年もやってたら、生活出来なくないか?
1ヶ月とか2ヶ月くらいでさっさとクリアしてしまいたいところだな。
ギルドの2階に資料室があり、冒険者なら無料で使用出来るそうだ。
この辺で採取できる薬草の種類や採取方法とか、ランク毎に討伐出来る魔物の種類や生態などを調べることが出来るそうだ。
なんて親切なんだ。
俺は朝から、ギルドの資料室に足を運んだ。
「おはようございます」
資料室の受付にいた女性に声をかけた。
「はい、おはよう。調べ物かい?」
「そうですね、冒険者に登録したばかりなので、採取する薬草の種類とか魔物の種類や生態を確認しようかと」
受付の女性は、
「いい心がけだね!新人冒険者なんて文字も読めない子ばっかりかと思ってたよ」
えっ?
町にいるのに文字が読めない?
「では、ここを利用するのは…?」
「ほとんどいないよ」
と、大笑いしている。
えっ?笑い事じゃなくない?
みんなどうやって、採取とかしてんの?
あっ、子供の頃から慣れ親しんでるってこと?
確認するまでもないってことかよ!?
さすがファンタジー世界の子供たちは違うね!とか思ってたら、言われた。
「たぶん、あんたの考えてることは違うわよ」
えっ!?
エスパー?
考えてることがわかるのか?
「あっ、俺はミゲルと言います」
「ミゲルだね。私はチャティーラだよ」
チャティーラさんは、肝っ玉母ちゃんって感じの人だ。
「チャティーラさん。違うって言うのは?」
何がどう違うんだ?
「新人冒険者ってのはさ、だいたいが適当に採取してくるんだよ」
「はっ?」
思いっきりマヌケな声が出た。
適当?
なんでだ?
依頼受けてるんだろ?
意味がわからねぇな。
「で、受付に提出してほとんどが雑草でハジかれんだよ」
そりゃそうだろう。
アホじゃねぇの?
二度手間どころか無駄足じゃねぇか。
「そうやって覚えて行くんだよ」
効率悪いな。
だから、見習いからランクアップするのに、2年もかかるんじゃないのか!?
「資料室があるんだから、最初から調べればいいだけじゃないのか?」
俺が首を傾げると、
「文字も読めないし、書けないし、そんな子達ばっかりなんだよ」
えぇー!?マジかよー。
識字率、そんなに低いのかよ。
「読み書きが出来るなら、冒険者なんかにならなくても仕事にありつけるからね」
冒険者なんか、か…。
「そうなのか?」
俺は冒険者になりたくて、なってるからいいけど。
冒険者にしかなれない人もいるってことか?
読み書きを父さんたちが教えてくれて、ホントに良かったよ。
「じゃあ、依頼書とか読めないんじゃないのか?」
「受付で確認するんだよ」
「そうなのか…」
受付の人、大変だな。
俺は余計な手間をかけさせないようにしよう。
「薬草の資料とか、どの辺にありますか?」
「右の棚にあるよ」
「右ですね。ありがとうございます」
俺は、チャティーラさんのと会話を切り上げて、薬草を調べることにした。
この本かな?
薬草は午前中、それも明け方に採取する方がいいんだな。
ヒール草にキュア草。
マナ草にマナ花。
クール草にヒート草。
住んでたダンジョンにもあったな。
根は残さなければならない。
上から5枚目の葉の下からナイフで切る。
群生地であっても、根こそぎ採取してはならない。
ダンジョンは根こそぎ採取しても、全然大丈夫だったからな。
気をつけないとな。
10本で1束ね。
これが納品単位なんだな。
件数もこれで1件ってことか。
どの薬草が出てるか依頼を確認して、採取は明日の明け方だな。
あとは、魔法について調べておきたい。
「チャティーラさん、魔法についての本とかありますか?」
「左奥の棚がそうだよ。魔法の本も読むのかい?」
「職業に魔法士をもらったので、どんな魔法があるのかとか調べようかと」
父さんたちが、前に教えてくれたんだ。
父さんたちの魔法は、他の人と違う可能性があると。
たぶん、龍族の使う魔法と人族の使う魔法は違うんだと思う。
魔力量が圧倒的に違うからな。
なんでか俺は、父さんたちと同じ魔法が使えたんだけどな。
魔力量が多いと言われてたけど、父さんたちドラゴンとは比べ物にならないだろう?
なのに、父さんたちと同じ魔法が使えるのは、謎だったんだよな。
使える理由があるとすれば、ひとつだけだろうな。
「へぇー、魔法士なのかい。いいね、頑張んな!」
俺は頷いて、魔法の本があると言う左奥の棚に向かった。
初心者とか入門編とかの本を手に取ってみる。
マジかぁぁぁぁ。
父さんたちの魔法と全く違うんだが!?
やっぱりあれは龍族の魔法だったんだな。
父さんたちに教えてもらった魔法を発動する時に、展開される魔法陣の魔法名の文字が漢字だったんだよな。
おかしいと思ったんだよ。
普通に魔法陣を読めたから。
人族の魔法は、魔法名から構築している文言から、何から何までカタカナなのはなんでだ!?
逆に読みにくい。
知らない人が見たら、解読なんて出来ないだろうな。
文字だってことも、わからないかも知れないな。
もしかして魔法陣を作ったのって、ずっと前に転生してきた日本人の可能性もあるよな。
って言うか、その方がしっくりくるな。
それともあの神様が作ったのか?
日本から転生させるくらいだから、日本推しとかなのか?
どっちの魔法も俺には有利?有益?にしかならないけどな。
俺は片っ端から魔法陣を覚えまくった。
スキル【完全記憶】がないと、中々に厳しい職業だな、魔法士は。
魔法陣を覚えないと、魔法を発動出来ないんだよな。
持ってて良かった【完全記憶】だな。
まっ、生まれた時から持ってるんだけどな。
なんでだろうな?
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