42話 両者交綏し
それは適切に砕き、貫いた。宙に赤色が舞った。少女は倒れこみ、僕はそれを支えることしかできなかった。
黒死の悪魔はただ正面を見ている。表情の変化など最初からあり得ない。
それ以外は誰もいない。ただ地面に刺さった剣が光り、槍が燃えているだけ。
「こんなことがあり得るかーー」
「そんな身体をした貴様だけには言われたくない」
地面に突き刺さった槍の横に赤い鎧の男が突然姿を現し、逆に槍は燃え尽きる。男は剣を抜いて、宙に残っている頭を叩き落とした。ローブは地に着き、黒死の悪魔の身体は全て地面に散らばった。
「あなたはーー」
目の前の男は僕など眼中にないらしく、その目はフラウだけを捉えていた。
「お嬢様。ご無事ーーとはいかないみたいですね……遅れてしまい、申し訳ありませんでした」
「ラド……でもどうして……?」
「それより、すぐにセレーナもここに参ります。もう少しの辛抱です」
「気をつけて……! それは黒死の悪魔。砕いても復活するの!」
「簡単に話は聞いています。なのでここはお任せを。守護騎士ラディウス、必ずやお嬢様をお守り致します」
そう言って元に戻りつつある黒死の悪魔に向き直る。
(一先ず任せましょう)
(うん)
僕は腕をフラウの背中と膝の裏に回して持ち上げ、後ろに下がる。
「足の部分……鎧がへこんでいて処置が難しいからこのままで……ごめん」
「ううん、運んでくれてありがとう」
こんな状況なのにフラウは笑ってくれた。さっきもそうだけど、戦っている彼女は気丈だ。一先ずこの状態で待機する。いつ流れ弾が来ても避けられるようにしなくてはならない。
「騎士か……我が今まで何人の騎士を殺したか知っているか?」
「知らないな。十を超えているのか?」
「当たり前だ。今回の件だけでも超えている。舐められたものだな」
「では二十か?」
「超えているに決まっているであろう」
「それならば手足の指だけでは足りないな。ロウソクを刺してやる」
そう言うと炎の槍が空から何本も降り注ぐ。黒死の悪魔は、それを素早い身のこなしで避ける。
ーーフラウには勿論当てないだろうが、とても怖い魔法だ。それに気づいたのか、黒死の悪魔が僕の方に向かってくる。僕も黒ローブから逃げようと動いた瞬間に、相手に命中する。騎士はその槍まで一瞬で移動し、火炎弾を目の前に発生させたかと思うと、それが爆発を起こす。再び黒死の悪魔は粉砕した。
「クッ……ローブでは防ぎ切れないか……」
どうやら強力な魔法であればあのローブを貫くことができるようだ。あれも魔法を弱める黒死魔法と同じ類なのかもしれない。
悪魔が再生に時間を取られているうちに、後ろから馬に乗った女性の騎士が到着した。きっとこの人がセレーナだろう。
「お嬢様! お会いしたかったですーーお怪我をされていますね……」
「セレーナ! ごめん、お願い」
そう言うと馬から降り、ほぼ力ずくで足の部分の鎧を剥がす。
「いっ……痛……!」
「こうするのが一番手っ取り早いです。すぐに治しますから」
セレーナと呼ばれた女性は、言っているうちに足の怪我を治してしまった。
「ありがとうーーラド! 私もいける!」
フラウは立ち上がって向かおうとする。しかしその腕を掴まれた。
「一先ず離脱しますーー君も乗って」
セレーナと呼ばれた女性はそう言うと、有無を言わせずに僕とフラウを引っ張って馬に飛び乗る。馬はその重さに悲鳴を上げるも、優秀な子なのだろう。その割には中々の速さで走り出した。
「セレーナ……! なんで!?」
「申し訳ございません。お嬢様を安全に連れ戻すことが、何よりも優先するべきことなので」
そう謝りつつも、馬の足を止めない。意見を曲げなかった。
「でも剣が!」
「ラドが取ってきてくれるはずです。大丈夫です。ラドは負けませんよ。その強さを、お嬢様もよく知っているはずです」
「でも! 敵はそういう問題じゃ……」
黒死の悪魔のことを警戒するフラウはそれを告げるも、
