神様 マヌーケ視点 及び 現代地球視点★
別視点の時は★を入れるよ!
わしの名はマヌーケ。
と言ってもこの名前は下界の間抜けどもが勝手につけた名前だが、気に入ったのでこう名乗っている。
『やっと行ったか…あやつ、最後までうるさかったのう』
なぜワシがこんなことをしないといけないのか。
それは神力を蓄えるためなのだ。というのも、今しがた飛ばした彼奴やそのクラスメイトに分け与えた祝福にはからくりがある。あの祝福には監視システムと思考誘導システムが仕込まれており、あいつらは自然とワシが力をつけるために動いてくれる。
あの祝福を持った者が生き物を殺すとその存在エネルギーが1部を残して全てワシに分け与えられる。さらに祝福を持った者が死ぬとそれまで溜め込んだエネルギーが全てワシの手元に入るのだ。
『しかし彼奴、祝福が途中で消えおった。どうやら適正がなかったらしい。』
光の玉、つまり祝福は身体の中に入ったようだが、監視システムが使えない事を考えるとどうやら霧散してしまったらしい。
『まあギフトも持たぬものが生きられるとも思わぬ、早々にくたばるであろう。』
所詮はただの子供なのだ。罪悪感などこれっぽっちもない。ただひとつ悔やまれるのが彼奴が女々しくも整った顔であった事だ。
もし彼奴が女であったのならワシが手篭めにしても良かったのだが…
『考えても仕方がない、他の召喚されしものの様子を見るとするか…』
目を向けると、クラスメイト達は1人を追い出そうとしていた。そいつは少し顔が整ってるが、だいぶ根暗な性格のようで一部の者たちに嫌悪されているらしい。
確かあの者の祝福は[プログラム]だったか?よく分からん名前をしておったが大して強くもなかろう。
『一旦放置じゃ!ワシは女神のところに遊びに行くぞ!』
考えても仕方がない。そう気づいたワシは部下の天使に後処理を任せ、女神と遊びに行くのであった。
一方その頃、
同時に多人数の子供が消失した日本では世界の大富豪及び政界の大元達が一同に集まって緊急会議を開いていた。
「今回の緊急会議の内容についてなのだが…コードネーム:HARUTOの存在が消失した。」
「今度は世界からきえたのか?」
「どうせまた何処かの組織が粛清されておるよ。」
「私達がどう隠蔽しようがあいつは自然と見つけ出し全てを潰していく。どうしようもないのだ。」
どうやら行方が分からなくなるのはいつもの事のようで、参加者達の反応はボチボチのようだ。
「確かにそうだ。だがしかし今回は話が違ってくる。付けていた密兵が自転車に乗った対象が消失するのを確認したらしい。」
「なんだと!?」
「そんな馬鹿な、だが本当のようだ。私の国のスパイからも同じ情報を得たらしい。」
「それでは不味いだろう!あいつが居なくなったのが世に知られたとする。するとあいつに比べれば危険度が小さかった、というか定期的に壊滅させられてた組織達が一斉に暴れだす!」
全てに平等に脅威であったHARUTOの消失。
それはあいつが無理やり押しとどめていた均衡が破られることになるのだ。確かに不味い。
「今すぐにでも原因及び誘拐犯…まあ誘拐出来たら勲章物だが…とにかく探らなければ未曾有の大事態が発生してしまう。各国の皆様方、どうか強力お願いします。」
こうして地球ではたった1人の中学生が消えたことによる、崩壊の未来という恐怖の体験を迎えてしまうことになったのだ。
もちろん地球の神様達も均衡が崩れたことにより若干ファンタジーな裏の世界との境界線が無くなることが決まって大混乱です。
次回は追放されたなろう系復讐者(笑)視点です。




