この宇宙の成り立ち その7 責任の行方
地球人たちは宇宙の他の星族の惑星の資源をどんどん使い果たし、そのかわりに廃棄物を大量に産出していった。
それに対して他の星族たちはさすがにおかしいと思い抗議をしだしたが、それに対して『宇宙安全保安維持機構』のリーダーの地球人たちは、宇宙の惑星が廃棄物だらけになったのは自分たちのせいではなく、自分たちよりも前にこの宇宙を支配していたコッパニオン星人のせいであると主張したのである。
コッパニオン星人たちのせいで、この宇宙の惑星は廃棄物をどんどん排出するようになり、それを止めるために地球人たちが廃棄物が生まれた惑星に移り住み、それによって出来るだけ廃棄物が生まれないように努力をしたので、廃棄物が現在の量ですんだと主張したのである――実際は宇宙にあふれる廃棄物は、地球人たちがそれぞれの惑星の資源を浪費し、その結果として廃棄物を大量に排出したのが原因である。
地球人が宇宙を支配する前はこの宇宙で廃棄物と呼べるものが存在したのは地球のみであった。
宇宙に廃棄物が増えたのはコッパニオン星人のせいで、地球人はその廃棄物の抑制のために努力をし、そのためには彼ら自身が住んでいる星を他の星族に提供までした献身的な星族であると主張した――実際は地球人は廃棄物を減らす努力などしていない。彼らはただ廃棄物を増やすだけ。
地球人たちはコッパニオン星人たちに責任を取らせるため『宇宙安全保障維持機構』が決めた『宇宙法典』の中に書かれた権利を、彼らコッパニオン星人から奪い、そのかわりに宇宙の廃棄物削減のために努力をした地球人の監視下にコッパニオン星人を置くべきだと主張して、それを実行した――それによってコッパニオン星人は『宇宙法典』で保証された平等の権利を奪われ、地球人の奴隷の立場に落とされた。