「一度戻ってからにしましょう」
というだけだった。
「どこへ向かうんですか? ここからだとキレウが近いですが……」
「クフリーに拠点があります。キレウでラドと合流した後、クフリーに向かいます」
(今は言う通りにしましょう。少なくとも私達は戦える状態じゃないわ)
サキの言葉に頷き、
「わかりました。ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします」
彼女への返答も兼ねて、セレーナにそう言った。
「レノンまで言うなら…………うん、わかった」
フラウはそう言って肩を落とし、ようやく諦めたようだった。
◆
時間もそう経たないうちに僕達はキレウに着いた。やはり馬に乗るとかなり短い時間で移動できる。一先ず休息と合流のために、宿屋で部屋を取ることになった。
「助けてもらってありがとうございます。僕はレノンと言います。騎士見習いで、フラウーーお嬢様と一緒に活動させてもらっています」
ここまで連れてきてくれた女性にお礼を言う。
「レノンまでお嬢様って言わないで」
フラウはそう言うが、向こうがそう言っているので、そう言わなければまずい気がした。
「私の名はセレーナと申します。リューナ騎士団に所属しており、大伯の命で、先程の炎の騎士ーーラディウスとともにお嬢様の捜索をしていました」
セレーナは、丁寧に自己紹介をしてくれた。
(うーん、聞いたことある名前だと思ったんだけどね……やっぱり会ったことないわ。なんでだろ?)
そういえば前にフラウと話した時に名前が出てきたっけ。結局サキは会ったことなかったのか。魔女も人間。その記憶も全てが確実ではないということか。
「セレーナは守護騎士で、リューナ騎士団では医療専門部隊の隊長で、医長って呼ばれているんだよ」
守護騎士とは、騎士の中でも実力がある存在だ。実績を重ねて叙勲などをして、陛下から帝国を守るために重要な騎士と認められ、一代のみではあるが特権階級となることを許される位だ。
「そうなんですかーー医長、さっきの治療も手早くてすごかったです!」
判断に迷いなく一瞬で傷を治すのはさすが医長と呼ばれるだけのことはある。目上の人は名前よりも位の名前で呼ぶ方が良いと聞くし、そう呼ぶことにした。
「ありがとうございます。あなたは怪我をしていなかったのですか?」
「レノンも治癒魔法が使えるんだよ。何人も続けて治療できるの」
「あら、そうなのですね。そのような人材を発掘、育成できているのであれば、騎士見習いも上手くいっているようですね。今度時間ができたら覗いてみますね」
医長は意外だというような顔をして言った。
「治癒魔法を使える人って少ないんですか?」
僕は思っていたことを聞く。そういえばリシューの宿屋でもそれで興味を持ってもらったのを覚えている。
「そうですね。リューナで多くの騎士を見ていますが、少ないと思います。それに、才能云々の次に好き嫌いもありますからね。治癒魔法を使えたとしても、医療隊に入る人は少ないです…………医療隊でも戦えるのに」
不貞腐れたように小さい声で呟いた。イメージの問題なのだろう。しかし今抱いた僕のイメージでも後方支援ばかりな気がして、騎士になりたい人が想像する活躍とは相違があると思った。
「教えてくださってありがとうございますーーあっ話逸らしてすみません」
「今度腕前を見せてくださいね」
そう言うと僕からフラウに目を向ける。そこで目線を固定してじっくり見た後、安心したというように息を吐いた。
「何よりも本当にお嬢様が生きておられて良かったです。少し前にアムドガルド王国なる組織に捕まったと聞いていたので……!」
「ううん、捕まってないよ。ずっとレノンと二人で騎士見習いをしていたの」
「やはり嘘だったのですね。大伯も理屈では可能性は低いと申していましたが、とても心配されておりました」
「し、心配し過ぎだよ……」
(と言ってもね……最初に会ったとき、一人だと大変そうだったわよ?)
