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フードコート

翌朝、目が覚めるとベッドには誰もいなかった。あれ……どこにいるんだろう。まだ眠い目を擦りながら探すとキッチンにいた。どうやら朝ごはんを作ってくれたようだ。

「おはよう、早いんだね」

「あっ、起こしてしまいましたか?すいませんでした」

「ううん、気にしなくてもいいよ。それよりご飯作ってくれたんだよね。ありがと」

「いえ、これくらいしか出来ないので……」

「ううん、十分すぎるほど助かるよ。いただきます。……うまっ!」

「ふふ、良かったです。どんどん食べてくださいね」

「はーい」

それからしばらくして朝食を食べ終わった。


今日は土曜日だし、特に予定もない。

「ねえ、どこか出かけない?」

「えっと……いいんですか?」

「うん、全然構わないよ」

「それじゃあ……お買い物に行きたいです」

「じゃあ行こうか」

「はい!」

こうして二人は近くのショッピングモールに向かうことになった。道中は特に何もなく、平和な時間が過ぎていった。そして到着すると、最初に服屋さんに向かった。そこで色々と見て回った後、昼食を食べるためにフードコートに行った。

「何にするか決まった?」

「はい!詩夜葉はオムライスを食べようかなって思っています」

「そうか。詩夜葉はラーメンにするかな」

注文をして待っている間、詩夜葉は彼女に話しかけてみた。

「あのさ……桜ちゃんって学校とか行ってる?」

「いえ、通っていないです。勉強は独学でやってます」

「そうなんだ。偉いね」

「そんなことありません。ただやりたいことをやる為に必死になってるだけです」

「そういえば桜ちゃんは何になりたいの?将来なりたい職業とかないの?」

「詩夜葉は保育士になりたくって、その為に今は頑張ってる最中ですね」

「へぇ?そうなんだ。でもなんで、保育園で働きたかったりするの?」

「私が小さい頃に両親を亡くしたのは知ってますよね。それで親戚の家に引き取られることになったんですよ。でもその人達は私を引き取った事を後悔していて、私に対してすごく冷たかったんです。それで詩夜葉は親戚の家を出て一人暮らしを始めたんです。それでその時思ったんです。もし私に子どもができた時、あんな風に扱われたら悲しいだろうなって。だから詩夜葉は子供達が安心して暮らせるような場所を作りたいと思ったんです」

「なるほどね……。そういう理由があったのか」

「はい。だから詩夜葉は絶対に保育士になるって決めました」

「そうなんだ。応援するよ」

「ありがとうございます」

その後、食事を終えて家に帰った。家に帰ると彼女は早速自分の部屋に戻っていった。


「詩夜葉、ちょっといい?」

「ん、どうしたの?」

「あの子……桜のことだけど、本当に引き取らないの?」

「うん、詩夜葉はあの子を預かっているだけなんだ。それにあの子は私なんかよりももっと相応しい人がいるはずだしね」

「そっか……そうだね。じゃあそろそろ帰るね」

「分かった。またいつでも来てね」

「うん、ありがとう。じゃあお邪魔しました」

「またね」

詩夜葉は玄関まで見送っていった。そして彼女が帰った後に詩夜葉は自室に戻った。

「ふう……これでようやく一人になれたか……」

詩夜葉は大きく息を吐いてからベッドに横になった。

「やっぱり寂しかったんだね……」

詩夜葉は天井を見つめながら呟いた。


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