魔王のメッセージ
大丈夫、まだ暴走はしていない!
にしても読み直してみたら、だいぶ誤字多いですね...。
本当は昼頃に投稿する筈だったのだが......!
何なんだこの状況は?俺が死んだ時と似た場所にいる。辺りが真っ白な所ね。そこに俺と神様、そしてあれは...誰だ?女の子みたいだけど。
『あの後、接触出来なくすみません』
「大丈夫です。それと森の出口を教えてくれてありがとうございます」
神様はニコッと俺に微笑むと、直ぐに顔をもう1人の子に向けた。そういえば夢で会いましょうとか言ってたっけ。
『さて、問題はあなたですよ。スライムちゃん?』
「ちゃん付けで呼ばないでよ。で、何よ?」
へ?スライムって...お前、俺の中に入り込んできたやつか。成る程、人に擬態すると俺にちょっと近い姿なのか。
『伝えるべき事があったはず...そうですよね?』
「な...!何で知ってるの?」
『私は神様ですよ?ある程度の事なら分かります』
んー?スライム...カッコ悪いけどやっぱりジンジャースライムでいいか?いや、長いからジンジャーでいいか。
「ねぇジンジャー」
「ふぁ?!」
「ビックリしすぎ...何で俺の中に入ってきたんだ!」
そう聞くと顔を震わせて俯いてしまった。あれ?もしかしたら聞いちゃいけないことだった?なんて少しだけ反省しようと思っていたら、顔を上げてこう言い放った。
「知らないわよ!!」
「はぁ!?」
『はい、ストップー』
止めないでくれ女神!こいつは一回殴らなくてはいけないんだ!
『後にしてください。それより能力はどうでしたか?』
「ぎくっ!」
「自分で言うのね...」
能力、森で試したって言ったの覚えてるか?正直あまり思い出したくない。別に上手く使えなかったとかじゃないんだ、ちゃんと発動した。
あの時俺は何を思ったのか、たまたま目に留まった「蜂」というものにチェックをつけた。実際に使ってみたらいきなりブーン!と大量の蜂がやって来たのだ。
「ちょっと!?な、何だか凄く震えてるけど...?これ大丈夫なの?」
『大丈夫ですよ。にしても少しだけ見てましたけど面白かったですよ。自分が呼んだ蜂とおいかけっこしてるんですもの!』
この神様、意外と性格悪いな!こっちは本当に怖かったんだぞ!助けてくれても...っていうのは流石に駄目か。これに関しては自業自得だしなぁ。
「全く...まぁそれ以外にもハルバードとか大剣とかのスキルとったんだけど......」
「小さいもんね~?持てないかぁ~」
うぜぇ。と、そんな落ち込んでる俺に、神様がそれじゃあこれならどうでしょう?と提案してくれた。
『それなんですが、魔法で武器を振り回すというのはどうでしょうか?』
「振り回す?でも俺って魔法使えるの?」
「使えるわよ」
そう言ったのはスライムだった。いわく、私がカナメの中にいるから魔法も使えるはずだし、使えなかった能力も使えると思うわよ?との事。
驚きつつも今、やっと思い出したことがある。普通に忘れていたが、このスライムは自分の事は魔王とか神様に聞けば?と言っていた。なら聞いてみよう。
「ねぇ神様!結局このスライムは一体?」
『悪に染まる前に魔王が残したメッセージです』
.........!?ジンジャーって凄いじゃん!
でも、さっきのセリフを思い出すと、そのメッセージは忘れてるのか?それとも隠してるって事なのか?チラリと見てみると、勇者と一緒の時に言うから。と言ってから目を瞑った。もう話すことはないってことかな?
『ふむ...それなら今回はここまでにしましょう。残り少ない時間ですが、ゆっくり休んでください』
「おはよう。カナメ」
ハイハイ、おはようございます。ですが口が動かないので気持ちだけです。えぇ体は全く動きません。ジンジャーが動かしてますからね。
「......はぁ、ええ。おはようございます」
「ん...?もしかして、スライムかい?」
「そーよ。カナメも起きてるから大丈夫。それより、あなたに魔王からのメッセージがあるの」
魔王という言葉を聞いたグエンは、何かを納得したのか、あぁ成る程と呟いた。にしてもいきなりだな。まだ朝だぜ?
「たまに懐かしい匂いがしたのはそういうことね。それで、メッセージの中身は?」
「...? まぁいいわ。内容はこうよ......邪神はこの世界を滅ぼすつもりみたい。けど何を考えているのか、ワタシを操って世界を滅ぼそうとしてる。とりあえず邪神が居るかもしれない場所が幾つかあるから、それを見て。後の事は貴女に任せる。それじゃあ、またね......。こんなところよ」
.........。もしかしてその元仲間の魔王は、自分で何とかしようとしたのかな?聞いてた感じだと邪神は1人だけでもこの世界を滅ぼす事ができるようにも聞こえる。
「悪いけど正直魔王ちゃん、弱いから問題ないと思うんだ」
ん?おかしいおかしい、勇者であるグエンの元仲間なら弱いはずがない。グエンからしたら弱いのかもしれないけど?他の皆からしたら、レベルが一番高くて頼もしい仲間が敵になったようなものでしょ?
「はは。だって彼女、付与魔術師だったんだよ?」
「......あ、動ける」
グエンはまぁこの辺りは今じゃなくてもいいかーハハハと笑った後、お城の料理を食べてから、外で俺の訓練をすることになった。
ハルバードや大剣のスキルを取っていたのは、勿論男で転生すると思っていたからです。