(言わないでおこう)
確かにあれでは心配されてしまうのも無理はない。逆を返せば僕と会っていなければ、もっと早く会えただろうが。
「それでーーレノンくんとお嬢様はどれくらいの付き合いで?」
医長は僕の方を見て、フラウの方を見て、ニッコリ笑顔でそう言った。
「ど、どれくらいって何!? 友達! 仲間! そ、それだけだもん!」
フラウは少し慌てた様子でそう答える。
「リシューで騎士見習いの待合室で会ったんです。荷物を運ぶ依頼で一緒に仕事することになって、それから一緒に行動しています」
ちょっと雑な説明に補足を加える。
「ふんふん、そういうことなんですねー」
医長は笑顔で優しく頷いていた。
「それでね! 私がアムドガルドに来た理由は黒死の悪魔なの。私のあの剣の力だと思うんだけど、黒死の悪魔に有効みたいだから力になれるかなって思ったからなの」
多少早口でフラウが話す。二人は仲が良いのだろう。饒舌な彼女は珍しい。
「しかし、それはあまりにも危険です。大伯からの指示もありますし、戻りましょう」
「元々戻るつもりだけど、黒死の悪魔は殺意があるから被害がどんどん広がるし、戦いでも特殊な魔法を使うから……!」
そのときラドと呼ばれている騎士、ラディウスが部屋に入ってきた。
「守護騎士ラディウス、ただ今戻りました。こちら、お嬢様の剣です。無事に持ち帰りました」
「ありがとう」
フラウはラディウスの手から剣を受け取った。
「それで悪魔はーー」
フラウは目の前の守護騎士の男に聞く。
「申し訳ございません。逃げられてしまいました。何度も復活する魔法を持っており、時間を稼がれた後に、此度は退くなどと言い出して去って行きました」
「そっか……でもラドが戻ってきてくれて良かった。みんなでもう一度立て直してから行ったら倒せるよ!」
ラディウスはそれを聞いて呆れた顔をした。
「セレーナ、今まで何の話をしていたんだ?」
「私だってその話はしたわ。でもお嬢様が……」
仕方ないと言って赤の騎士はフラウの前に座る。
「お嬢様……まずはご自身の立場をもう一度考えてみてください。そんな危険を冒してはならないのです。大伯もお待ちです。リューナに戻りましょう」
「でも……あの魔法には……お願いだから、行かせて……」
フラウがそう言っている理由は、黒死の悪魔の名前にもなっている通りの、黒死魔法だろう。勿論属性はその他の分類で、他に類を見ないはずだ。あの魔法の黒煙は、身体だけでなく、魔法をも蝕み、消してしまうのだ。
「でははっきりと申し上げます。あの状況を見る限り、あの悪魔との戦いにおいてお嬢様は力不足です。心配しているだけでなく、戦いを避ける選択を取った方が良いほど死のリスクが高いのです」
「……ラドも私のことを認めてくれないんだ」
それだけ言い残すと部屋を飛び出してしまった。僕と医長も追いかけようとすると、
「セレーナ、頼む」
彼は辛そうに小さな声でそう言っていた。
僕達が宿屋から出ると、フラウの姿は見えなくなっていた。もう夕方だ。酒場が賑わう時間だし、早めに連れ戻さないと危ない。
「街の外に出られるのだけは危険です。まずは門に向かってから探しましょう」
「わかりました!」
医長の意見に僕も賛成し、走り出す。
(速っ! これが守護騎士……)
彼女はとにかく速く、僕は完全に置いてかれた。何とか見失わないようにと走り続けた。門の前に着いたが、フラウは見つからなかった。門番も通していないという。
「ではどうしましょうか……」
少し落ち込み気味の医長は僕に聞いてくる。
「もしフラウが外に出ようと思ったときに、僕じゃ止められません。彼女はそんな無理矢理なことはしないと思いますが、やけになっているかもしれないので……医長がそこで待ち構えて、僕が探す。これでどうでしょうか?」
