この宇宙の成り立ち その2 コッパニオン星人との遭遇
最初、まだ我々地球人が他の星族たちと出会う前、他の星族が存在することが信じられていなかった遠い過去の話であるが、その頃の地球では他の星族たちを宇宙人と呼んでいたらしいが、その宇宙人が地球人を騙して、地球を乗っ取り支配する、そんなバカげた今では誰も信じる地球人がいないような物語の小説や映画などがたくさんあったらしい――実際はその逆であるというのに。
過去の地球人たちは、自分たちの星にある資源を限りがあると知っていながら無駄に浪費し、残りが少なくなるとその奪い合いのために、さらに資源を無駄に浪費した。
地球人には、資源を大切に使おうとか、貴重なものだという観念がなぜかあまりない。口では「資源は限りあるものであり、大切につかおう」と言うが、実際には資源を保護するということはなく、ただ浪費し、なくなれば他から奪おうとするだけであった。
当然のごとく過去の地球は荒廃し、地球人だけではなく、地球上に生息した多くの生き物も死に絶えていって、星が滅ぶ寸前までいっていたのだ。
そこに当時この宇宙を支配していたコッパニオン星人、この宇宙でもっともすぐれた知性をもつ彼らが救いの手を地球に差し伸べた。その結果地球人は救われることになった。
過去の地球人たちは最初何が起こったか分からず、自分たちを助けにやってきたコッパニオン星人たちを侵略者だと勘違いし、彼らを攻撃しようとした――この宇宙には他の惑星を侵略するような星族はいないのに。
過去の地球人は核兵器――時代遅れで野蛮なあの兵器――を使って、コッパニオン星人の宇宙船を攻撃しようとした。しかしそんなものが彼らの宇宙船に通用するわけがなかった。
コッパニオン星人の乗っている宇宙船は我々地球人にはまったく理解できない原理で動いていて、知性の劣った我々地球人には知りようがないが、コッパニオン星人の言う所によると、レニウム2:コペルシニウム5:バークリウム3で出来た彼らの宇宙船は外からのあらゆるエネルギー反応を無効化し、過去の地球人たちが宇宙最強の兵器だと思っていた核兵器の核エネルギーも無効化してしまったということだ。
過去の地球人は助けにやってきたコッパニオン星人に事前に連絡もなく攻撃をしたにも関わらず彼らの攻撃が効かないと知ると、コッパニオン星人にみっともなく頭を下げ、命乞いをしたということだ――他の星族たちは、もし相手に対して敵意がある場合には最低でも1年前には相手に通告を出す。
コッパニオン星人は他の星族を攻撃したこともなければ、その財産を奪おうとしたことが一度もなく、ただ自分たちの造った宇宙法品を困った他の星族に無償で与えるだけであった――彼らは科学という言葉を使わない、それを使うのは文明の遅れた地球人だけだ。
過去の地球人たちはコッパニオン星人の援助、特に彼らから与えられた宇宙法品をとても喜び、彼らを神のように崇め祀って、友好同盟を結ぼうとした。
そんな過去の地球人にコッパニオン星人は困惑した。彼らは他の星族を攻撃したこともなく、援助するだけの存在だったので友好同盟というものがまったく理解できなかった――彼らには敵という観念がないので、友好という観念もない。彼らはすべての星族に対して友好的であったからだ。
そんなコッパニオン星人に対して過去の地球人は驚いていたが、そのうち彼らを侮るようになり、彼らを騙して財産を奪おうとするものも現れてきた。