表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

第一話 再会

俺の名前はヒロト。冒険者だ。

 ちょっと前まではそこそこ名のはせたパーティーにいたのだが、訳あってパーティーから追放されてしまった。

 今はとりあえず違う国へでも行って心機一転しようかと思い、隣国のルイフェに来てみたところだ。


 馬車から降りていきなりダンジョン、というのも寂しいよな。

 ってことで商店街で腹ごしらえでも、と思ったんだが、


 「・・・あー、やっちまったー・・・」


 うん、迷子になった。


 ・・・。

 ・・・・。

 ・・・・・。


 いやだって、ねえ!?

 なんか雰囲気よさげな路地裏じゃん?大体こーゆートコに隠れた名店みたいなのがあるんだよねえー。とか思って知らん町の路地裏に突っ込んでいったらめっちゃ角曲がるわ角は全部おんなじに見えるわでこれもうそこいらのダンジョンよりも難しいんじゃないかってレベルの迷路だったわ!?


 「だ、誰かいませんかー」

 「・・・・・・・」


い、痛いっ、静寂が痛いようっ!


 「・・ぁ・・・て」


・・・なんか聞こえたような。


 「・・て・・さい!」


 ・・・やっぱなんか聞こえる。

女の人?んー、どっかで聞いたことあるような・・・まあ何でもいいや、とりあえず行ってみっか。


 声の聞こえる方へ行ってみるとそれはもう衝撃の光景を目にした。

 柄の悪そうな男三人に絡まれている華奢な女の子。

 男の内一人が女の子の手首をつかんでいる。


 ・・・。

 ・・・・・。

 こ、こんなベタな展開に出くわすとはー!?


 「いいじゃねーか嬢ちゃん、俺らと遊ぼうぜぇ」

 「いやです!離してください!」

 「ちっ、強情なガキだな、おいお前ら、連れてくぞ!」


 しかもベッタベタもいいとこじゃねーか。

 いやむしろここまでくると謎の感動すら覚えるレベルだわ。


 ってかどうしようかなー、助ける?・・・めんどくさそー・・・。

 とりあえずこういうときは・・・。


 「あ、どーも、こんにちはー」


 軽く会釈もつける。


「おう、こんちわ、」


(とりあえず挨拶してみたけど・・・)


「って誰だお前」


 ですよねー。


「ははーん、お前まさか女を助けようとノコノコ出てきたんじゃねえだろうなぁ?あぁん?めんどくせえ、おいお前ら、やっちまえ!」


(ま、こうなるよなあ・・・)


手下二人がめちゃめちゃな動きで殴りかかってくるのでとりあえず避けて、と。


「避けんなコラ!」


え、えー・・・。避けるの禁止なの・・・。


じゃ避けるのはダメらしいからガードして、と。


「こ、こいつ、なかなかやりやがる!」


おお、なかなかやるらしいぞ俺。


「ちっ、興が冷めた。もういい、行くぞお前ら」

「へい、兄貴!」

「そこのお前!兄貴に感謝するんだな」



 捨て台詞までテンプレとは・・・。


「へーい、どうもどうもー、と」


うーむ、何もしてねえ。


「あ、あの・・・」


何が悪かったかな、うーん。

あー、初対面だしやっぱ挨拶は初めましての方が良かったかな。


「あ、あの・・・!」

「え?あ、俺?」


いかんいかん、考え事してたら無視してたみたいだ。


「はいっ!あの、助けていただいてありがとうございました!」

「あー、全然いいですよ。ていうか俺何もしてないし・・・」


うん、ほんとに。

あいつら何であんなすぐ逃げたん?はやない?


「そんな、何かお礼をさせてください」

「いやそんなお礼なんて・・・」


あー、いや、そうだな・・・。

せっかくお礼してくれるって言ってるもんな、うん。


「あー、じゃあちょっとこの町案内してくれませんか?」

「案内?・・・旅の方ですか?分かりました、案内しますね!」

「ありがとうございます」


とりあえずこれで迷子は解決したな。

冴えてるぜ俺。


「お名前をお聞きしてもよろしいですか?」

「あ、そうですね、ええと、俺の名前はヒロトっていいます」

「ヒロト?」


・・・なんかめっちゃ見てくる。


「もしかしてルグリット村出身?」

「そうですけど、なんで?」


え、何、怖。


「私、アリサなんだけど・・・もしかして泣き虫ヒロト?」


・・・・・アリサ?

・・・・・・・・・・・・アリサ!?


「お、お前まさか!鬼のアリサか!?」

「誰が鬼ですって・・・!」


鬼だ、後ろに鬼が見える・・!

忘れもしない、俺の子供の頃のトラウマ・・・!


「あ、いや、ええと」

「うそうそ。久しぶりね、ヒロ」

「あー・・・・、久しぶり、アリサ」


こうして俺は幼なじみのアリサと再会したのだった。


祝!初投稿!!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