「ーーそうですね。その方が良いかもしれません」
医長は少し寂しそうにそう言った。
「何か気になることがーー探すべき場所とかありますか?」
「いいえ、お任せします。きっとその方が早く見つかる、そんな気がしただけです」
「そうですか? では行ってきます!」
僕はそう言って走って探し始める。まず思い浮かんだのは酒場の裏。前に行ったっけ。しかしそこではなかった。もう開いているし、わざわざ酒臭いところに行かないよな。
でも建物の裏なのは間違っていないと思って探すと、僕達が泊まっている方じゃないちょっと高そうな宿屋の裏にいるのを見つけた。
「あっ……ごめん」
フラウは僕を見た瞬間にそう言った。守護騎士二人との喧嘩のはずなのに、探させてしまったと思ったのだろう。
「こっちの方に泊まってみたかったんだ。それならそう言えば良かったのに」
「ううん、そういうことじゃなくて……」
「冗談だって。でもなんで医長はこっちを取らなかったんだろう。守護騎士なのに」
僕は近くに腰を下ろしながら聞く。
「セレーナは平民上がりだからかな? 昔は村でお医者様を目指してたって聞いたことある。見習いですぐ辞めちゃったけどって」
「すごい経歴なんだね。今度聞いてみようっと」
そう言って空を見る。雲が赤い。少し見渡すと、夜と夕方の境界線を見つける。探したものが見つかって嬉しかった。
「……戻ろうって言わないの?」
「もうちょっとしたらかな」
「なんで?」
そうやって不思議そうに聞いてくる。
「なんか落ち着くから、もうちょっと二人で居たいんだよね」
「えっ?」
「あの二人は、正しい。だから迷いが無さ過ぎるから。僕はなんか、考える時間が欲しくて」
あの二人の立場から考えると、何よりもフラウを連れ戻すことを優先すべきなのは一目瞭然だ。
だけど僕達はアムドガルドを知ってしまった。たとえ殺されかけても剣族は倒すべき対象とは言えないし、黒死の悪魔だって奴隷を解放させていたことは間違いない。アムドガルド王国についても何か言っていた気がする。結果僕達がどう行動するにしても、それはアムドガルドを思った末のことでなければならないのだ。
確かに黒死の悪魔は人殺しだから許せない。だけど、だからそれ以降は何も考えずに次の手を取ろうとしてもダメだーーああ、頭がごちゃごちゃしてきた。やっぱり一人で考えてもダメだ。
「フラウが一緒で良かった」
空を見ながら僕は呟いた。フラウは急に名前を呼ばれて驚いたようで、
「サキさんと話してたんじゃないの?」
と言っていた。
「ううん、一人で考え事。でも、結果が出てこなくてさ」
そう言えばサキは何も言わないな。まあこの話は聞いているんだろうし、後で意見を擦り合わせれば良いか。
「黒死の悪魔は倒した方が良いんだよね?」
フラウは僕に聞く。
「うん。メイジスに恨みを持って狙っているようだし、このままだともっと多くの人が死ぬ。それに、普通の人にも人殺しを経験させることになる。そんなの、おかしいよ」
「私、怖いの。リューナに戻ったら、もうここには戻れない気がして。だけどレノンは、もしかしたらセレーナも、ラドもみんな黒死の悪魔に向かっていって……戻ってこないんじゃないかって」
「それくらい強いよね。黒死の悪魔は」
不安そうなフラウの顔が見える。
「どうすれば良いのかな……? 私、剣族も、レノンも、セレーナもラドも見捨てたくないよ! アムドガルドから、逃げたくないよ……!」
その辛い思いを声に乗せると、僕との距離を詰め、僕の両肩に手を当てて顔を下に向ける。彼女の心にはまた雨が降っていた。
「よし。じゃあみんなで行こうよ」
「でもそんなの……!」
「今は二人とも大伯の命令でフラウを連れ戻すのが仕事だからダメだけど、一緒に大伯を説得してもらえるように話してさ。それで大伯を説得できれば、みんなで向かえるよ。だからこれはアムドガルドから逃げるんじゃなくて、リューナに向かうんだ」
「そんなの、できるかな……?」
フラウは不安そうに聞く。
「これまでの旅で成長したところを見せればきっとね」
そう言ってフラウの頭に軽く手で触れた。
「また励まされちゃった。立派なところを見せに行かなきゃいけないのに」
そう言うと一歩下がって立ち上がり、僕の手を取って立たせてくれた。
「ありがとう」
僕がお礼を言うと、
「うん、じゃあ戻ろう」
僕の手を引いて歩こうとするがーー
「ーーごめん。門の前行って良い?」
「えっ? 良いけど……なんで?」
「医長に待ってもらっているんだ。もしものときに止められるようにって」
そう言うとフラウはパッと手を離して、
「あれ? 門ってどっちだっけ? わからなくなっちゃった」
と笑いながら言っていた。
「あっちの方だよ。ちょっと離れているかもーー」
「あ、そうなの? じゃあ私、先に行ってるね!」
フラウは走って行ってしまった。
「あっ、先に行っちゃーー」
僕も急いでフラウを追いかける。だが、結局追いつかず、間に合わなかった。つまり、門で待っている医長に確保されたのであった。
「逃げないよー!」
腕を掴まれているフラウがそう言っている。
「と、言われましても私が今ここにいるのはーー」
「もう逃げない! ねっ?」
フラウが僕のことを見てそう言った。
「うん、そうだね」
僕もそう答えた。
「本当ですね?」
念押しでフラウに聞き、
「逃げないって! だからその手を離してー!」
フラウがそう言うと手を離した。そしてその後も横を歩き続ける彼女を見て、
「ーー本当ですね」
と呟いていた。とにかくそのまま三人で部屋を取っている宿屋に戻り、それぞれが別の部屋に戻った。
(お疲れ様。結局リューナに戻ることにしたのね)
部屋に戻ってすぐサキが話し掛けてくる。
(うん。それが一番かなって。二人を味方につけた方が、上手くいくと思ったから)
(私もそれで良いと思うわ。あの二人がいて初めて勝機があると言えると思えるし)
(随分高く買っているんだね。いつものサキなら私の魔法の敵ではないー! とか言いそうだけど)
こういう事を言うと彼女はすぐに反論してきそうだが、そんな事なく黙り、言葉を選ぶように
(悪魔なんて、そう簡単になれるものじゃないし……)
控えめにそう言っていた。今の身体じゃ彼女の実力を全然出せないし、怖いのも仕方ないかと思った。
簡単に魔法で身体を清めると、そのままベッドに入る。
(聞いてたんだよね? なんで今回も何も言わなかったのさ? 僕も色々考えていたのに)
そう言えばと思った話を思い出す。
(絶句していたのよ)
(それってどう言う意味だよ?)
(そういえば医長にはいつものあれ言わないの?)
サキは突然聞いてくる。
(あれって何だっけ?)
(タメで来いよ姉ちゃんってやつ)
(あー、でもそんな言い方してないし、言うタイミング逃しただけだよ)
(まあ良いわ。そんなのどうでも良いしーー今日は寝ましょう?)
(そうだね。明日にでもみんなと話し合うから、今度はちゃんと何か思ったら言ってよ?)
(はいはいわかってますよーだ。じゃあ、おやすみ?)
(うん、おやすみ)
よくわからない事も言うけどサキはいつも通りみたいだし、今日は疲れた。明日を頑張らないとだし、それに備えてさっさと眠りに就いた。




